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2011年4月 4日 (月)

放射能の鳥への影響

 放射能の影響が、野鳥にどんな影響を与えるのでしょうか。
 栃木県日光市在住の知人から「今は渡り鳥ならば南から北に鳥が飛んでいく季節なのに、南向かって飛んでいった。野鳥は、危険を認知することができるのか」という電話をもらいました。要するに「原発から放出される放射能の危険を感じて鳥が逃げているならば、たいへんだ」と心配されての電話でした。
 今のところ避難してきた鳥が、急に南で増えたという情報はありませんし、たぶん鳥は放射能を感知できないでしょうと答えました。栃木県の住民としては、隣の福島県で大騒ぎをしているのですから神経質にならざるを得ません。気持ちはわかります。
 ところで、これから野鳥たちにどのように放射能の影響が出てくるのか気になります。野鳥にとっては、避難勧告地域も自宅待機地域も関係なく飛びまわっているいるのですから心配です。
 私は、ちょうどチェルノブイリ原発事故の後にロシア(当時はソ連)に行ったことがあります。事故は1986年、私が行ったのは2年後の1988年。訪れたのはモスクワと北のサンクトペテルブルク(当時はレニングラード)です。サンクトペテルブルグの街なかを車で走っていると、大きなお屋敷のようなところでミヤマガラスがいくつも巣を作っていました。ちなみにミヤマガラスはコロニーを作ります。その中に、翼に白い部分があるミヤマガラスが数羽いました。案内してくれた鳥類学者の方が、それを見て「チェルノブイリ以後、ミヤマガラスの部分白化の個体が増えた。放射能の影響だと思う」と言っていました。
 放射能を浴びて遺伝子に異常をきたし、白化の部位が生じるというのは納得できます。サンクトペテルブルグは、かなり北にありますので事故の影響はないと思い、私も安心して行ったのです。しかし、このあたりのミヤマガラスは冬は南へ渡っているのです。もろに放射能で汚染された地域で冬を過ごし、繁殖のために渡ってくると言うことを事故以来2回は行っていることになります。その親から生まれた子ガラスに部分白化として影響が現れた可能性があるわけです。
 日本では、ハシボソガラスの部分白化は時折見られます。傾向としてはハシブトガラスの部分白化は、数の多い鳥のわりには少ないです。私は見たことがありません。もし、ハシブトガラスの部分白化が関東や東北地方で発見されるようになると、放射能の影響を疑わざるを得ません。こういう時こそ、身近な野鳥たちを見ておく必要がありますね。

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