クロジの死
今日の夕方、散歩からの帰り道のこと。本郷通りの歩道に小鳥の死体があるのを見つけました。死体は、ガードレールのそばに置かれたブロックの上に置かれていました。
最初はアオジかと思いましたが、よく見ると大きい上に腰がかなり赤茶色をしています。手にとって、尾を拡げても両側の羽毛に白い部分はありません。クロジの雌です。
外傷もなくきれいな死体です。道沿いにはマンションが並んでいますので、どこかの窓ガラスにぶつかって、落ちたものを誰かがよけて置いたのでしょう。
ちょうど今週、六義園の常連さんからクロジを見たとの報告を受けたばかり。私も今朝の六義園の散歩で、遠いの一瞬の出会いであるためクロジがアオジの判断のできない鳥を見たところでした。山から下りて来たばかりなのに可哀想なことです。
クロジの雌を野外で見たときは、たいがい一瞬です。あっという間に藪の中に入ってしまいます。スズメくらいの大きさ、尾の両側に白が出ないことでクロジ雌と判断してしまいます。運が良ければ、腰の赤茶色まで見えて納得と言ったところでしょう。こうしてじっくり死体で見ると、なんとも地味な鳥です。特徴のないのが特徴の鳥です。これを薄暗い藪の中にいるのを識別しなくてはならないのです。
六義園をはじめ都内の公園でバードウォッチングをしていると、アオジとの出会いの方が多くクロジが少ない傾向にあります。ところが、自然教育園で標識調査のために網をかけて捕獲をしたら、アオジよりかクロジのほうが多かったと聞いています。思いのほか、誤認しているのかもしれません。この地味な死体を見る限り、無理もありませんね。
死体は明日にでも、六義園に埋めてやることにします
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