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2010年3月

2010年3月31日 (水)

染井のメジロ

 今朝の散歩は、ソメイヨシノ発祥の地、染井を歩いてみました。家から霊園まで行き帰りは、江戸時代からある道です。かつては、この道の両側には植木屋が軒を連ねていたそうです。

 霊園のサクラは、まだ1,2分咲きといったところで、今週末あたりから見頃を迎えそうです。なかには満開の木もあって、そこではメジロがさえずっていました。このメジロのさえずり、とても複雑で変化に満ちた鳴き方なのです。しばらく聞いて、ときおりメジロ本来のさえずりパターンが出てきて、やっとメジロとわかるほどです(PMD-620を使用、ボリュームの調整、低音ノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています)。

「JapaneseWhite-eye1001e.mp3」をダウンロード

 昔、伊豆大島などで密猟されたメジロが大量に東京で売られていました。たしかに、数の多い伊豆大島などのメジロは、声良しです。その子孫なのでしょうか。

2010年3月30日 (火)

キンクロハジロのディスプレイ

 今日の六義園の池には、キンクロハジロが30羽ほどいました。この間まで雄ばかりだったのですが、雌がやって来たら、さかんにディスプレイをするようになりました。首を左右に振ったり、頭をぴょっことそらしたりする動作の他、よく鳴きます。こんな声です(PCM-D1を使用、ボリューム調整、ノイズの軽減をしています)。

「TuftedDuck10033000.mp3」をダウンロード

 仲間のベテランのバードウォッチャーでもキンクロハジロの声を聞いたことがないという方がいましたし、蒲谷鶴彦先生が録音できたのはお亡くなりになる数年前でした。

 本来、夜行性のカモですから昼間は寝ています。また、潜水性のカモなので深いところ、すなわち広い湖沼や内湾が本来の住処ですから、遠いところにいて声が聞こえることはなかったのでしょう。それに姿を見れば、識別はできますから声を聞くまでもない種類であったわけです。

 ところが近年、餌付くものもいて足元まで来るようになり観察もしやすくなりました。今日、ディスプレイを観察していて気がついたのですが、雄が鳴くと、身体のまわりに細かいさざ波が立ちます(写真)。「クルル」「キュルル」という声とともに水面が揺れるのです。雄は身体全体で声を出し、雌にアピールしている感じでした。この波も含めてディスプレイのパフォーマンスなのかもしれませんね。

Tuftedduckp1060894

2010年3月29日 (月)

還暦と鳥歴

  本日、還暦になりました。
 江戸時代であれば横丁のご隠居さんと呼ばれ、ご意見番として尊敬された年齢だったことでしょう。しかし、今では公園で石を投げれば60歳以上のバードウォッチャーに当たる時代ですから珍しい年でもなくなったのは残念です。
 このブログの立ち上げも還暦記念というか、元気な内に野鳥録音を少しでも普及させようということから発憤です。
 私にとっては、年齢もさることながら鳥歴の年が気になります。私が野鳥に目ざめたのは15歳の時ですから鳥歴は今年で45年となりました。大先輩の蒲谷鶴彦先生も中学時代から鳥をはじめ85歳でお亡くなりましたから鳥歴70年を誇っておりました。それに比べれば、まだまだひょっ子です。
 せいぜい他のバードウォッチャーに石を投げられないよう気をつけて、鳥歴も還暦の60年になるようバードウォッチング人生を送りたいと思います。

2010年3月28日 (日)

エナガも都市鳥?

 六義園の鳥仲間のE原さんから都内の公園で、エナガが巣作りをしているとの情報をいただいた。

 さっそく出かけてみると、巣はほぼ完成しており鳥の羽毛などの巣材をくわえたエナガがやって来ます。どうやら内装にとりかっている段階のようです。

 23区内、それも山手線の内側でのエナガの繁殖例は珍しいことです。都会への侵入傾向があるとは聞いていましたが、都心で繁殖しているのを見るのは初めて。1950年代のキジバト、1970年代のヒヨドリ、1980年代のコゲラ、そして2010年代のエナガとなるのでしょうか。

 ただいかんせん人の多い公園、さらに順路際で植え込みには柵がないため木の下を子どもが走り回っているようなところなのです。はたして、子育てが成功するかは、かなり疑問です。

 エナガの声と公園の雑踏、そしてゴミ回収の音。都心での繁殖の証拠の音です。PCM-620を置いて1時間30分ほど放置、ボリュームの調整、低音ノイズの軽減をしています。

「longtailed_tit.mp3」をダウンロード

2010年3月27日 (土)

PCM-D50耐寒実験

北海道に行ってきました。録音仲間のH田さんのご案内で、シマフクロウ狙いです。夕闇迫る谷間に響くシマフクロウのデュエットの幻想的な雰囲気は、とても”音”として固定できるものではありませんでした。寒さの中、佇み身体で体験するものだと思いました。

 それでも何とか録音しようとPCM-D1、PCM-D50、PMD-620の3台を駆使しての挑戦です。PCM-D50とPMD-620の2台は、夕方からシマフクロウが鳴きそうな場所に置いて一晩放置しておきました。PMD-620は、4時間55分でバッテリーが無くなり録音が終わっていましたが、PCM-D50は午後6時から翌朝の午前5時30分まで11時間半稼働していました。それでも、バッテリーのメモリが一つ減っているだけで、まだまだ録音できそうな余裕です。

 PCM-D50は、旅館の敷地内の物置小屋の庇の陰に置いたのですが、その夜は雪となり朝、録音機を見ると雪が積もっているという状態です(写真)。気休めに貼り付けた使い捨てカイロはもちろん冷たくなっていました。朝の気温は、マイナス8度でしたから夜はもっと寒かったことと思います。

 設置場所が、シマフクロウのソングポイントから多少離れていましたので声は遠めでしたが、この晩このシマフクロウの夫婦は、1時間5分デュエットをし続け、最後の一鳴きは雄だけということもわかりました。そして、深夜はときどき雪の上をシカが歩く音もとらえているという活躍ぶり。

 PCM-D50のバッテリーの強さは定評がありますが、ここまでとは思いませんでした。

Pcmd50insnow_2

2010年3月23日 (火)

六義園のウグイス

 今年の六義園のウグイスの初鳴きは、3月13日でした。

 六義園のいちばん早い記録では1月13日(1986年)というのがありますが、だいたい3月上旬です。ですから、今年は遅めの初鳴きということになります。

 さえずり始めは、おぼつかない鳴き方なのですが、これを毎年録音しようと思っていてもなかなか録れません。すぐに、うまくなってしまうからです。

 今年の録音は、初日だと思われますが、このとおりです。

「Bush-Warbler1003_00e.mp3」をダウンロード

 都会の公園でもここまで録れると言うことでアップしておきます。 

 録音機はソニーのPCM-D50。ボリュームの調整、ノイズの軽減をしています。

 最盛期に山で聞く声にくらべれば、張りや「ホー」と言う節が短いなどの違いありますが、そう変わりはありませんでした。また、歌と歌の間は、つめていませんので、かなり頻繁に鳴いていることになります。

 昨日は、園内で2羽がさえずっていました。

2010年3月22日 (月)

よろしくお願いいたします

「syrinxのブログ編」として、新たにブログを開設いたしました。

 syrinxは、野鳥録音に関する数少ないwebサイトとしてご利用、ご贔屓をいただいておりますが、さらなる情報交換の場としてのブログ開設です。このブログでは、野鳥録音関連の話を中心に、私の仕事の周辺の話ができればと思っております。情報発信しつつ皆さまからコメントをいただき、勉強する場にしたいとも思います。

 どうぞ、よろしくお願いいたします。

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