カラスの鳴かぬ
今朝、我が家のベランダに針金ハンガーが落ちているのカミさんが見つけました。
六義園では、5月27日にハシブトガラスの巣落としをしているのですが、毎年再挑戦するカラスがいます。落ちていたハンガーはその兆候かと思い、今日の午前中に六義園を一回りして作り直しをしていないか調べてみました。
巣を見つけことはできませんでしたが、それ以前にカラスが少ないのに驚きました。いつもならば数10羽のカラスがいてにぎやかです。中には、私を覚えていて付いてくるものまでいます。ところが今日、出会ったカラスはわずか1羽。遠くで鳴くのを加えても2羽です。
そして気がついたのですが、今年はまだ駒込で幼鳥の声をまったく聞いていません。ハシブトガラスの雛は巣の中にいるときはほとんど鳴きません。しかし、巣立つと良く鳴きます。「ウンガー」という甘えた声で、親鳥に食べ物をねだります。こんな声です。
「largebilled_crowchick.mp3」をダウンロード
この声を録音したのは6月23日(2003年)です。六義園では、巣落としをしてしまうので六義園生まれの幼鳥はいませんが、周辺で巣立ったものが六義園に入ってきます。早ければ5月下旬、おおむね6月上旬には初認されています。現在、池の上ではツバメ、芝生ではムクドリ、森の中ではスズメとシジュウカラの幼鳥で満ちあふれています。いわば、六義園は巣立った幼鳥たちの学校、ここで食べ物の在処やとらえ方を学んでいきます。ハシブトガラスの幼鳥も親鳥に連れられて、同じように六義園に入ってきます。しかし、今年は6月下旬なっった今日現在、見ていないのです。
6月8日に行った浮間公園では幼鳥の声を聞いていますから、順調にいっているところもあることはあるようです。
実は、六義園で巣落としをした18巣のうち、卵があったものが2巣(卵は合計4個)、雛がいたものが2巣(雛の数は3羽)で、例年になく不作でした。六義園がこの調子なのですから、周辺の住宅地の巣も繁殖率が悪いことが想像できます。
原因は、野菜が不作になった4月の寒さでしょうか。それとも、ゴミの分別が変わったことによる食べ物が取りにくくなったせいでしょうか。六義園の周辺だけしか見てないので結論を出すことは早計ですが、この傾向が東京都全体にあるのでしたら、たいへん興味深いですね。
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