猛禽類のおかげで-葛西で自然観察会
今日は、巣鴨地域文化創造館主催の自然観察会で葛西臨海公園へ。
数日前の天気予報では曇りに雨マークが付いていましたが、秋晴れの良い天気となりました。この季節の海辺ですと羽毛服を着ても寒いときは寒いのですが、今日は日向は暖かく絶好のバードウォッチング日和。参加者の方々と、海辺の公園で野鳥たちとの出会いを楽しみました。
葛西臨海公園の鳥類園は、カモの群れがいて双眼鏡がなくても初心者の方々に指導をすることができます。と思って行ったら、池はがらんとしています。これは、ちょっと困りました。
それでも探すと、アシ原のコガモの群れと広いところにホシハジロが数羽いてくれました。皆さんにコガモの翼鏡のエメラルド色を見せ、カイツブリの鋭い声を聞いていただき、ちょっと遠かったけれどクイナの声も聞け、最後はカワセミでしめることができました。午前中、なんとか間を持たせるだけの鳥たちは出現してくれて、観察会は無事終了。
しかし、どうしてこうも鳥が少ないのでしょうか。後でレンジャーの方にうかがったら、原因は猛禽類でした。観察会の集合中にチョウゲンボウ、観察会中はハイタカが頭の上を飛び、解散後にはミサゴ1羽、オオタカ1羽、チュウヒが3羽が見られました。レンジャーの方の話ではノスリもいるとのことですから、ものすごい猛禽類の密度です。
猛禽類がいるということは、獲物となる鳥が多いことにほかなりません。しかし、彼らがいることを嫌って鳥たちは、どこかへいってしまったのです。セイタカシギは、オオタカにアタックされからいなくなったとのことでした。そうなれば、獲物のいなくなった場所を捨てて今度は猛禽類がいなくなるというのが順序だと思うのですが、まだいます。この程度に減っても猛禽類にとっては、まだ獲物がいると言うことなのでしょう。
今日の観察会で、野鳥がいなくて話題に困ってしまうようなことはありませんでした。私の持ちネタで間がつなげる程度の野鳥がいれば、猛禽類も喰っていけるということになります。
しかし、一人でバードウォッチングのときは猛禽類との出会いは嬉しいのですが、観察会ではちょっと控えて欲しい鳥となります。
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