シャッターの嵐の中で録音できるか-カラフトムシクイ
山階鳥類研究所のH岡さんから、カラフトムシクイがさえずっているので録音してみたはという情報をいただきました。とはいえ、情報が出回っているため数10人のカメラマンがいるとのこと。行くのをためらいましたが、これも経験と本日、行ってみました。
案の定、現地に着くと20人ほどの人がいました。皆、キョロキョロしているので鳥は出ていないようです。待つこと2時間半、さかんにシャッターを押す人がいて、カラフトムシクイの出現です。
カラフトムシクイは、木の上の方を鳴きながら移動していきます。それを「あっちに行った、こっちに来た」と、ぞろぞろと追いかけてはシャッターの嵐です。この状態で録音することが可能なのか、実験には最高の状態となりました。そのときの録音がこれです。カラフトムシクイとの距離は約10m、空抜きです。録音機はPCM-D1、全体にボリュームを上げ、フェードイン、フェードアウトをかけているだけです。
「pallassleafwarbler1030904org.mp3」をダウンロード
シャッターの音の間にカラフトムシクイのさえずりが聞こえます。これでもシャッター音の少ない部分です。この他、車の音、ヘリコプターが飛ぶなど、他の騒音もにぎやかです。
同じ付近を、加工してみました。それがこの音。いかがでしょうか。
「pallassleafwarblermixdown.mp3」をダウンロード
まず、カラフトムシクイのよくさえずっているところや雰囲気を醸し出しているニワトリの声を残し、人声、シャッター音、人の移動していく音などをカット、3000Hz以下の低音の軽減、さらに500Hzの軽減してノイズリダクションをかけました。これに、YAMAHAのW24で録音した環境音をミックスダウンしています。
いかがでしょうか。鳴いてくれれば、なんとかなるというのが今日の教訓でした。H岡さん、おかげさまで録音できました。ありがとうございました。
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