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2010年11月

2010年11月30日 (火)

枯れ野を楽しむ-日光戦場ヶ原

 この間の日曜日は、日光野鳥研究会の自然観察会で戦場ヶ原に行きました。
 この季節としては暖かく、絶好のコンディション。戦場ヶ原は、初冬の青空のもと草原はキツネ色に染まり、このシーズンならではの風景が広がっていました。鳥影は少なめでしたが、気持ちの良いバードウォッチングを楽しめました。

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  この戦場ヶ原を歩きながら、江戸時代に「枯れ野」を歩くという花鳥風月を楽しみがあったことを思い出しました。今も残る花見や雪見、紅葉狩りと言った季節を楽しむイベントと同じように枯れ野があったです。枯れ野があると知ったのは、『江戸名所花暦』を読んだときでした。江戸の花鳥風月のガイドブックとも言える『江戸名所花暦』によれば、枯れ野の名所は雑司ヶ谷から落合など。この本の「枯れ野」の項の挿し絵には、野道を歩く大店の女将さんと使用人らしい人物が描かれ、遠景にはタンチョウらしいツルが2羽佇んでいます。

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 晩秋から初冬の何もない枯れた野原を歩く。いったい何が楽しいのか、最初は不思議に思いました。しかし、侘び寂びというキーワードから見たら、枯れ野こそ日本人の自然への思いを知ることができるイベントではないかと思いました。いわば日本人の自然観を解く、キーワードの一つが枯れ野かもしれません。
 現在では、平地の草原は少なくなりましたから、今となってはほんとうの枯れ野を楽しむことは難しいでしょう。ただ今頃の戦場ヶ原を歩けば、枯れた草原がどこまでも広がり、澄んだ青空はどこまでも高く、そして小鳥のささやきが聞こえて来るなかを歩くことができます。江戸時代の風流人が楽しんだ枯れ野はおそらくこんな感じだったと、その片鱗を体験することができます。そして「いったい何が楽しいのか」と思った自分が無風流な人間であったが思い知られされました。
 日曜日の戦場ヶ原では、珍鳥を求めて急ぎ足で歩くバードウォッチャーに何人か会いました。きっと、この風景を楽しむことなく戦場ヶ原を後にすることでしょう。野暮なバードウォッチングでなく粋で風流に自然を楽しんで欲しいものです。

2010年11月29日 (月)

浜口哲一さんを偲んで

 今までいろいろなお別れ会がありましたが、シンポジウムというのは初めてです。
 先の土曜日は、今年の5月にお亡くなりなった浜口哲一さんを偲ぶシンポジウム「生きもの地図を未来へ~浜口哲一さんの足跡と、これからの道」に行きました。横浜・桜木町駅の近くのホールは500人は入るかという大きなホールでしたが、ほぼ満席。知人も多く、挨拶し損ねた方もたくさんおりました。写真は、満席の会場の風景です。

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 プログラムは、浜口さんの自然観察のノウハウ。自然への思いがそれぞれの講演者から語られ、単に浜口さんの追悼ではなく、これからの自然保護への取り組みまで思いを馳せる内容でした。
 浜口さんとは、デアゴスティーニの『週刊・野鳥の世界』の共同監修者になってくれないかと声をかけられ打ち合わせをしたのが、ちょうど去年の今頃。「2年間の長い仕事になるけど、がんばろう」とお互いに励まし合ったのが、ついこの間のように思えます。
 逆に私のほうはからは、財団法人日本野鳥の会の新制度の移行のともない新評議員を浜口さんにお願いすることを決めたところでした。これからの鳥業界を牽引役となるべき貴重な人材を失った代償は大きなものがあります。
 このシンポジウムを拝見して感じたのは、浜口さんはオリジナルの人だと思いました。自然観察会での観察のポイントはもとより、わかりやすくするための小道具、パンフの表現方法、報告のグラフ表現など、多くを彼がオリジナルで考えたのです。多くの観察会の指導者は、マニュアルを参考にして指導を行いますが、浜口さんはそのマニュアルを作る立場であり、オリジナリティあふれる工夫で指導されていました。それには、自然を理解し知り尽くした上にセンスがないとできないことだと思います。
 同時に、浜口さんはフィールドワークとデスクワークのバランスがとても良い方だと思いました。自然が好きで観察会や調査はの時は生き生きしていても、机の上でまとめるのが不得意と言う人はたくさんいます。おおむね自然好きはそうです。しかし、浜口さんはまとめもしっかりされていて著書はもとより、報告書、論文を多数残されています。これは、なかなかできません。私もデータが、貯まったままになっています。今思えば、浜口さんの生きている内に、このバランスを保つコツを教えてもらうのでした。
 生きている内に言えば、珍鳥を求めて何100人も集まるバードウォッチングの現状、いやこの惨状をどう考え、今後どうしたら良いのか浜口さんの教えを請うことができなかったことが悔やまれます。

2010年11月26日 (金)

六義園はライトアップ中

 六義園のモミジのライトアップがはじまっています。題して「紅葉と大名庭園のライトアップ」。江戸時代にライトアップはなったと思うのですが、そんな細かいことはいわないて、とくにかく幻想的で美しい風景を楽しんでいただきたいと思います。
 今夕、暗くなるのを待って、ライトアップの写真を撮ってきました。こんな感じです。とくに池のまわりがきれいです。

Rikugiennight5 Rikugiennight6
 ただし、混むことはご覚悟ください。
  私的には、ネグラに集まったカラスたちがライトアップに戸惑い、いつまでも木の高いところにとまって、なかなか木の中に入れない様子が面白いですね。しかし、これだけ人が来てにぎやかなのにネグラをとるのですからずんぶん人になれたものです。
 ライトアップは12月5日まで。今年は、紅葉とライトアップのタイミングがぴったり合いました。詳しくは下記のURLへ。
   http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/info031.html

2010年11月25日 (木)

水元公園のカワウ

 この間の水元公園で会ったオオカワラヒワが気になったので今日、再度水元公園に行きました。少し寒かったけれど、フウをはじめいろいろな木々の葉が染まっていて、とてもきれいな風景でした。
 釣り人につくサギは、アオサギもいました。水元公園の釣り人に付くサギ類の文化が異種間に、ひろがっているのは驚きました。傾向として、鳥は大型であればあるほど警戒心が強くなります。しかし、日本でいちばん大きなサギのアオサギが釣り人の数mの近くで佇んでいる風景は、不思議な感じでした。
 ところで、50羽程度の群れで飛び交っていたカワラヒワがいないのです。やはり群れでいたツグミもいません。わずか10日ほどですが、ずいぶん様子が変わってしまいました。けっきょくオオカワラヒワの声は確認できませんでした。
 録音したのは、カワウのコロニーです。YAMAHAのW24で収録、かなり編集加工しています。

 この季節なのに巣があって、ときどきディスプレイの声も聞こえてきます。コロニーは見えないところにあるので詳しい様子はわかりませんが、声を聞いている限り繁殖期の雰囲気でした。

2010年11月23日 (火)

ツルを殺した罪-カンムリヅルを殺したら

 おそらく小学生の初めての遠足は、上野動物園だったと思います。記憶しているのはライオンでもゾウでもなく、美しいカンムリヅルです。世の中にこんな美しい生き物がいるのかと思ったものです。その頃は、鳥には興味はなかったのですが下地はあったようです。
 今日、カンムリヅルをめぐってのニュースがありました。ハンターに撃たれたという衝撃的なニュースです。
  http://www.chibanippo.co.jp/news/chiba/local_kiji.php?i=nesp1290478273
 このニュースから、色々なことを考えさせられました。特徴がこんなにはっきりしていて間違いようのないカンムリヅルを識別できず射殺したハンターとは、いったいどんな狩猟講習を受けて免許を習得したのでしょう。また、仮に誤殺だったとしても、その後に逃げるというルール違反も講習ではどう教育していたのでしょう。そして、こういったいい加減な人間に銃を持たせることは、問題ではないのでしょうか。
 ところで、このハンターはどういう罪になるのか考えてみました。日本の鳥で狩猟鳥でない鳥を撃ったとしたら鳥獣保護法違反になります。しかし、カンムリヅルは日本の鳥ではありません。しばらく前に、飼育されていたカンムリヅルが逃げたという報道があり、この撃たれカンムリヅルはその鳥の可能性が高いと言われています。ようするに、ドバトやガビチョウを撃ったとの同じことになります。このハンターはある意味、日本の生態系に侵入してきた外来生物を駆除してくれたことになります。そうなると無罪ですね。
 もし、逃がしてしまった持ち主が特定されたら、ペットの飼い犬や飼い猫を殺してしまったことと同じになります。そうなると、せいぜい器物破損の罪にしか問われないのかもしれません。
 いずれにしても、このハンターはたいした罪に問われるとは思えません。

2010年11月22日 (月)

マルガモが生じるわけ

六義園では、モミジがそろそろ見頃。それにとない人も多くなってきました。バードウォッチングには、悪いコンディションです。そんな昨日、池の畔でカモを見ていると、カルガモとマガモがディスプレイを行っていました。
 よく見ていると、番になった雌雄のそばに2、3羽のオスが近づき、番っているメスに対してディスプレイを行っていました。そのため、番っているオスが言い寄ってきたオスを追い払います。ディスプレイの鳴き声、追いはらう羽音に水音といつもは静かな池が、とてもにぎやかに感じました。
 ここで、気が付いたのですが、マガモとカルガモのディスプレイの儀式がよく似ていることです。いちばん良く見られるのは、尾をピョッコと上げて、頭をそらし「ピッ」と鳴く行動で。このとき、同時に嘴で水をはじきます。これは、マガモもカルガモもやり、私には同じに見えます。また、鳴き声も同じに聞こえます。
 写真は、尾を上げる行動です。カルガモ、マガモの順です。

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 違いはマガモのほうが、しゃっくりのような行動が見られたことぐらいです。これは、くちばしを下に下げて胸に付けるくらいの位置に持って行くとともの背伸びをするように身体を伸ばし、それと同時に水を跳ね上げます。写真は、マガモのしゃっくり行動です。

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  オナガガモ、コガモは、基本的な動作は似ていますが、スピードや声が違うように思えます。キンクロハジロやホシハジロも動作は似ていますが、声がまったく違います。いずれにしても、マガモとカルガモほどは似ていません。
 カモ類は交雑種が良く見られますが、マガモとカルガモの合いの子・通称マルガモが多いのも、このディスプレイの行動が似ていることによるのでしょうか。
 それにしても、カモたちが一生懸命ディスプレイをしている時に、餌をまくのはやめて欲しいものです。色気より食い気の雌が、餌につられてしまいます。

2010年11月21日 (日)

今日の『ダーウィンが来た』はスズメ

 今日のNHKの『ダーウィンが来た!生きもの新伝説』は、「秘密だらけの隣人 スズメ」。ご覧になりましたでしょうか。なかなか面白かったです。
   私が以前、出演したときのK林ディレクターの作品です。ほぼ一年かけての取材、いろいろ苦労されていただけあって見応えのある番組になっていました。スズメのバトルも迫力のある映像でしたし、私自身、スズメの交尾前のディスプレイは見たことはありませんでした。さすが、長い時間をかけて取材しただけのことはあると感心いたしました。
 そういえば、K林さんは、この間の日本鳥学会にも参加されて勉強されていましたね。学会でTV関係者に会うことはまずありませんから、とても驚きました。
 身近なスズメ、誰でも知っているようで知らないという切り口が難しいかなと思っていましたが、都会のスズメに話題をしぼったことで、がわかりやすかったのかもしれません。ただ、ヒゲジイのダジャレはイマイチ。
 ところで、巣の雛を襲うハシブトガラス、気になりました。足が節くれだっていたのです。もしかしたら、鳥ポックス症にかかっていたのかもしれないと思いました。カラスの鳥ポックス症の集団感染は、一昨年北海道であり、かなり話題となり、気になります。K林さんにうかがったら撮影は東京とのこと、これから問題になるかもしれません。
 鳥ポックス症は人には感染しませんが、鳥にとってはかなり深刻な病気のようです。これでカラスが減ることになると、新たな展開となるかもしれません。
 ご覧になれなかった方へ、再放送は下記です。
 NHK・総合 11月23日(火)【22日深夜】午前2時40分~3時10分
 NHK・BS2 11月28日(日)午前5時00分~5時30分

2010年11月20日 (土)

猛禽類のおかげで-葛西で自然観察会

 今日は、巣鴨地域文化創造館主催の自然観察会で葛西臨海公園へ。
 数日前の天気予報では曇りに雨マークが付いていましたが、秋晴れの良い天気となりました。この季節の海辺ですと羽毛服を着ても寒いときは寒いのですが、今日は日向は暖かく絶好のバードウォッチング日和。参加者の方々と、海辺の公園で野鳥たちとの出会いを楽しみました。
 葛西臨海公園の鳥類園は、カモの群れがいて双眼鏡がなくても初心者の方々に指導をすることができます。と思って行ったら、池はがらんとしています。これは、ちょっと困りました。
 それでも探すと、アシ原のコガモの群れと広いところにホシハジロが数羽いてくれました。皆さんにコガモの翼鏡のエメラルド色を見せ、カイツブリの鋭い声を聞いていただき、ちょっと遠かったけれどクイナの声も聞け、最後はカワセミでしめることができました。午前中、なんとか間を持たせるだけの鳥たちは出現してくれて、観察会は無事終了。
 しかし、どうしてこうも鳥が少ないのでしょうか。後でレンジャーの方にうかがったら、原因は猛禽類でした。観察会の集合中にチョウゲンボウ、観察会中はハイタカが頭の上を飛び、解散後にはミサゴ1羽、オオタカ1羽、チュウヒが3羽が見られました。レンジャーの方の話ではノスリもいるとのことですから、ものすごい猛禽類の密度です。
 猛禽類がいるということは、獲物となる鳥が多いことにほかなりません。しかし、彼らがいることを嫌って鳥たちは、どこかへいってしまったのです。セイタカシギは、オオタカにアタックされからいなくなったとのことでした。そうなれば、獲物のいなくなった場所を捨てて今度は猛禽類がいなくなるというのが順序だと思うのですが、まだいます。この程度に減っても猛禽類にとっては、まだ獲物がいると言うことなのでしょう。
 今日の観察会で、野鳥がいなくて話題に困ってしまうようなことはありませんでした。私の持ちネタで間がつなげる程度の野鳥がいれば、猛禽類も喰っていけるということになります。
 しかし、一人でバードウォッチングのときは猛禽類との出会いは嬉しいのですが、観察会ではちょっと控えて欲しい鳥となります。

2010年11月19日 (金)

PCM-D50使用リポートをアップ

 今思えば『野鳥を録る』は、あと5年待って書けば良かったと思います。監修していただいた蒲谷鶴彦先生には、もっと長生きしていただいてです。
 6年前の2004年に発行された『野鳥を録る』では、高品位で野鳥録音するためには、DAT録音機+ステレオマイクを勧めていました。セットで録音機とマイクで10万円を越えます。それでも電池の持ちは悪いし、録音時間は1時間30分程度、ちょっと落とせばすぐ壊れました。
 それが、今ではメモリー録音機が主流となり、多くのメーカーからさまざまな機種が発売されています。その結果、簡単便利、高性能安価となり、野鳥録音のための機材環境は整った言ってよいでしょう。
 デジタル機器は、後発のほうが高性能で安価という傾向もあります。しかし、そのなかで3年前に発売されたのに関わらず、今だ実売価格もそう下がらず機能も十分なのが、ソニーPCM-D50です。
  私自身、発売とほぼ同時に購入し3年使っています。259Gのデータを収集し約390時間録音したことになります。その間、故障はもとより動作が不安定になるようなことは、まったくありませんでした。拙ブログで記事にしたように北海道のシマフクロウの録音では、零下8度のなか一晩稼働してくれました。信頼の機種です。
 ただし、野鳥録音という特殊な使用目的には短所もある機種です。3年間使用して短所長所を把握することができました。その使用リポートをsyrinxにアップいたしました。どうぞ、これから野鳥録音にチャレンジされる方、参考にしていただければ幸いです。
 Top→airchiv→「PCM-D50使用リポート」でご覧ください。サンプル音源も聞くことができます。

2010年11月18日 (木)

今日の天気予報はおかしかった

 オープンリールの音源をCD-Rに焼くために、蒲谷鶴彦先生のお宅に通ったことがあります。先生は午前11時50分になると、必ずテレビをつけてNHKの天気予報をご覧になっていました。うかがったら、朝と夜のニュースの前の天気予報も見るそうです。別に出かけるわけではないのですが、かならず天気予報をご覧になっていました。
 私が石垣島や北海道などに行って帰ってくると「ずうっと天気が続いて良かったね」とか言われました。私の旅先の天気までご存知なのは毎日、天気予報をご覧になっているからだと後でわかりました。
 蒲谷先生が文化放送の『朝の小鳥』を毎日、放送していたときはフィールドの取材とスタジオの往復でした。取材は、天候に大きく作用されますから天気はとても気になります。そのため、天気予報は毎日見ていたわけで、外に出ることが少なくなってもその習慣が抜けなかったようです。また、先生は「毎日、天気予報を見ていると天気の流れがわかり、これは当たるかどうかわかる」ともおっしゃっておりました。たしかに、確実に当たりそうな予報と確率の悪そうな状況と言うのがあって、それは天気の流れを把握することでわかりそうです。どちらかというと、降水確率○%というより、今日の天気予報が当たる確率は○%と言ってくれる方が、よほど現実的です。
 ところで、今日はスケジュールが空いたので荒川に行こうと昨日から準備していました。そのため天気が気になり調べてみると、今日の天気予報はとても不思議な状況だったをご存知でしょうか。それは、NHKをはじめテレビの天気予報は「今日の午前中は曇り、雨も降るかもしれない、晴れるのは午後から」と言うものでした。マークでは午前9時まで傘マークが付いてた予報もありました。この傾向は、今朝のテレビの予報も同じでした。これだけ見ていたら荒川行きは断念していたでしょう。
 ところが、昨夜のヤフー天気や携帯電話のiチャンネルの予報では、今日の9時から晴れマークが並んでいました。今朝も同様です。テレビとインターネットでは、こうも予報が異なるものなのでしょうか。
 結果は、起きた午前6時頃は曇っていましたが、7時にはもう晴れ間があり、そのまま秋晴れの良い天気となりました。今日のところは、インターネットの予報が当たったことになります。
 蒲谷先生のように天気の流れを読もうと思うと、これからはテレビとインターネットの予報の両方を見なくてはなりませんね。
 ところで、今日の荒川ではコハクチョウ類が4羽飛んでいきました。23区内でハクチョウ類を見たのは、初めてです。

2010年11月17日 (水)

12月分「朝の小鳥」収録-困った和名

 今日は「おはようございます。『朝の小鳥』の時間がまいりました」で、はじまる文化放送の番組『朝の小鳥』の収録日でした。本日は、12月放送分の番組制作です。
 12月は3年前に行ったオーストラリアのケアンズ周辺で録音した鳥たちです。外国での野鳥たちの番組を作る時に、いつも困るのは和名です。
 今回もキミドリコウライウグイスとクロモズガラスで困りました。シナリオの打ち合わせでは、キミドリコウライウグイスでは「ウグイスなのにハトくらいの大きさなの?」「ウグイスの仲間でなく、コウライウグイスの仲間です」「ウグイスでないのに、なぜウグイスという名前が付いているの?」。クロモズガラスでは「モズなのかカラスなのか分からない」「いや、カラスの仲間ではなくフエガラスの仲間です」「カラスでないのにカラスという名前がなぜ付いているの?」となります。
 前回のオーストラリアの鳥を取り上げた時は、チャイロモズヒタキやオナガテリカラスモドキが出てきて混乱しました。モズなのかヒタキなのか、オナガなのかカラスなのかとなりました。
 書き手の立場から言えば、どんなにやさしくわかりやすく書いても難しい和名ですべてをぶち壊されてしまうのです。ではどうして、外国産の鳥たちの和名が分かりづらいのでしょうか、原因はいくつかあります。鳥類学者は文学者でないので無機的に名前を付けてしまった、剥製と図鑑を元に名前を付けたので色と形でしか命名のヒントがなかったことが、大きな原因でしょう。また、初期の和名は、飼い鳥として輸入された鳥に順次付けて行ったことになります。その鳥の周辺の種がどのようになっているか、関係なく名付けていったわけです。
 そして、和名の付いていない世界の鳥、すべてに和名を当てる事業は、山階鳥類研究所が1970年代に行いました。私が勤めていた日本鳥類保護連盟は研究所に間借りをしていたので、その現場も見ています。当時は、コンピュータなどありませんでしたからカードで整理していたのを覚えています。
 なぜ、このような事業が行われたかというと、当時結ばれた渡り鳥条約のためです。渡り鳥条約は、1972年にアメリカとまず締結されました。環境庁は、和訳資料のために、アメリカ産の鳥たちの和名が必要となり、山階鳥類研究所に委託したのです。そのために、まずアメリカの鳥すべて和名が付けられました。そして、渡り鳥条約は、ソ連、オーストラリア、中国と締結されたために、それぞれの国の鳥の和名を付け、その勢いで世界の鳥に和名を付けたことになります。ですから、順次輸入された飼い鳥に和名を付けたのと同じように全体を見渡すことなく、アメリカ、ソ連、中国、そしてそのほか地域と、和名を付けて行ったのです。ですから、大きなものにオオと付けた後に、もっと大きなものが出てくるとダイ、さらに大きなものオニを付けることになります。そして、さらに大きなものが出てきてオニオオカッコウなどという珍奇な名前が付いてしまうことになります。また、キミミミツスイなんて3回言えば早口言葉みたいな名前が出てくると、腹が立ってきます。
 なにしろ9000種類もの鳥に名前を付けるのですから、たいへんな作業であったことは否めません。しかし、少なくとも1種1種の鳥の名前に愛を感じませんね。
 放送予定は、下記のとおりです。
 12 月5日 キミドリコウライウグイス
    12日  ナンヨウショウビン
    19日 クロモズガラス
    26日 ツチスドリ

2010年11月15日 (月)

釣り人に付くサギ-水元公園

 昨日の水元公園で面白い光景を見ました。釣り人に付くダイサギです。はじめは対岸の釣り人の横にいたのですが、しばらくするとこちら側の岸に飛んできて釣り人の横に佇んでいました。これがその写真です。

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 水元公園では、以前にも釣り人に付くコサギを見ています。いずれも、釣り人がつり上げた魚のおあまりを狙っての行動です。オートライシズムの例です。
 このような行動を見ると、このダイサギは釣り人の腕を見極めているのか知りたくなります。ダイサギが付く釣り人と付かない釣り人の釣果に差があるのか、あるのならばダイサギは人の個体識別をどのようにしているのか、 また、このダイサギは亜種オオダイサギ、冬鳥ですから渡ってきたばかりのはずです。そして、この習性を短期間に習得したとは思えません。先シーズンもやっていたのでしょうか。やっていたとしたら、餌をくれる釣り人のいる水元公園を覚えていて、また渡ってきたのでしょうか。
 さらに、一昨日訪れた浮間公園にも釣り人がたくさんいました。ダイサギ、コサギもいましたが、このような行動は見られません。この行動は、水元公園のシラサギ類のみに見られる行動なのでしょうか。

 こららの行動を、どう調べて、どうやって検証したら良いのか考えるだけで、わくわくします。

2010年11月14日 (日)

オオカワラヒワの声か?

 久しぶりの水元公園です。足立自然にふれあう会の観察会におじゃまいたしました。往年のニフティフォーラムFBIRDでお世話になったコーヒー党さんとごいっしょしました。
 水元公園は広い広い。半日歩きましたが、それでも半分ほど。歩ききれません。マヒワやアオバトのウワサもありましたが、広い公園のなかで出会うのは運を味方につけなくてはならないでしょう。
 鳥景は多く次から次に姿を見せてくれ、飽きることのないバードウォッチングを楽しめました。今日気になったのは、この間の荒川に引き続いてカワラヒワの亜種オオカワラヒワです。今日の水元公園には、50羽ほどの群れが飛び交っていました。このうち、とまっているカワラヒワが「ビーン」ではなく「チューン」と鳴いていました。最初は、マヒワのウワサがありましたので、マヒワかと思ったほどです。次のような声です。録音機はPCM-D50、かなり加工編集していますが、声と声との間はそのままです。

 姿を見ると、大きめ。逆光なのとこちらを向いているため次列の羽弁の白は確認できません。しかし、この鳴いていた1羽が飛んだ先にいた群れのなかには、明らかに羽弁の白いものがいました。
 飛島で聞いたオオカワラヒワ、蒲谷コレクションのオオカワラヒワは「チューン」です。この声がオオカワラヒワのものと確定するのには、もう少し観察例が必要かと思いますが、この声がしたら次列の羽弁が白くないか、確認していただければと思います。

2010年11月13日 (土)

浮間公園で観察会

 今日は、巣鴨地域文化創造館主催の自然観察会で東京都北区にある浮間公園に行きました。巣鴨の観察会は、もう何回も行っているので常連の方もいて皆和気あいあいとバードウォッチングを楽しむことができました。なによりも秋の天気の良い日に紅葉したサクラなどが、とてもきれいな風景の中での探索です。楽しくないわけはありません。
 参加者のほとんどの方が初心者です。そのため、できる限りやさしくていねいにと心がけて話します。しかし、ついキンクロハジロのキンクロと言ったり、ムクドリをムクと言ってしまって慌てて言い直すことが数回ありました。このクセは、そうとう意識しないと直らないですね。
 私が昔、住んでいたのはこの浮間の先の板橋区新河岸でした。そのため、この公園の前はバスで良く通りました。今では、住宅地の真ん中で周辺には大きなビルもありますが、昔はまわりはネギやダイコンの畑がひろがっていました。鳥は、カイツブリが数羽水に浮かんでいるのを見たことぐらいしか記憶にありません。今では、カモも多く、カワセミもいるのですから隔世の感があります。人も増えましたが鳥も増えています。
 そして、写真はユリカモメ。これは標準レンズで撮っています。こんなに近いのです。

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  環境の変化と鳥の種類や数の変化が取りざたされますが、鳥の習性もずいぶん変わっていることが最近とても気になります。こうして人を恐れない鳥が増えてきたことは、環境の変化だけでは語ることのできません。これに人心の変化、日本人の心の変化も関係していることだと思います。

2010年11月12日 (金)

公園でタイマー録音

 YAMAHAのW24を入手してから、あちこちでタイマー録音をこころみています。ここ2日は、文京区六義園で試してみました。
 時間設定は、午前5時から開園時間の9時まで4時間。今日は日の出が6時10分ほどですから、その1時間前から録音し、人が入って来る前までとしました。この設定をしたW24をビニールでくるみタッパに入れて昨夕、池の畔に置いておきました。目的は、カルガモが増えてきましたのでカルガモの声、できたらディスプレイが録れていればという目論見です。今日は、ばたばたしていましたので、結局回収は夕方になってしまいました。
 さっそく音源をチェック。オンで入っていたいちばん多いのはハシブトガラス。まだ、暗い5時から鳴いています。池の畔だけにカワセミがしっかりと入っていました。このほか、メジロ、シジュウカラ、コゲラ、そしてジョウビタキが、大きな音で捕らえられていました。
 紹介する音源は、ジョウビタキです。六義園はこのところ、メスが見られていますので、おそらくメスの声でしょう。ボリュームはそのまま、低音ノイズを軽減、そしてmp3に変換しています。これだけ、大きな声に聞こえると言うことは、録音機との距離は数m。人が持っていたら近づくことはできず、けして録ることのできない大きな音です。


 
  ちなみにカルガモの声も入っていましたが皆、遠め。また、試して見ます。

2010年11月11日 (木)

ハシブトガラスはハゼがお好き

 この季節、ハシブトガラスがハゼの実をさかんに食べています。真っ赤に紅葉したハゼのなかで足で実の束を抑えて大きなくちばしで小さな実を一つひとつ、ついばんでは食べています。写真は、そのようす。近づいても逃げることなく食べ続けていました。

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 ハシブトガラスは、ハゼの実が大好きです。ハゼの木に群れでたかって食べています。木になっている実を食べ尽くすと、地面に下りて食べます。私の記憶では、ハシブトガラスが森のなかの地面で長い間、採餌をしているのを見たのはハゼの実を食べる風景だったと思います。ある意味、樹上性のハシブトガラスが日常的に地面に下りるきかっけになったのがハゼの実かもしれません。
 ハシブトガラスがあまりにもハゼの実に執着するので、はじめはネコとマタタビの関係のようにカラスを引きつける物質が含まれているのではないかと思ったほどです。しかし、ハゼを調べてみると、櫨蝋という言葉があることを知りました。江戸時代、ハゼの実の油分から蝋を作り蝋燭を作っていたのです。インターネットで検索すると、今でも櫨蝋で作った和蝋燭は売られていました。
 生ゴミの中から脂身を見つけたハシブトガラスは得意げです。捕獲檻の餌を、脂身に変えたら捕獲数が増えたと聞いています。ハシブトガラスは、油が大好きなのです。その油分の多いハゼの実も好物ということだったのです。
 ハゼの実をよく見ると5mmほどの核のような堅い実があって、その周りを柔らかい繊維質で覆われています。櫨蝋は、堅い核の部分をすりつぶして、油分を取るのだそうです。しかし、ハシブトガラスの糞を見ると今ハゼを食べているだけに、この核がたくさん入っています。せっかくの油分のある核が嗉のうですりつぶされることなく、そのまま排出されているようです。
 この核の部分を手に取り爪で割ろうとしても、とても堅くて割ることはできません。これだけ、堅い実なのですから消化されずに排出されてしまうのは納得できます。それにしても、なぜ消化できないハゼの実をこれだけ執着して食べているのでしょう。また、カラスの謎が増えました。

2010年11月10日 (水)

カラスのカラ騒ぎ

 このところ、夕方の六義園に通っています。真っ赤に紅葉したハゼが夕日を浴びてさらに赤く輝くのは、わずか数分。日没前の一瞬の輝きが六義園を覆いつくす、瞬間を見たくての散歩です。
 今夕の夕焼けも素晴らしいものでした。また、今日はネグラに集まるカラスが多い日でした。おそらく1,000羽を超えていたでしょう。ハシブトガラスばかりではなく、ハシボソガラスの声もしました。
 「スズメのお宿を録音」で話題にしましたように、ネグラ前のスズメはとてもハイになります。スズメとおなじようにカラスも騒ぎます。数も多く声の大きなカラスのカラ騒ぎは、そうとうの喧噪となります。写真は、今日の六義園、カラスの群れの一部です。

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 10年前に都内のカラス・ネグラの調査をした時、どこのネグラでも午後4時30分頃にカラスがいっせいに飛びたち乱舞していました。初めてこの乱舞に遭遇すると、調査員がパニックになりデータが不正確になってしまいます。せっかく1羽1羽ていねいにカウントしていたのに一斉に飛び立つのですから無理もありません。そのため、調査前の打ち合わせでは「午後4時30分にカラスが舞うからパニックにならず冷静にカウントするように」と申し渡しました。はじめての調査員は、なぜ時間が分かるのか怪訝な顔をします。そして、実際にその時間に飛び立つのですから、こちらはしてやったりという顔をすることになります。
 この時の調査は、12月でしたら日没時間はもっと早かったわけで乱舞も早め。11月の今日は、乱舞が午後4時40分から始まり50分まで続きました。この飛び立つ群れをざっと数えると500羽、飛び立たない群れがその倍と見て1,000羽を超えていると判断したわけです。いろいろな規模のカラスのネグラを見ていると、喧噪からだいたいカラスの数の規模もわかるようになります。その感覚からでも1,000羽単位のネグラという印象でした。
 しかし、なぜネグラの前に騒ぐのでしょうか。これから暗い不安な夜を迎えるに当たって神経質になっているのでしょうか。そのため、ちょっとしたことが刺激になって群れで舞い上がるのでしょうか。それが毎日、どのネグラでも同じ時間というのは説明がつきません。今のところ、納得できる説明に巡り会っていません。
 身近なカラスやスズメでもいくらでも不思議があるものです。

2010年11月 9日 (火)

殺された弁護士はバードウォッチャーだった

 秋田県で弁護士が刺殺された事件。今日、告別式が行われたとTVニュースが流れました。お亡くなりになった津谷裕貴弁護士は、バードウォッチャー、野鳥写真が趣味だったとのことです。秋田市内の斎場で行われた告別式の映像には、遺影とともに野鳥の写真が飾られ望遠レンズの付いたカメラも捧げられていました。
 ニュース映像からは、カメラはキヤノン、望遠レンズはおそらくEF1200mm F5.6L USM、でかいですね。本体はEOS-1Dのようですが、TV映像からは確定できません。いずれにしても、これだけで数100万円の機材です。さすが、弁護士だけにお金のかけ方が違います。
 野鳥の写真はコミミズク、アオバズク、メジロまで確認できましたが、対象の鳥の種類といいアングルといい、なかなかの腕前。野鳥写真への造詣の深さを感じます。
 お名前と野鳥をキーワードに検索すると息子さんのブログに行き着き、父との最後の会話が紹介され涙を誘います。そして、コメントには鳥仲間がお悔やみの言葉を寄せていました。鳥仲間がいて、野鳥を楽しんでいたようすがわかります。
 今日まで恨まれた弁護士が刺されたくらいにしか認識がなかった事件でした。しかし、津谷弁護士がバードウォッチャーであるとわかると、急に事件が身近なものになってきました。鳥仲間を失った悲しみを感じます。
 今まで、犯人はもとより被害者がバードウォッチャーという事件は、記憶にありません。これから、バードウォッチャーや野鳥カメラマンの増加とともに事件に巻き込まれることも多くなるのでしょうか。
 いずれにしても津谷裕貴弁護士のご冥福をお祈りいたします。 

2010年11月 8日 (月)

スズメのお宿を録音

 夕方の散歩で、スズメのネグラ入りをあちこちで見るようになりました。
 今夕は、本郷通りのイチョウの街路樹でも夕闇のなか、鳴き合う声が聞こえました。この周辺ではJR駒込駅、駅前広場のサクラの木、同じく巣鴨駅の駅前ロータリーのケヤキなどが数10羽を超えるスズメが集まる比較的大きなネグラです。
 このほか、住宅街を歩くと電柱のトランスの周りで騒いでいる数羽のスズメもよく見ます。見ていたらトランスの下のパイプ状になった支柱の中に入っていきました。ネコなどの天敵が来ることはなく暖かい絶好のネグラです。
 昔はスズメのネグラと言えば竹藪で、それも数千羽、あるいは万単位の群れでした。都会という新しい環境に適応したスズメは、ネグラの場所も仕方も変化させることができたようです。
 スズメのネグラ入りの声は、こんな声です。

 これは、谷中の夜見世通りの電柱の周りで録音したものです。PCM-D50で録音し、かなり加工しています。スズメのネグラ入りの声は、街の騒音の中での録音ですのでノイズが多く、かなり難易度の高い録音となります。
 なぜか、このスズメの声のように鳥たちはネグラ入りの前、にぎやかに鳴き合います。ハシブトガラスやムクドリは騒音です。ハクセキレイは、ネグラ入り特有の鳴き方をします。鳥たちは、これから眠ろうというのに興奮しているようです。どう聞いても、ハイになっている感じです。まるで、修学旅行の就寝前に枕投げをする子供たちのようです。

2010年11月 6日 (土)

ハシブトガラスのランチ

 昨日、荒川からの帰り、JR駒込駅に降りた時、ハシブトガラスが何かをくわえて飛んで来て線路にかかる太いパイプの上にとまりました。プラットホームからだと下から見上げることになり、姿がよく見えません。急いでエスカレーターを駆け上がって見ると、ちょうど見下ろせました。
 リュックのいちばん底にあるカメラを出しスイッチを入れてと、かなり時間がかかったと思うのですが、くだんのカラスは食事に夢中で飛び去ることはありませんでした。おかげで、ガラス越しですが、写真を撮ることができました。

Largebilledcrowrat
 食べているものをよく見ると、細い尾が見えます。ネズミであることは間違いありません。時間は、午後1時。真っ昼間です。こんな時間にネズミが、活動しているものなのでしょうか。それとも、暗いときに捕まえたものを貯食しておいて、取り出して食べるところなのでしょうか。
 いずれにしても、ハシブトガラスにとっては豪華なランチといったところでしょう。

2010年11月 5日 (金)

荒川の河原-オオカワラヒワ

 今日の天気に誘われて荒川の河原へ。ヒバリのさえずりが聞こえそうなの暖かな日差しです。歩いているだけで、汗が出てきます。
 いちばん、元気だったのはモズ。まだよく高鳴きをしています。そして、ジョウビタキ、ベニマシコと冬鳥もそろい始めています。お目当てのアリスイにも出会えました。先シーズンは5、6回かよってのですが、とうとう会えなかった鳥です。録音はできませんでしたが、声も聞くこともできました。このアリスイが出るというところには、10人ほどのカメラマンが詰めていました。この人たちはクイナが秋の声で鳴いても無反応で、もったいないバードウォッチングをしていました。
 例によっておしゃべりがうるさいので一人離れていると目の前に、カワラヒワがとまりました。写真を撮ると、どうもいつものカワラヒワと感じが違います。

Greenfinch

 よく見ると、次列の羽弁白が大きく背中が白く見えます。顔付きもくちばしが大きく、身体全体の色も黒みが強く感じます。どうやら、亜種のオオカワラヒワのようです。『山溪ハンディ図鑑7 日本の野鳥』(叶内拓哉、他・1998)のオオカワラヒワの写真によく似ていますが、捕まえて各部を測定したわけではありませんので確証はできません。
 オオカワラヒワについては、syrinx本編で言及していますのでご興味のある方はご一読願えればと幸いです。URLは下記です。「鳥声鳥語」→「オオカワラヒワのさえずり-亜種カワラヒワと区別できるか?」で読めます。
  http://www.birdcafe.net/howto/howtoall.htm
  くだんのカワラヒワは、あたりを見回すだけで一声も鳴いてくれませんでした。鳴いてくれれば、亜種カワラヒワと亜種オオカワラヒワの声による違いを確認できたのですが残念です。

2010年11月 4日 (木)

マメガキを試食

 去年、六義園の片隅にマメガキの実がなっているに気が付きました。去年は食べ損ねたので、今年こそと思い熟すのを待っていました。マメガキは、名前の通り小さなカキです。その小さなカキが、枝に連なるようにびっしりと並んでいます。トマトのチェリー・トマトのよう、チェリー・カキです。いかにも美味しそうです。

Mamegaki

 今日見ると、だいぶ色づいています。しかし、実の付いた枝には手は届きません。下を見るとちょうど熟した実が落ちていました。見るとヒヨドリでしょうか、くちばしでつついた跡があります。鳥が食べてるのなら大丈夫と、くちばしの跡のない方を舐めてみました。味は、熟し柿そのもの。甘みもしっかりとあります。これは、いけるかもと思ってしばらくすると、口中に渋みが広がってきました。時間差で渋みが襲ってくるなんて不思議です。その渋みは、かなりしつこく、いつまでも口のなかのイガイガした感じがとれません。鳥が食べずたくさん実が残っているのはこのせいだったのです。ヒヨドリも一口でやめていた理由がわかりました。
 家に帰って来たから調べたら、マメガキから柿渋を取るとありました。

2010年11月 3日 (水)

クロジの死

  今日の夕方、散歩からの帰り道のこと。本郷通りの歩道に小鳥の死体があるのを見つけました。死体は、ガードレールのそばに置かれたブロックの上に置かれていました。

Greybuntingbody

 最初はアオジかと思いましたが、よく見ると大きい上に腰がかなり赤茶色をしています。手にとって、尾を拡げても両側の羽毛に白い部分はありません。クロジの雌です。
  外傷もなくきれいな死体です。道沿いにはマンションが並んでいますので、どこかの窓ガラスにぶつかって、落ちたものを誰かがよけて置いたのでしょう。
 ちょうど今週、六義園の常連さんからクロジを見たとの報告を受けたばかり。私も今朝の六義園の散歩で、遠いの一瞬の出会いであるためクロジがアオジの判断のできない鳥を見たところでした。山から下りて来たばかりなのに可哀想なことです。
 クロジの雌を野外で見たときは、たいがい一瞬です。あっという間に藪の中に入ってしまいます。スズメくらいの大きさ、尾の両側に白が出ないことでクロジ雌と判断してしまいます。運が良ければ、腰の赤茶色まで見えて納得と言ったところでしょう。こうしてじっくり死体で見ると、なんとも地味な鳥です。特徴のないのが特徴の鳥です。これを薄暗い藪の中にいるのを識別しなくてはならないのです。
 六義園をはじめ都内の公園でバードウォッチングをしていると、アオジとの出会いの方が多くクロジが少ない傾向にあります。ところが、自然教育園で標識調査のために網をかけて捕獲をしたら、アオジよりかクロジのほうが多かったと聞いています。思いのほか、誤認しているのかもしれません。この地味な死体を見る限り、無理もありませんね。
 死体は明日にでも、六義園に埋めてやることにします

2010年11月 2日 (火)

体温計の警告音

  昨日、今日と医者通いになってしまいました。昨日は、知覚過敏で右の奥歯が痛いのと左の上の奥歯が欠けたのでのM菱歯科へ。結果、痛みは虫歯。当分、通わなくてはならなくなりました。考えて見れば、5月の連休に粟島に行った時にアワビの刺身を食べると歯が痛くて食べられず悔しい思いをしたのですから、忙しさにかまけて半年もほうっておいたことになります。
 今日は、インフルエンザの予防注射のためにN田医院へ。予防注射をするためには、体温を測らなければなりません。手渡された電子体温計で計るといつまで経っても終了の警告音が聞こえません。取り出してみると36度06分、平熱です。再度試しても、音が聞こえません。どうも体温計の警告音が聞こえないようです。
 先日、母が体温計の音が聞こえないと言っていたのを思い出しました。私の耳は、老耳、遠耳になっているので、体温計が壊れている可能性より私の耳が壊れている可能性の方が高いと思いました。
 家に帰って来てから我が家の体温計で警告音がどんな音なのか調べてみました。家のは、2001年製造の体温計でシチズンCT-412です。試してみるとかすかながら音が聞こえました。音は次のとおり。皆さん、聞こえますか。

 スペクトルグラムで見ると、基音が4,500Hzあたりにあって倍音が9,000Hzと13,000Hzにうっすらとありました。もちろんメーカーによって音は違うと思いますが、音としてはかなり高い音です。鳥で言えば、メジロの「チー」よりかなり高く、イイジマムシクイのさえずりほどの高さと言えるでしょう。私は5,000Hz以上になると急激に聞こえなくなっていますので、N田医院の電子体温計はもう少し周波数が高かったかもしれません。
 電子体温計は、高齢者も使う機会も多いでしょう。むしろ高齢者ほど使うものでしょう。その警告音が、この音域というのは問題です。もっと低い周波数で知らせるべきです。あるいは、同じ周波数ならばボリュームを上げる、さらにはバイブレーションで知らせるなどの工夫をすべきだと思いました。
 いずれにしても我が耳。これ以上悪くならないよう、耳での医者通いは無いように祈ります。

2010年11月 1日 (月)

オオタカの卵

  写真は先日、行った江戸東京博物館の企画展・徳川御三郷で展示されていた『枝梅文蒔絵卵香合』です。

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 解説によると「治斉が、寛政7年(1975)9月に11代将軍家斉から拝領したもの。前年の4月下旬に将軍家の雑司ヶ谷鷹室の大鷹が産んだ卵でつくられている。底部には、枝梅の高蒔絵がほどこされており、安定するようにつくられている」とありました。オオタカの卵に蒔絵を施したお香を入れる器です。薄い卵の殻の上に、よくもこれだけ細かい細工をしたものだと感心させられます。江戸時代の職人の技の逸品です。
 雑司ヶ谷には将軍の鷹狩りのための基地、鷹屋敷がありました。そこでオオタカを飼っていたことは想像できます。しかし、オオタカなどワシやタカの仲間はとても人工増殖が難しく、現在でもなかなか成功例は見あたりません。まして江戸時代に繁殖が成功という記録は私はまだ見つけていません。そして、オオタカの卵は白かったのだろうかの疑問です。
 『小林図鑑』では「淡青灰色」、『清棲図鑑』でも「淡青色または淡青灰色」となっています。しかし、展示品には青味はありませんでした。オオタカの卵の大きさは、小さめのニワトリの卵と同じくらいの大きさですから大きさからの判断ができません。たとえばハシブトガラスだと細いところが極端に細くなっていて、ニワトリの卵のような丸みがないことで区別できます。しかし、図鑑に載っているオオタカの卵はニワトリの卵のような丸みがあるので、形からも判断することができません。色だけの疑問です。卵の色というのは、時が経てば抜けてしまうものなのでしょうか。また、蒔絵を施す段階で、研磨をするなどすれば色は落ちてしまう可能性があるのでしょうか。
 由緒ある御物に疑問を投げかけるには、それなりの証拠が必要です。しかし、暗いなかガラス越しの観察ですので、ここまでにしておきます。

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