仕事始め-『朝の小鳥』2月分収録
今日は、文化放送で『朝の小鳥』の2月分のスタジオ収録でした。
2月のテーマは、東京湾の干潟の鳥たち。昨日の記事で紹介した千葉県市川市の三番瀬と行徳野鳥観察舎で録音した水鳥たちです。この第4週目に放送予定のセグロカモメは難題の鳥でした。たくさんいて良く鳴いているのになぜ?と思われるでしょう。ところが、セグロカモメはたいへん録音が難しい鳥なのです。
まずカモメ類が集まる銚子港に録音に行ったことがあります。ところが、いろいろなカモメが鳴いていてどれがどの種類か特定できません。さらに、船と車の騒音が大きく、とてもではありませんが、番組に使えるような音は録れませんでした。セグロカモメだけがいて静かなところがないです。オオセグロカモメやウミネコは、日本で繁殖しているのでコロニーで録音できます。しかし、セグロカモメは北極圏近くまで行かなくては繁殖していません。ユリカモメは繁殖はしていませんが、不忍池のようなところへ行けばカモメはユリカモメだけという場所があるので録音できるのです。
ところで、行徳野鳥観察舎にはセグロカモメとユリカモメしかいません。それも給餌の時間に合わせて集まって来て、セグロカモメだけ観察舎の前の水路を挟んだ堤防の上に並んで止まります。これがその写真です。
そこで、スタッフのS籐さんにお願いしてセグロカモメが来る前に録音機を置かせてもらいました。録音機は、PCM-D50とPMD620です。いずれも、セグロカモメが来て去るまでの2時間あまり録音しました。その間、鳴いてくれた部分をピックアップして番組に使用しました。行徳野鳥観察舎は、すぐそばを湾岸道路が通り、上空はときおり航空機が通過します。観察舎の前には人もいて話し声がたえずします。それでも近くで鳴いてくれれば、ここまできれいに録音できるという見本となりました。どうぞ、番組を聞いてお確かめください。
なお、放送内容は下記のとおりです。
2月6日 ミヤコドリ
13日 ダイゼン
20日 ミユビシギ
27日 セグロカモメ
また、行徳野鳥観察舎にて2月6日午前10時から野鳥の声についての講演を行う予定です。
« 正月ならではの録音 | トップページ | 鳥との距離-北本自然観察公園で »
「番組・報道」カテゴリの記事
- 「朝の小鳥」70周年特別番組のお知らせ(2023.08.10)
- 『朝の小鳥』スタジオ収録(2023.05.10)
- 『朝の小鳥』スタジオ収録-4月は六義園の渡り鳥(2023.03.15)
- 『朝の小鳥』スタジオ収録-3月は鳥にまつわる言い伝え(2023.02.15)
- 『朝の小鳥』スタジオ収録-2月は舎人公園(2023.01.18)
コメント