無音体験
何の音もしない無音体験を自然の中でしたことがありますか。では、「『シーン』と何の音もしない」と言う、『シーン』は何の音なのでしょう。
初めての無音体験は、日光の男体山の裏側にある志津小屋に泊まったときでした。志津小屋は、トイレも水道もない避難小屋です。まわりに沢も無く、町からも離れているので人為的な音は、上空を通る航空機だけ。それも、深夜になればまったくの無音となります。アカネズミでしょうか。ときおり、「カサッ」と言う音が大きく聞こえたのを覚えています。
先週末の日光の山奥でも無音体験をしました。このシーズン、まだ虫が鳴いていません。風も無い夜なので、夜が更けるとともに無音となりました。暗闇の中で、音がしないというのは不安をかき立てられます。まるで、自分の体が空中に浮いているかのような錯覚さえします。もし、同行している仲間がいなければ、気の小さい私は怖くって、早々に引き上げていたことでしょう。
そこで、無音を録音してみました。録音機は、PCM-D1です。録音ボリュームは、いつもの7。無音の音量は-48デシベルでした。ということは、音はあったのです。最近のメモリ録音機は、テープ走行のノイズなどが無くS/N比が低いのが利点です。ですから、この-48デシベルは録音機が立てる音ではなく、無音と聞こえる自然の音と考えて良いでしょう。
同じ録音ボリュームで、何も音がしないと感じる森の中で録音すれは-18~-12デシベル、街の公園で静かと感じる状態でも-12デシベルを越えます。ですから-48デシベルというのは、かなり静かであることは間違いありません。
しかし、聞こえづらいと思いますので、-36デシベルまでボリュームを上げてアップしておきます。
いかかでしょうか。「シーン」と聞こえますか。どうきいても「ゴーッ」ですよね。実際、この音は聞こえません。無音と感じていました。この程度の音は、自分の耳鳴りの中でかき消えてしまう音なのでしょう。ですから「シーン」は耳鳴りの音だと思うのですが、いかがでしょうか。
« 久しぶりの戦場ヶ原 | トップページ | 遙かなる天売島 »
「機材」カテゴリの記事
- 静かな所での補聴器、集音器の使用(2023.03.13)
- 集音器「きこエール」は聞こえるかーその2(2023.02.27)
- 集音器「きこエール」は聞こえるかーその1(2023.02.26)
- タスカムPortacaptureX8用ジャマー(2023.02.18)
- バードウォッチングに椅子(2023.02.04)
「徒然」カテゴリの記事
- Syrinx本編を終了いたしますー予告(2023.08.17)
- 大浜清さん・追悼(2023.06.26)
- ブログを休載いたします(2023.06.05)
- 迷彩のジャマーが欲しい(2023.05.29)
- 細尾菜を食べる-日光(2023.05.15)
コメント