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2010年5月 9日 (日)

フクロウと謎の虫

 大阪市立大学の学生の方々のためにフクロウをご案内したお話をしたことがあります。

 若きカラスとフクロウの研究者たちと

 しかし、私は時間ぎれでフクロウに会うことも声も聞くこともできませんでした。昨夜は、その再挑戦で東京郊外の里山に先日同様O村さんにお世話いただき再訪いたしました。  多少風のあるものの生暖かい夜で、フクロウ探しには絶好の雰囲気です。田んぼではカエルが鳴き、ときおりゴイサギが星明かりのなか鳴きながら飛んでいきます。
  今までフクロウとは日光で時折出会っています。ただし、遠くで鳴いているのをフルボリュームでの録音、フクロウの声が低いだけにノイズに埋もれた音源しかありません。ところが、O村さんの話だと、この木の上、あの電柱、こっちのアンテナと皆近いのです。また、面白いのは、日光だと日没前後に鳴き始めるのですが、ここでは深夜11時や12時にならないと鳴かないとか。町が近く明るいためか、それともカラスが寝るのを待ってから鳴くのか、わかりませんが、お泊まり覚悟でないとフクロウの声を録音できないのです。
 そして、ついにO村さんが「雌が鳴いている」と声を潜めて教えてくれました。そして、「ギャー」と雌の声のする林に一つの黒い影が飛び込み「ゴロスケ、ホーホー」と鳴きました。雌の声に雄がやって来て、2羽が鳴き合いはじめたのです。これは凄い。雌の声を聞くのも初めてですし、フクロウがデュエットをするとはしりませんでした。録音時刻は11時33分、予言通りです。
  別の場所では、フクロウが鳴くであろう木の下にPCM-D50とPMD620を仕掛けて置いて朝回収をいたしました。のべ16時間12Gのデータとなります。しかし、残念なことにフクロウは鳴いてくれませんでした。世の中、甘いものではありませんでした。
 ところが波形表示をすると、ものすごい大きな音が長時間にわたって録音されているのがわかりました。聞いてみると音が聞こえません。不思議に思ってスペクトル表示をすると10000Hzから15000Hzにかけて音があります。ボリュームを上げて聞くと「ズー」という音となりました。高い音のために、もう私には聞こえないのです。いちおうアップして置きますが、再生環境と耳の能力によっては聞こえない可能性があることをお断りいたしておきます。

「pmd620noise.mp3」をダウンロード

Pmd50noise2_2

 まるで機械音のようなパターンの波形となっています。

Pmd50noise_3 
 ちょうど10000Hzから15000Hzにかけてくっきりと音があります。
 はじめは、てっきり録音機が壊れてノイズが発生したのだと思いました。ところが、50mほど離して置いたもう一台の録音機にも強弱の違いはあれ、入っているのです。ノイズの音域がちょうど10000Hzから15000Hzですので疑ったのは電気的なノイズ、たとえば変電施設が近くにあったのだろうかという懸念です。
 O村さんに問い合わせると、まわりにはそのようなものはなく、虫の声だと思うとの解答。さっそく「高音 鳴く虫」などで検索するとクビキリギスの名前が出てきました。はじめて聞く名前です。10000Hzから15000Hzというパターン、季節、環境が一致いたしました。下記サイトには音もアップされています。
http://www.hitohaku.jp/wave/docs/kubikiri.html

 昆虫は専門外なので確定はできませんが、可能性大ということで記事にしました。ご存知の方、追加情報をいただければ幸いです。
 フクロウと謎の虫の声、今回一夜にして体験できました。O村さん、ありがとうございました。

 

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コメント

40年以上前のことを思い出しました。高校時代、大分市に住んでいました。一時期フクロウを飼っていたことがあります。山で飛べなくなったフクロウを持ち帰ったのです。餌は専らカエル。ところがそのフクロウ、元気になってくると、夜半に「ギャーギャー」ととてもうるさく鳴きます。メスだったのですね。何日かすると、その声に反応して、ホーホーと鳴きながら、我が家の上空を飛びながら旋回するオスがやってくるようになったのです。ちょっとかわいそうになり、なんとか飛べるようになったことを確認して、放しました。
旧大分市のはずれに位置したわが実家も、今では大・大分市の中心部。餌が取り放題だった田圃はすべて宅地、フクロウを見つけた山もすべて宅地と化してしまいましたが。

石渡様
 フクロウの思い出、ありがとうございます。フクロウは、夜の猛禽ですから環境の影響をもろに受けていますね。
 しかし、フクロウの雌の声を一人で夜の山で聞いたら、かなり怖いと思います。

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