ササゴイの栄枯盛衰
このところ天気が良いので疲れます。毎日1万歩を越える歩きで、とうとう右足に小指にマメができてしまい痛い!
今日も今日とて、A原さん情報から都内の公園にササゴイを狙いに行きました。
去年も同じ公園でササゴイが巣作りをしているということで録音にまいりましたが、時期が少し遅かったことで巣立ち直前。図鑑的な音しか録れませんでした。ササゴイは、他のサギ類が「グワッ」とか「ゴアッ」という声しか出さないのに対し、体が小さいだけに「キューッ」といった可愛い感じの声で鳴き、私は好きです。以前、夜に六義園の上空を鳴きながら飛んでいったときはサギ類の声とは思えず、ずいぶん名前を特定するに苦労したものです。
声は、このような感じです。去年録音したものです。録音機はPCM-D1、ノイズの多い公園のためかなり加工しています。
「striated_heron090704_00e.mp3」をダウンロード
ササゴイについて面白いのは、人によって増えた減ったの感覚が違うことです。私がバードウォッチングをはじめた1960年代は関東ではササゴイはいませんでした。はじめてササゴイのを見たのは、広島の親戚の家へ行ったときに連れてってもらった岩国の錦帯橋の下でした。その次が調査に訪れた熊本市の水前寺公園、珍しくて何枚も写真を撮ったのを覚えています。ようするに西日本の鳥でした。
ところが、1970年代後半には関東でもよく見られるようになり多摩川で見たのが都内ではじめて。1980年代には、ルアーフィッシングをする鳥として熊本市の水前寺公園のササゴイが話題になりました。この頃から始めた六義園のセンサス調査では、秋の渡りに時期に記録されました。
1990年代になると減少し始め、水前寺公園のコロニーもなくなったと聞いています。2000年代、私が録音をしようと情報を集めた時も関東地方のコロニーは軒並みなくなってしました。ところが、ここ2,3年の傾向ですが、都内の公園で繁殖が確認されるほど、姿を見ることが多くなり増加傾向にあります。
ですから、1970年代に比べれば増えていますし、1980年代に比べれば減っていることになり、1990年代に比べれば増加の印象があるということになります。ですから、ササゴイが増えたか減ったかで、その人のバードウォッチング歴がわかることになります。
ちなみに今日のササゴイは、午前中がんばりましたが鳴いたのは1声だけでした。
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