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2011年2月 7日 (月)

講演会終了-次はソフト

 昨日は、行徳野鳥観察舎友の会の講演会でした。暖かく良い天気で室内でのお話にはもったいない日にかかわらず、ほぼ満席。皆さん、熱心に聞いていただきました。適切な質問もあって、話がいのある講演会となりました。
 同じ場所で2年前に野鳥録音について話をしたときは、録音機は小型軽量安価ということでZOOM-H2を紹介しました。今回は小型軽量安価に加え、バッテリーの持ち、大容量、タイマー録音できるということでYAMAHA-W24をおすすめしました。録音機については、このあたりで野鳥録音の環境は十分に整ったといえるでしょう。
 この前の講演で「録音機を買って録音をしたけれど、そのままです」という方が複数名おりました。次の問題は、音楽編集ソフトということになります。
 今回の講演では、ソフトでここまできるということで、このブログでも記事にした雨の中のカラフトムシクイのさえずりをクリアした実例を流しました。加工編集後の音源を流したところ「おお」といいうどよめきにも似た反応があり、してやったりと言ったところ。しかし今後、どの音楽編集ソフトを紹介していくかが課題となりました。
 多くのソフトは、波形編集で音がどこにあるか、どのくらい大きな音かを見て編集をします。これは室内などの楽器演奏で、ノイズの極めて少ない環境で録音した音源の加工は十分できます。波形編集はCPUの負担も軽いし、表示も時間がかかりません。録音機を買うと、おまけで付いて来る音楽編集ソフトは皆波形編集のみ、録音対象が楽器演奏であればこれで十分というコンセプトなのでしょう。また、波形編集ならばフリーソフトでもあります。
 しかし、野外で録音した音源はノイズがたくさんあります。鳥も低い所から高い所まで音域が広くあり、どの周波数に目的の音がどういう状態であるかは声紋(スペクトル)編集でないとわかりません。私は、波形と声紋表示が簡単に切り替えられるAdobe Audition Ver.3.0.1を愛用しています。このソフトは30,000円台のものです。ただ、声紋表示にすると表示に時間がかかりますし、ノイズがでることもあります。マルチトラックから編集モードに切り替えるとハングアップすることもあります。現状では、DA53NをUSBでつなぐと認識してくれません。と、いろいろ問題はありますが、現状ではもっとも安い声紋表示ができるとソフトです。なお、私はAuditionに加え、iZotope RX 2 Advancedでノイズの軽減を行っています。
 録音機は、2万円台で買えても、編集ソフトが3万円以上かかるというのは、コストのバランスが悪くて、多くの方が手を出せないという状況になっていると思います。この調子でメモリー録音が普及していけば、それに応じて編集ソフトの需要も増え、安価で高性能のものが出てくるのは間違いないと思いますのでそれまでの辛抱。良いソフトが出るまで、とりあえず録音しておくということでしょう。

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