« クマゼミが鳴いた | トップページ | セミ時雨と江戸太神楽 »

2010年8月13日 (金)

都心のサル騒動に思う

 今日、東京都心にいたニホンザルが捕獲されました。
 麻酔銃で撃たれ檻に入れられ上野動物園に護送されていく様子が、ニュースで報道されていました。まるで、殺人犯が逮捕されTVカメラが立ち並ぶなか移送されていくようで、まさに江戸時代の科人を市中引き回していくように見えました。
 このサル、どう考えても私の住んでいるところから100mも離れてないところを移動していったようで、その動きには注目をしていました。さらに、このサル騒動から現代人の野生動物への感情、動物観の違和感を抱きました。
 まず、なぜこんなに大騒ぎをするのでしょう。お盆でニュースがあまりない日ではありますが、それにしてもNHKテレビの地方版ニュースではトップ。ちょうど捕獲されたのは夕方のニュースの時間で、私が見ていたTBSテレビでは生中継をするほどの力の入れようです。
 私がよく行く日光では、サルの存在は当たり前です。先日の日光では、雨が降ってきたために録音機を回収しに早朝の霧降道路を走れば、数10頭のサルの群れが道を占領していました。クラクションを鳴らさないとどいてくれませんでした。東京ではサルといると110番しますが、日光でそんなことをしたら日光警察署は仕事になりまませんし顰蹙を買います。
 つぎに、アゴヒゲアザラシが多摩川や荒川に現れたときは、まるでアイドルのような扱いでしたが、なぜサルの場合はそうならないでしょう。同じように若年個体が新天地を求めて、迷ってきたのだと思いますが、この扱いの違いはなんでしょう。
 アザラシは襲いそうもないけど、サルは攻撃して来そうということがあると思います。しかし、食べ物を持っていれば取られることはありますが、こちらが仕掛けない限り襲ってくることはなく、どちらかというと逃げていくのが普通です。映像を見る限り、サルはたえず逃げていましたね。サルは人を襲うという思い込みは、カラスは人を襲うことがあるから駆除をしろというのと同じ論理の流れなのでしょう。結局、サルも捕獲されてしまいました。
 ニュースを精査すると、報道の初期はサルの映像が撮れなかったため、NPOが撮影した歯をむき出した写真が公開されていました。これが、このサルが凶暴というイメージを固定してしまいました。もし、アザラシのように寝転がっている可愛い写真であったら、だいぶ扱いが変わったのではないでしょうか。ようするに自然の中での重要性ではなく、可愛いか可愛くないかという人の好みで動物を選別してしまっていることになります。
 サルは、野生動物です。野生動物には野生動物の生活があるわけで、その生活に関わる必要はないと思います。放っておけば良いと思います。群れと遭遇できず死んでしまうのならば、それが自然。そのような個体は、遺伝子を残すことができず絶えることでサルの良質な遺伝子が残っていけるわけです。その自然の摂理に人が影響を与えるのはある意味、自然破壊です。エコだとか、地球に優しいとか言っているCMとニュースの内容が矛盾していると思いますが、いかがでしょう。

« クマゼミが鳴いた | トップページ | セミ時雨と江戸太神楽 »

徒然」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/556172/49139221

この記事へのトラックバック一覧です: 都心のサル騒動に思う:

« クマゼミが鳴いた | トップページ | セミ時雨と江戸太神楽 »

2017年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

最近のトラックバック

無料ブログはココログ