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2010年10月11日 (月)

悔しい講演会-鳥の博物館

 父から「先代の小せんは良かった。亡くなった三木助の芝浜は・・・」と聞かされるたびに悔しい思いをしました。もっと早く生まれてくるのだったと歯ぎしりをしたものです。
 同じようにバードウォッチングの先輩から「昔は良かった!」という話を聞くことほど、悔しい思いはありません。
 本日、千葉県我孫子市にある「鳥の博物館」で開かれた講演会に行ってきました。タイトルは「新浜グループのその時代」、演者はバードフォトアーカイブの塚本洋三さん(写真上)と岡田泰明さん(写真下)。ご両人とも私にとってはバードウォッチングの大先輩、古き良き時代のバードウォッチングを楽しんで来た方です。ですから「昔の東京湾には干潟が広がっていて、そこには多くのシギチドリたちが・・・」という話をたっぷり聞かされ、思いっきり悔しい思いをさせられた講演会でした。

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 お二方とも1950年代の話が中心で、私はまだ生まれたばかり、五つの時か、と年号が出てくるたびに思う話です。新浜は千葉県の江戸川本流と放水路にはさまれた海岸を言い、そこには広大な干潟と湿地が広がっていました。干潟には、マガンはもとよりサカツラガンの群れがいたのです。そして、識別の難しいと言われているシギやチドリの群れがたくさんいたのです。いかにして、遠くて警戒心の強いシギやチドリの名前を区別したか、塚本さんは往年のモノクロ写真。岡田さんは図鑑を並べての話でした。今日の話をうかがって改めて野鳥の識別の歴史を知りました。今、こうして野鳥の名前を識別できるのも先達たちのご苦労があったからこそです。いわば、先輩たちが残してくれた遺産です。
 今度は、私の世代が次の世代を悔しがらせる番です。悔しがらせるばかりではなく、残せるものはあるか・・・ 

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