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2010年5月 6日 (木)

夜の録音に入っていた大物

 昨日は、1日かかって粟島の音源を整理していました。昼間の録音に加え、夜に録音機を置いたままの音がのべ4泊分あるので、時間がかかります。もちろん、全部聞くわけには行きません。声紋表示をして、音のあるところを探しては聞いて確認という作業です。

 そんな作業のなか、とんでもないものが録音されていました。遠い上に一声のみ、音としてはかなり厳しいものがありますが、聞く人が聞けばわかると思いアップしておきます。

「indian_cuckoo1005041.mp3」をダウンロード

 声の主は、セグロカッコウです。この録音は、宿の隣の神社で鳴くアオバズクを録るため、録音機を空に向けて置いた時に入っていました。だいたい午後9時頃です。録音機はマランツのPMD620。フルボリュームで録音しています。ちょうどアオバズクも鳴いているので、低音をかなりカットしてヒスノイズリダクションをかけ、ボリュームを上げています。これ以上、加工を加えると音が歪んでしまうぎりぎりのところだと思います。

 セグロカッコウと言えば1978年、中学生(当時)がラジカセで録音したのが日本で最初の記録です。その音源を蒲谷鶴彦先生ご自身が韓国で録音した声と比較し確認して発表されました。音による日本初記録の鳥として脚光を浴びた記憶があります。

 昼間、この声を聞けば気がついたと思いますし、現地にいたバードウォッチャーの方々とは仲良くなれたのでセグロカッコウ情報があれば教えてもらえたと思います。ですので誰も気がつかなかった声です。

 同じ録音には、昼間見ることのなかったソリハシシギの声も入っていました。夜、鳴きながら渡って行く鳥がたちがいることがわかります。こうなると夜もおちおち眠ていられないことになりそうです。

 

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コメント

セグロカッコウって、派手な声なんで、すぐにわかりますね!十二湖で早朝に声が聞こえてきた時には嬉しくなりました。

わたしたちの録音より、音階が多くて、うた上手な子ですね(!?)

渡りの時期は、街中でも耳を澄ませていると色々な声が降ってきて聞き逃せません。
昨日は、久我山の駅近くで、ヒリリンヒリリンとサンショウクイが。スマートな姿を見たかったです。

pika様
 聞く人が聞けばわかると思いましたが、やはりいらっしゃいましたね。
 思い起こせば「野鳥大鑑」のCDの試聴版ができた1995年頃、栃木県日光で聞きました。このとき、T森さんもいっしょで二人で?と思い、慌てて録音機(当時はカセットデンスケ)を持って再度、山に入ったのですが、あいにくの雨となってしまい断念したことがあります。
 それまでセグロカッコウの声が収録されているCDはなく、試聴版のCDで確認した記憶があります。
 pikaさんはじめ、こうしてWeb上に音をアップしておけば、記録が増えるでしょう。

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