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2011年2月24日 (木)

東大前の古本屋

  本日は年貢を納めに本郷税務署へ。
 ここまで来たのだからと、東大前の古本屋街を久しぶりに歩いてみました。
 昔は、東大農学部前から本郷三丁目まで古書店が軒を連ね、路地を入るとまた本屋という感じでした。古書店の密度と数で言えば、神保町に次ぐ多さだったと思います。
 今日、歩いて見ると確か古書店だったと思う場所がコンビニや飲食店、あるいはシャッターが下りたままであったり、「貸店舗」の張り紙があるなど寂しい限りです。自然科学系では、井上書店がいまだに健在ですが、考古堂や木内書店などはずいぶん前になくなりました。
 学生時代、考古堂のウィンドウに黒田長禮の『雁と鴨』(1939)が並んでいて4万円の値段が付いていました。私の初任給が4万円でしたから、今で言えば10万円以上の価格が付いていたのです。木内書店では同じく『鳥類原色大図説』(1933~1934)が、11万円の値が付いていたのを今でも覚えています。「いつか金持ちになって買ってやるぞ」と言うのが、私の勤労の原動力になっていたのかもしれません。
 今日は、また東大前の古本屋と神保町との違いを感じました。神保町のお店の多くは入り口が大きく入るのが簡単です。なかには、この寒い時期にもかかわらずドアが開いています。また、通路に本が積まれていることはほとんどなく、本棚に並んでいるタイトルを苦労することなく見ることができます。
 しかし、東大前の古本屋の多くは客が来ることを前提にしていなのではと思いました。要するに、通路まで本が積まれ本棚を見ることができません。なかには、入り口に机や本が積まれていて、客が入るのを拒んでいるお店もあります。
 もう、インターネットとカタログ販売にシフトをして、お店での販売をする気はないようです。神保町の鳥海書房の店員さんが「カタログやネットのリストには載せきれないので、お店に来て欲しい。そうすれば、目的の本が無くても別の本が見つかるもしれない」と言っていたのとは、逆の流れになっています。
 東大前では、軒を連ねた古本屋を一軒一軒のぞきながら掘り出し物を見つけるという楽しみが無くなってしまったことになります。

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コメント

まつ様 こんばんは。

その時代の物価を考え
昔と比べると、安くなったかなと感じます。
「鳥類原色大図説」は元版が欲しく手に入れましたが
今は背紙の皮が剥げていくのが恐く
棚の飾りになっています。^_^;
鳥海書房でも6~7万円くらいで、手に入るようですね。

本屋を回って買う楽しみは、やはり堀出し物ですね
私の好きな著者のサインが、贈呈用だったのか表紙の裏に書かれてあったり
著者が自ら本の発売後、印刷された解説文の間違いに気がついたか
直筆赤ペンで書き直されてある本を見つけたりと楽しみがありました。

三大図鑑でも有名な鳥類画家「小林重三」の原画ケリを、鳥には関係なさそうな
一般の方でお持ちの人が居るんですね。↓ 
http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:EADVrxzwrmwJ:detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1254558902+%E5%B0%8F%E6%9E%97%E9%87%8D%E4%B8%89&cd=16&hl=ja&ct=clnk&gl=jp&source=www.google.co.jp

kochan様
 鳥海書房の値段の付け方は良心的だと思います。聞いたら、安く仕入れられたら安く付けるとのことでした。ですから、私は「黒田図鑑」も「雁と鴨」も鳥海書房で1万円台で入手しています。
 私も「武江産物誌」の復刻版の解説書にアカが入っているのを見つけました。どう考えても著者の上野益三さんの書き込みのようです。
 小林重三のイラストは、ときどき出ます。当時は、原画を依頼主が著者に返却をしませんでした。そのため、林野庁のカレンダーに使われた原画などが出てきます。
 この情報は、小林重三を研究している元日本野鳥の会の職員のSさんに一報いたします。 

偶然、このブログを拝見しました。
偶然と言っても、小林重三氏のことを色々検索していたからです。
kochan様が書かれているのは、恐らく私のことでしょう。
小林氏の「ケリ」を確かに持っております。
このブログの時期を見ると、銀座界隈の画廊に絵のことを問い合わせいていた頃です。
私が持っているのは旧農林省の依頼で描かれたものだそうです。

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