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2011年5月

2011年5月31日 (火)

上野公園で遠足

 小学生時代からの友人でA元さんがいます。子供の頃からクラス委員をやり、きっと将来は学校の先生になるに違いないと思ってたら小学校の先生となり校長まで務めました。退職後も教育関係のお仕事をされています。子供の頃、宿題を教わったりいじめっ子から守ってくれたりしてくれた恩のある方ですから頼まれたら断れません。というか、私としては少しでも恩返しができたらと、A元さんからお願いされるのを今か今かと待っていた状態です。そのA元さんから上野公園で中学生を対象にバードウォッチングの指導をして欲しいと頼まれました。今日はその当日、中学生15人、引率の先生方13人、合計28名にバードウォッチングの指導を行いました。
 梅雨入りをしているものの台風をおかげで一過の良い天気。空気が澄んでとても気持ちのよい青空のもとの遠足です。はじめは、不忍池でゴイサギやカワウ、ウミネコなど大きな鳥を見つけては観察しました。ちょうど、スズメが雛を連れて飛びまわっているときですので、目の前で雛に餌をやるシーンを見せることもできました。
 上野動物園に入るとパンダ効果と修学旅行の子供たちも多く、たいへん混んでいました。ベンチが並んだエリアでは、ちょうど昼食時です。そこでの一コマ。ハシブトガラスが、ポテトフライが入った紙コップをゲット。今まさに持って行こうとしているところです。

Largebilledcrow1

 しばらく見ていると、このカラスはこのベンチエリアに居着いていて次から次に唐揚げやポテトフライを取っていきました。こんなに油分の多い食べ物ばかり食べて大丈夫なのでしょうか。運んでいくのですから、巣が近くにあって雛に持って行っているのだと思います。はたして、油の多い食べ物ばかりを食べさせられる雛はちゃんと巣立つのだろうかと、ちょっと心配になりました。
 バードウォッチングの指導というと大人ばかり。ですから、対象が中学生ということで、ちょっと緊張して赴きました。しかし、心配は無用でした。中学生たちはとても素直で、私の話を聞いてくれました。元気の良い中学生からこちらが元気をもらった感じです。これでは、A元さんへの恩返しになりませんね。

2011年5月30日 (月)

日本野鳥の会の論文集Strix

 今日は、西五反田の日本野鳥の会にて打ち合わせがありました。ついでに寄ったバードショップで論文集「Strix Vol.27」を購入いたしました。Strix最新号の表紙写真です。

Strixvol27_2


 実は、Strixはここ数年休刊していました。私が議長をしていた評議員会でも復刊も求める声が強くありました。復刊にいたる具体的な方策が出ない中、評議員の一人である立教大学の上田恵介教授から「責任を持って私が編集をするから」という心強いお言葉をいただいて復刊に至った経緯があります。
 日本の鳥類学は、ある意味アマチュアに支えられています。そのアマチュアの研究者たちにとってStrixのような研究を発表する場があるということはとても重要なことです。発表の場があるから研究にいそしむ、いそしむから発表できると、Strixの復刊によって日本の鳥類学が1歩前進していくことでしょう。
 ただ、Strixが休刊になった理由は、簡単に言えば売れなかったからです。日本野鳥の会の会員が1万人にも満たない時代に創刊され、創刊当時は今の部数以上が発行されていました。会員がその数倍になり、バードウォッチャーも増え鳥業界の市場は広がっているはずなのですが、売れないのです。これはStrixばかりではなく書籍全般に言えることです。ようするに、勉強をしようというバードウォッチャーが少ないということにつきるでしょう。
 今回の復刊に当たって上田教授は「自然界には私たちの知らない新しい現象がいっぱい眠っています。それを掘り起こすのが自然観察であり、発見を公表することによって、私たちの自然に対する理解は深まっていきます。Strixがその一助になることを願っています。」と言葉に集約できます。野鳥はもっと面白い、勉強してみようというバードウォッチャーがこれで増えることが望まれます。
 詳しくは、日本野鳥の会のWebサイト、下記URLへ。
  http://c05.future-shop.jp/fs/wildbird/books5/gd2477

2011年5月29日 (日)

雨の秋葉原-ジャマーを探す

 梅雨入りと台風来襲、いつもの年ならば最高の録音ができる季節なのに残念です。これも自然とあきらめるしかありませんね。
 今日は、カミさんが入選した『第65回 女流画家協会展』が開催されている上野の森美術館へ。女流のタイトルにひかれて行ったのですが、やはりオバ・・・

 その後、S藤さんにYAMAHAのW24に付ける布製のジャマーを頼まれていましたので、秋葉原のトモカ電気へ行きました。雨が本降りの秋葉原ですが、日曜日だけあって混んでいました。トモカ電気のあるラジオ会館も人がいっぱいです。
 お店ではW24を持って行き、スポンジのウインドスクリーンの上に付けられる布製のジャマーを探しました。とにかくいろいろなサイズと形があるので、実際に合わせてみないとわかりません。試した結果、WindTechのMM-51が灰色のタイプもあることで、これに決めました。黒いジャマーは意外と自然の中では目立つのです。
 ところで、店員からお店が移転することを教えてもらいました。万世橋の交差点を越えた元・石丸電気のCDショップに引っ越しするとのことでした。詳しくは下記URLで。
   http://www.tomoca.co.jp/tomoca_iten.pdf
 なんでも今のラジオ会館は耐震性がないことからだそうです。そういえば、3.11大震災の後はしばらく閉鎖されていました。このお店の風景も見納めと、写真を撮ってきました。引っ越してもこの猥雑がなくならなければ良いのですが・・・

Tomoca

2011年5月28日 (土)

コノハズクの雌の声

 去年30年ぶりにコノハズクの声を聞いたポイントを先週土曜日に訪れました。
 A部さん夫妻、月之座さん、義弟、そして遅れてE村さんが合流して夕暮れの湖の畔で、コノハズクが鳴き始めるのを待ちました。
 前日に訪れているA部旦那によると、よく鳴いてたとのことでした。いるのは間違いありません。アカハラが鳴き終わり、夕暮れが森を包み昼の鳥から夜の鳥へ時間がうつろって行きます。あたりが暗くなると、去年とほぼ同じ所からコノハズクの声が聞こえてきました。間違いありません。今年も来てくれたのです。うれしい限りです。しかし、数声鳴くと鳴きやんでしまいました。そして、聞こえてきたのはこの声。かなり遠いこと、声量がないことで、ボリュームを上げてノイズリダクションを強くかけています。録音機はPCM-D1です。



 A部旦那によると、コノハズクの雌の声ではないかとのこと。帰ってから『清棲図鑑』を調べたら「雌らしい鳥が梢でクォヮー、クォヮーと小声で」と書かれており、雌の可能性は確かにあります。
 ところが、この声はえんえんと聞こえるのですが、雄はほとんど鳴いてくれませんでした。雄がこないので雌が、呼んでいると感じでもありました。
 その晩、野宿をしたE村さんの報告では「ほぼ一晩中鳴いていました。ミューという猫のような声(猫声)が、22:20頃まで続き、その後、23:00頃から仏法僧になり、午前2:00頃まで断続的に続きます。2:40頃から再び猫声に変わり、4:20頃まで鳴いていました。おもしろかったのは、猫声の途中に「キキキキキキキ」と奇声を出すこと・・・」とのこと。コノハズクと言えば仏法僧しか鳴かないと思っていましたが、いろいろな声を出す可能性があることがわかりました。これも長時間録音が可能なメモリー録音機のおかげです。

追伸:kumagerasuさんより、リュウキュウコノハズクについてのコメントをいただきました。コメント欄には音を貼り付けることができませんので、追伸としてリュウキュウコノハズクの雌の声をアップしておきます。奄美大島で録音。録音機はR-09、ボリュームの調整、ノイズリダクションをかけています。

 

 雄の声も違いますが雌もこれだけ違うのですから、別亜種から別種になったことが理解できると思います。

2011年5月27日 (金)

にぎやかな夜の戦場ヶ原

 今回の奥日光ロケの前日にYAMAHAのW24、C24の2台をタイマー録音、タイマーのないPCM-D50は無人録音で仕掛けておきました。そしてロケ当日、回収しながら歩いて行きました。そして本日、データのチェック。はじめて戦場ヶ原の夜の音を録ったのですが、こんなににぎやかだとは思いませんでした。
 たとえば、午前3時の青木橋の手前に置いたW24には、こんな音が入っていました。ボリュームのアップと低音ノイズの軽減をしています。



  オオジシギがさかんに鳴き続けています。この30秒だけではわかりませんが、遠くでもう1羽がディスプレイフライトを繰り返しています。そして、フクロウも鳴いているのがわかると思います。このほか、クイナ、ノビタキも遠いのですが鳴いていました。とても深夜とは思えないにぎやかさ、戦場ヶ原の夜はエキサイティングです。

2011年5月26日 (木)

今日は理事会

 今日は、公益財団法人日本野鳥の会の理事会でした。
 法律が変わって日本野鳥の会は、今年度から財団法人から公益財団法人になりました。そして機構、役員から定款(以前は寄付行為)など、さまざまな改革が行われました。ここまで約3年間、事務局のご苦労は計りしれません。私は、評議員議長の立場から新制度検討委員会、新評議員選定委員会などに関わってまいりました。おかげでとうとう足を洗うことができず、理事を仰せつかることになってしまいました。以前の役員と異なり、理事や評議員も少人数、実務も伴う役職です。これから、余生をゆっくり野鳥を見て暮らそうと思っていたのに目算が狂ってしまいました。
 日本野鳥の会は、私が評議員になったときから赤字決算、さらには赤字予算を組むような財政状況でした。しかし、幸いにしてここ2年はぎりぎりプラスに転じてはいます。その分、人員、そして活動もかなり切り詰めての結果ですから、あまり喜んではいられません。さらには、会員の減少も続いています。しかし、野鳥を取り巻く環境はけしてよくありません。それだけに、日本最大の自然保護団体としての役割は大きくなっていると思います。ですから、たえず”やらなくてはならないこと”と、やるための資金、人材が追いつかないもどかしさがつきまといます。
 しかし、団体の理事と言うとだいたい爺さんがなるものだと思っていました。ですから、私もとうとう爺さんになってしまったということをまずは自覚しなくては思っています。

2011年5月25日 (水)

江戸家猫八さんと戦場ヶ原

 先日に引き続いて芽吹きが始まったばかりの戦場ヶ原に行きました。NHKテレビの取材で、江戸家猫八さんをご案内いたしました。何度も戦場ヶ原を訪れている猫八師匠ですから今更、ガイドも必要ないと思うのですが、ディレクターのこだわりです。
 天気も良く鳥も多く、取材は順調に進行いたしました。バードウォッチングとして最高の状況でしたが、取材で撮影をとなるとなかなか思うようになりません。それでも、キビタキ、ノビタキ、アオジ、コサメビタキなどをカメラが捕らえることができたと思います。
 日光の自然の素晴らしさを物まねをしたり野鳥を見つけて案内したり、自然のなかで解説する猫八師匠は、生き生きしておりました。まさに、野生のネコになっていました。

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 なお、放送は6月3日午後5時からのNHK「ゆうどきネットワーク」です。この番組のなかで約20分の枠。私もチラッと出ると思います。お時間がありましたら、ご覧いただければ幸いです。なお、事件事故により放送内容が変更になることがあるかもしれません。あらかじめ、ご了承ください。

2011年5月23日 (月)

まだ早春の戦場ヶ原

  久しぶりに先週末は、日光でした。日曜日は、3ヶ月ぶりに開催された日光野鳥研究会の自然観察会に参加しました。今まで、東武鉄道の特急が運休していたために中止を余儀なくされていたためです。
 アオジが思いきり口を開けてさえずる様や湿原を飛びまわるノビタキを探しました。写真のように、戦場ヶ原一帯はまだ芽吹きがはじまったばかりです。まだ、春浅い雰囲気のなかでのバードウォッチングでした。

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 こうして、自然のなかで思う存分、野鳥を楽しめる幸せ。世の中、平和でなくては楽しめません。ただ、残念だったのはお昼前には雨となりそうそうに午前中で観察会は終了。もう少し、楽しみたかったですね。
 今、日光は3.11震災のあおりを受けて空いています。被災した方がいるのに行楽を楽しめないことと、さらに福島県に近いこともあいまってガラガラです。乗った特急スペーシアも週末にしては、空席が目立っていました。朝には、けっこう大きな余震もありました。
 それなのに、戦場ヶ原はバードウォッチャーがたくさん来ていました。日本野鳥の会栃木支部は総勢40人の探鳥会、あしだちの会には会えませんでしたが20人は参加者いるはずです。我々が14名、このほかバードウォッチャーの団体がもうひとつ。そして、双眼鏡をぶら下げたり、望遠レンズカメラ、デジスコを持った個人や家族、少人数のグループとはいくつもすれ違いました。合計すれば、200人になるかもしれません。今、戦場ヶ原関連で珍鳥情報は出回っていません。ですから、この早春の戦場ヶ原の野鳥たちを楽しむ目的のバードウォッチャーたちです。それだけに、早春のこの瞬間のすばらしさをご存知の方々でしょう。
 野鳥を見ていると季節の移ろいがよくわかります。今週のこの風景はこの日だけです。来週はもう緑が濃くなっています。そして、もっと雨が降るかもしれません。そう思うと、余震があろうが福島県に近かろうが、戦場ヶ原に来てしまうのでしょう。
 こうした人たちが、意外と震災後の経済を支えることになるかも知れませんね。

2011年5月21日 (土)

デジスコ通信に投稿-双眼鏡再考

 デジスコドッドコムのメールマガジン『デジスコ通信』に、連載原稿がアップされました。題して「双眼鏡を持っていないバードウォッチャー」です。下記URLでお読みいただければ幸いです。
  http://www.digisco.com/mm/dt_54/toku1.htm
 野鳥に興味を持った中学生のときには、双眼鏡はありませんでした。高校生になって父に中古の双眼鏡を買ってもらい野鳥の魅力にはまって、今日があります。双眼鏡を買ってもらえなかったら、野鳥に興味を失い他の道を選んでいたかもしれません。そう思うと、双眼鏡が私に与えた影響は大きなものがあります。
 それなのに、爆発的に増えた野鳥カメラマンの多くの双眼鏡がチープなのです。それは、問題でしょうと、いうお話です。

2011年5月20日 (金)

六義園でアカボシゴマダラ

 昨日、六義園で見慣れないチョウが飛んでいるのを見つけました。飛ぶのが早いので、よく見ることができませんでした。白くて大きなチョウというイメージだけが残りました。今日、同じチョウが木にとまっているのを見つけました。写真もなんとか撮れたので、調べてみました。

Akabodigomsdara

 チョウの名前は、アカボシゴマダラの春型。夏型は、名前のとおり翅の後ろのほうに赤い斑点がありますが、春型はないそうです。専門外ですので、間違っていたらごめんなさい。フォローのコメントをお願いいたします。
 もし、アカボシゴマダラとすると、かなり問題です。アカボシゴマダラの本来の分布域は、ベトナムや中国、朝鮮半島など。日本では、奄美大島に分布しているとされています。しかし、1995年に埼玉県の秋が瀬公園にて発見され、その後関東各地で記録されたことから、人為的に持ち込まれたという説が有力です。今こうして関東地方で見つかっているものは、奄美大島のものとは亜種が違う中国タイプであることからも人為的だと言われています。
 六義園にいるくらいですから都内でも各地で見つかっていることでしょう。食餌植物はエノキ、それなら六義園にたくさんあります。写真もとまっているのは、エノキのようです。今日こうして写真が撮れたのは、動きがとても鈍かったからです。どうやら、卵を産んでいる様子でした。南方系のチョウですから、地球温暖化のあいまってこうして増えていくのでしょう。同じ仲間で、本来生息しているゴマダラチョウが影響を受けないか心配です。

2011年5月19日 (木)

アオバズクは一声鳴きするか

 アオバズクのさえずりの特徴は「ホッホ、ホッホ・・・」と2声ずつ鳴くのがポイントといわれています。また、沖縄に行ったさい、亜種リュウキュウアオバズクは1声ずつ鳴くのが特徴だと教えられました。
 ところが今回、訪れた新潟県粟島で録音したアオバズクは1声鳴きをしていました。実は去年、粟島に同行したE村さんも1声鳴きを録音されており、その意味を聞かれていたところです。今回、私も録音ができて改めて考えさせられました。
 まず、1声鳴きをするのがポイントのオオコノハズクの鳴き声は上田秀雄さんの『野鳥の声283』によると、100~250Hzとたいへん低いのです。それに対し、今回録音したアオバズクと思われる1声鳴きは500~700Hzと比較して高めです。さらに、同時に録音した2声鳴きは600~900Hzとさらに高い声でした。ちなみに以前、沖縄県名護で録音したリュウキュウアオバズクの一声鳴きは、500~700Hzで今回、粟島で録音した声とほぼ同じです。
 下掲の録音は、1声鳴きを20分した後、そこに2声鳴きの個体が来て、デュエットになったところです。録音機は、PMD620。ボリュームの調整、低音の軽減、ノイズリダクションをかけています。

  音の高さからアオバズクで良いだろうと思います。また、リュウキュウアオバズクに音域がよく似ていることからもアオバズクで間違いないと思います。ただ、今までの一声鳴きがオオコノハズク、2声鳴きがアオバズクという識別ポイントだと誤認する可能性があります。
 そして、1声鳴きするこの個体は、亜種リュウキュウアオバズク系なのかという疑問がわいていきます。それ以前に、亜種アオバズクは2声鳴きで、亜種リュウキュウアオバズクが1声鳴きもするので間違い無いのか、検討する必要があります。今まで聞いたり録音できた亜種アオバズクの録音は、すべて2声鳴きでした。しかし、1声鳴きをしないという検証はかなり難題です。
 いずれにしても、これからアオバズクの声をお聞きになったら、このポイントにご注意いただければ幸いです。

2011年5月18日 (水)

ツミにフラれましたが・・・

 以前、記事にした”『鳴きまねコンテスト』の優勝者”で紹介したS木さんの情報で、東京郊外のツミの声を録りに行きました。
 ツミの声は、かなり難題でなかなか良い声が録れません。毎年、同じ沿線で情報をもらっては訪ねています。以前、月之座さんの情報で図鑑に使える声はなんとか録れているのですが、番組に使えるだけの”尺”がありません。
 S木さんの情報どおり、ツミは抱卵中のようで飛んでいる姿を見ることができました。このほか、オナガの多いところでツミのすぐ近くで巣作りもしていました。また、ガビチョウがいました。おそらく私が知る繁殖期の記録では、もっとも都心に近いのではないでしょうか。
 ツミの録音については、周辺は瀟洒な住宅が並ぶ静かな緑地ですから、鳴いてくれさえすれば良い音が録れそうです。しかし、今回も鳴いてくれません。ただ、タイマー録音をしかけるなど今後、計画を練って出直せば録れるのではないかという期待が持てる場所ですので、再訪することになるでしょう。
 ツミが鳴いてくれないおかげで、S木さんといろいろお話をすることできました。野鳥遍歴から今のバードウォッチャー、野鳥カメラマンの問題まで、語り会うことできました。
 ただS木さん。お願いですから、タイマー録音を仕掛けた録音機の前で鳥の鳴き真似だけはしないでくださいね。

2011年5月17日 (火)

粟島再訪

 連休開けに新潟県粟島に行こうと画策しておりました。しかし、3日と晴れが続くことはなく、台風まで発生する始末。そして、やっと先週末に晴れ予報。どうにか粟島に渡ることができました。一人で行くのも寂しいので録音仲間のTさんを無理矢理誘っての旅となりました。
 晴れと言っても台風崩れの低気圧が去ったばかり、風は強くこの日の高速船は欠航、フェリーのみの運航でした。それだけに、かなりの揺れです。風が強ければ島に避難してくる野鳥が多いはずと大揺れの船のなかで、まだ見ぬ鳥たちに思いをはせます。
 おかげさまで珍鳥三昧、お刺身三昧の3日間でした。現在、データの整理中です。今のところ、Tさんが見つけてくれたシマゴマのさえずりが最大の収穫です。このほか、粟島のアオバズクは亜種リュウキュウアオバズクのように連続鳴きをするのを録音することができました。このほか、録音ではマミチャジナイのフルコーラス、静かなところのイソヒヨドリなどなど。姿を見たのは、ツバメチドリ、シロハラホオジロ、マミジロタヒバリなどなど。
 しかし、いちばん感動したのはヒヨドリの渡りです。NHKの『ダーウィンが来た』でも紹介されたことがあるので、ご存知の方も多いことと思います。実際、海に向かって飛んで行くヒヨドリの群れの迫力は感動ものです。何度も、荒波が海寄せる海に出ては戻ってきます。そして、意を決したように一丸となって海に向かっていきます。すると、どこからともなくハヤブサが現れてアタック。水面すれすれで逃げ惑うヒヨドリの群れ。命をかけた戦いが、大海原をバックに繰り広げられます。まさに大自然のドラマです。
 録音しているとうるさいだけのヒヨドリですが、素晴らしい生き物であると思いました。そして、ハヤブサが憎くなるのですから人間って勝手ですね。
  Brownearedbulbulinawasima

2011年5月13日 (金)

今日は粘菌日和-六義園

 今日は、月2回の六義園のセンサス調査を行いました。K藤さんといっしょに六義園を歩くと、キビタキやセンダイムシクイのさえずりが聞かれるなど、まだ夏鳥の渡りは続いていました。
 ところで、センサスコースの一隅で粘菌を見つけました。白い1mm程度のつぶつぶが、枯れ葉の上に一面に付いています。まだ、移動体で菌糸を伸ばしている状態のものもあります。今日のように雨上がりで蒸し暑い日は、粘菌にとって最高の日和です。

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 午後、六義園に曲がる道でばったりと日光市在住のM上さんに会いました。なんと、私に粘菌を教えてくれた方、粘菌(変形菌)の研究会のメンバーです。彼から「六義園は粘菌の宝庫、道端に宝石が落ちているようだ」と教わったことを思い出しました。
 今日、M上さんはたまたま日光市のバス旅行で六義園に来たところでした。そして、もちろん私が見つけた粘菌も見つけていて六義園のパンフレットに大切そうに包んで持っていらっしゃいました。ただ、粘菌の名前は不明とのこと。帰ってからじっくり調べて教えてもらえることになりました。なんとも運の良いことです。
 今日は、六義園で粘菌を見つけ粘菌の先生に会えた粘菌日和の日でした。

2011年5月12日 (木)

小雨のなかのエゾムシクイ-六義園

 朝、窓を開けたらエゾムシクイの透き通るような声が六義園から聞こえてきました。
 1984年から六義園の調査をしています。エゾムシクイは、1980年代は毎年、声を聞いていました。しかし、1990年代以降、記録はありません。こうして私が声を聞くのは20年ぶり、六義園で録音できたのははじめてです(ただし、六義園の常連さんのなかには、声を聞いた人はいます)。1980年代の記録では、早い渡りは4月16日(1987年)、遅い渡りは5月11日(1984年)ですから、本日の12日というのは遅めの記録となります。
 六義園の開園時間を待って、急いで録音に行きました。うれしいことに、近くで鳴いてくれました。遠くでキビタキもさえずっています。PCM-D1で録音。低音ノイズの軽減、ボリュームの調整、軽くノイズリダクションをかけています。

 しばらく録音したところで、細かい雨が降ってきました。こぬか雨と透き通るようなエゾムシクイの声はよく似合うのですが、録音は断念。六義園の森の中、エゾムシクイのさえずりがしみるように響いて行きました。

2011年5月11日 (水)

あれから2ヶ月-割れなかったダチョウの卵

 あれから2ヶ月、もう東京はふだん通りの生活が可能となりました。まだ、多くの方が難渋しているかと思うと申し訳ない気持ちになります。
 今日は、地震の後片付けをかねて処分する本やら書類やらの整理をしました。ここ1週間で、段ボール箱10箱ほどを処分したのですが、減った感じがありません。カミさんが言うのは、引っ越して来たときは本は60箱あったそうですから6分の1になっているはずなのです。しかし、ほとんど変わりませんので、引っ越して来て10年、10箱以上の本が増えたのでしょうか。
 3.11の地震のときに驚いたことがあります。それは、下駄箱から落ちたダチョウの卵が割れなかったことです。石垣島のペンションで、夜に親父さんが電気ドリルの大きな音を立てて操作していました。いったい何事かと思って行ってみると、朝食用にダチョウの卵を料理するための作業でした。その卵の殻をお土産にもらい、玄関に飾っておいたのです。
 下駄箱の高さは110cm、三和土はタイルですからかなり堅いと思います。それなのにヒビひとつ入りませんでした。卵というと壊れやすいものの代名詞ですが、ダチョウの卵は別格です。
 思うに、数少ない道具を使う鳥類のエジプトハゲワシは、くちばしで石を加えてダチョウの卵に当てて壊して食べます。首を後ろまでそらし叩きつけるのですが、エジプトハゲワシの力は相当なものということになりますね。
 写真は、今なお健在なダチョウの卵です。この堅牢さが原発にあれば良かったのに・・・

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2011年5月10日 (火)

プロフィール写真変更-月之座さんのこと

 プロフィール写真を変更いたしました。今まで、コアジサシのコロニーに置いておいたPCM-D1に隠れる雛の写真でした。好きな写真ですが、小さくすると、わかりにくいのが難点です。今回は、イラストにいたしました。どこかで見たとご存知の方は雑誌『野鳥』をご覧になっている方です。現在、連載中の「野鳥の声を聴く楽しみ」からのイラストをお借りしました。もちろん、月之座さんのご了解をいただいております。月之座さん、ありがとうございます。画面上を借りてお礼申し上げます。
 月之座さんとは、古いつきあいです。私が日本鳥類保護連盟で『私たちの自然』の編集に関わっている時にお便りをくれた高校生です。月之座を名乗っているのは知っておりましたが、ある時『週刊アスキー』の読者との交流ページに月之座の名前を見つけた時は、驚きました。今をときめく『週刊アスキー』です。超メジャー誌です。ですから同名異人かとも思いました。しかし、ときどき鳥がさりげなく出てくるのですから間違いなく月之座さんとわかりました。
 今回、こうして雑誌『野鳥』誌で、いっしょに仕事ができるなんて感慨無量です。連載は、まだ続きます。これからどんなイラストが登場するのか、お楽しみに。

2011年5月 9日 (月)

ハシブトガラスの巣落とし-六義園

 毎年のことながら六義園のハシブトガラスの巣落としに関わるのは憂鬱です。去年は、東京都に雇われた業者がずさんな巣落としをして散々でした。拙ブログでも「カラスが増える巣落とし」として記事にいたしました。結果、六義園では造園業者を再度、雇って巣落としをしなくてはなりませんでした。なんとも税金の無駄遣いです。
 今年は、東京都が懲りたのか業者が懲りたのかわかりませんが、業者はC社に変わりました。担当のI井さんとは面識があり、今回も事前に電話をくれ調査をしていました。以前、記事に書きましたように、私は頸椎症で首が痛く上を向いて巣を探すのがとても辛いのです。おかげで、巣探しの実績はI井さんに負けてしまいました。かなり難題の巣も見つけていましたので、頸椎症のハンディがなくても負けたかもしれません。
 ということで、今日は六義園で巣落としが行われました。今まで造園業者の巣落としに立ち会いましたが、駆除会社が行う巣落としを見るのはじめてです。微妙に巣落としのやり方が違うのに気がつきました。造園業者はいかに木に登って取ろうとしますが、駆除会社だと棒が届くところまで行ってあとは壊して落とすという方法をとります。また、造園業者はのこぎりでどんどん枝を切ってしまいますが、駆除業者だと枝を切ることはしないなど、違いがありました。ただ、いずれも高い木のものは苦労をしていることは変わりません。
 今年の巣落としで気になったことがあります。落とした巣のなかが空で獣の糞があるものが複数ありました。一つは糞にまみれたギンナンがたくさん入っていました。下の写真が、その巣。ギンナンが黒い糞にまみれています。

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 I井さんによると「天井裏に巣くったハクビシンの貯め糞と同じだ」ということでした。六義園では、2007年の巣落としではじめて巣の中に獣の糞があるのが見つかりました。その後はありませんでしたので、ハクビシンはいなくなったと思っていました。ところが、どうも健在のようです。ハクビシンがハシブトガラスの新たな天敵となり得るのでしょうか。そうなるとI井さんには、申し訳ないのですが巣落としの仕事は必要なくなるかもしれませんね。

2011年5月 8日 (日)

シマフクロウ作戦・実施中

 日本野鳥の会では、シマフクロウの保護のために生息地の買い上げなどの活動をしています。シマフクロウは、日本では130羽ほどにまで減少してしまった絶滅が危ぶまれている大型のフクロウです。
  http://www.wbsj.org/nature/kisyou/kb/
 今、このシマフクロウの生息状況の把握ために録音機を使った作戦が実施されています。これは、YAMAHAのPOCKETRAK CXでタイマー録音してシマフクロウの鳴き声を捕らえて生息を確認しようというものです。シマフクロウの声は、静かなところであれば1kmは届きます。たとえば、1km置きに10台置いておけば10kmにわたって生息の確認ができることになります。そのため、YAMAHAから10台のCXを提供してもらい今、北海道の東部に設置しています。私は、設定の方法など簡単なアドバイスをいたしましたが、送られてきた写真は、なんとCXが雪の中に突き刺してあります。右の写真のようにジップロックでくるみ、左の写真のようにマイク部分だけを出して本体は雪のなかです。

Yamahacxinsnow

 雪の上に置いて風に吹かれて温度が下がるより、雪の中の方が暖かいだろうという調査員の判断です。しかし、この写真を見たYAMAHAの担当者は、一瞬言葉がありませんでした。私もびっくりしたくらいですから、かなりのショックのごようす。しかし、担当者の心配をよそにCXは、ちゃんと稼働し何度かはシマフクロウの声を捕らえています。
 ただ、現地で注意したことは、雪のなかに入れて冷えた録音機をすぐに自動車に中に入れないことです。寒さには強くても、寒いところから急に暖かいところへ持って行くと結露してしまいます。基盤はもとよりマイクの振動板が結露してしまうと、致命的な障害が起きるかもしれません。そのため、現場ではクーラーボックスに入れてから車内に持ち込むようにしたとのことでした。
 現在進行中の作戦ですので、どのような結果が得られるか未知数です。しかし、録音機の活躍によってシマフクロウの保護に役立つということになれば画期的なこと、今後が楽しみです。

2011年5月 7日 (土)

文化放送『団塊倶楽部』出演

 本日は、文化放送の『団塊倶楽部』に出演。生放送2時間というのは、かなりプレッシャーでした。しかし、始まってみるとパーソナリティの弘兼憲史さんとアナウンサーの石川真紀さんとの絶妙のコンビで番組が進行していくので、とても楽しくお話をすることができました。お便りのメールやらFAXもいつもより多いとのことでしたので、やりがいがありました。
 弘兼さんは、山口県出身の団塊世代ですから自然を満喫した子供時代を過ごされています。それだけに、話は尽きません。そして、増えたカラスや減ったスズメの話と興味は尽きないようで、次から次に疑問がわきてきて質問責めの2時間でした。面白いなと思ったのは、弘兼さんがされた質問の多くは自然観察会で指導をしていると、かならず中高年のい方がされる項目と同じ。たとえば、焼き鳥を食べるのか、紅白歌合戦はどうやって数えるのか、鳥は鳥目なのかはお約束です。そして、子供電話相談室では絶対ない質問「鳥はどうやって交尾をするのか」でした。
 ところで、問題だった『季節の小鳥』(1967年NHK制作)の再生もなんとかディレクターの方の努力でがクリア、本番で流すことができました。ただ、面白いのはナレーションの女性アナウンサーの声がこもった感じなって古い映画でも見ているかの音に聞こえました。しかし、鳥の声がそれほど不自然にはならないで聞くことができました。高い音のほうが、劣化しないで持つということなのでしょうか。
 

2011年5月 6日 (金)

『朝の小鳥』6月分収録と明日の出演準備

 本日は、文化放送で『朝の小鳥』6月放送分のスタジオ収録でした。6月のテーマは、去年の同じ時期に訪れた兵庫県蘇武岳の野鳥たちです。拙ブログの「関西弁の鳥たち」という記事で紹介したときに録音した音源を使用しています。
 放送予定は下記です。
 6月5日 マミジロ
   12日 オオルリ
   19日 クロツグミ
   26日 ホオジロ
  収録後は明日、出演する『団塊倶楽部』の打ち合わせです。
 この番組内では、はじめて買ったレコードを紹介するコーナーがあります。私がはじめて買ったのは、じつはレコードではなくオープンリールの『季節の小鳥』(1967年NHK制作)です。これは、高校に上がる前の春休みに近くの鉄工所でアルバイトをしたお金で買いました。初めての稼ぎで買ったものでもあります。当時は1日の賃金が750円くらいだったと記憶しています。1週間くらいバイトをして5000円稼ぎ、その内3000円をこのテープの購入に充てました。
  ところで本日、このテープを持参して再生しようとしましたが、これが難題でした。このテープの再生スピードは9.5cm/s、文化放送にあるデッキでは19cm/sでしか再生できません。そこで、とりあえず早い回転数で再生し、それをデジタル変換、MOに記録し、ゆっくりとソフトで再生すれば良いのではとディレクターの方が提案。しかし、うまくいきません。微妙なスピードの調整ができないのです。それでは、他のソフトでやってみるというところまでで、私は引き上げてしまいましたが、はたして明日の本番までに間に合うのでしょうか。私がはじめての稼ぎで買った『季節の小鳥』が聞けるのかどうか、ぜひ番組を聴いてください。
 放送は、明日の午前11時から午後1時までです。番組のURLは、下記です。
  http://www.joqr.co.jp/dankai/

2011年5月 5日 (木)

ガビチョウ風クロツグミ-六義園

 昨夜、ベランダから六義園に向けて、YAMAHAのW24を置いておきました。タイマーは、午前3時から6時の3時間。何が入っていてもおかしくない季節ですから、ファイルを開く時はわくわくどきどきの一瞬です。
 入っていたのはこの声。ボリュームの調整、低音ノイズの除去、ノイズリダクションをかけています。

 はじめこの音源を聞いた時は、ガビチョウだと思いました。この季節、ガビチョウも移動しているのだと思ったのです。六義園では、過去に1回記録がありますが、珍しい記録になったと思いました。
 しかし、よく聞いてみるとクロツグミです。ガビチョウのなめらかというか柔らかさがありません。また、3分鳴いていましたから、アップした以外の部分にクロツグミ本来のさえずりの節も入っていました。以前、日光でガビチョウの声が聞こえてきて、とうとう日光にもガビチョウが侵入してきたかと思ったことがあります。それも、クロツグミでした。
 また、以前ガビチョウのさえずりのなかにクロツグミらしい節が入っていたことがあります。彼らは、お互いに影響し合い、真似をして自分たちのさえずりの複雑さを競っていることになります。
 日本に本来生息している鳥がカゴヌケの鳥の声の影響を受けるのは、小さいながらも一種の自然破壊だと思います。

2011年5月 4日 (水)

コゲラがいるよ!-北本自然観察公園

 連休はどこへ行っても混むので行くところが限られます。今日は、混んでいても雰囲気が楽しめればと思い埼玉県北本市にある北本自然観察公園へ。バスを降りると、新緑に包まれた里山が迎えてくれました。芽生えたばかりの緑は、目に優しく感じます。

Kitamoto
 よく鳴いていたのは、ウグイス。かなりクリアに録音することができました。また、まだ残るコガモがさかんにディスプレイをしていました。今から、番形成して間に合うのかのでしょうか。それにこんな所にもガビチョウがいるのですね。さらに以前、義弟がコウライキジを見ています。そのため、キジの声を気にしていたのですが、一声聞こえた声はまごうことなくキジでした。
 到着した午前9時頃は人がまばらでしたが、さすがに連休中です。10時を過ぎると親子連れが多くなり、にぎやかになりました。録音はあきらめて、ウォッチングモードに切り替えようとしているとき、親子の会話が録音機に入っていました。録音機はPCM-D1、加工はしていません。

 お父さんがコゲラを見つけたのですが名前がわからず、クマゲラからアカゲラまで名前を言っていました。居たたまれなくなって、私がコゲラと教えて上げた後の会話です。とても楽しげです。この後も男の子がシジュウカラ、女の子がホオジロを見つけていました。けしてバードウォッチャーの親子ではないのですが、野鳥たちを見つけては感動する子供たちの歓声は北本自然観察公園の風景よく似合う音でした。 

2011年5月 3日 (火)

落ちたカラスの巣

 早くも六義園の夏鳥の渡来は、一段落。ということで、今日はハシブトガラスの巣の調査をしました。隣接する児童公園のものを含めて今日現在21個の巣がありました。多い年で24個、少ないと15個ですから、今年は多いほうです。
 今までも12年間調査を続け、毎年平均17~18個、合計約200個の巣を見てきましたが、今年初めてのことがありました。それは、巣の落下です。それも2個も。過去にも明らかに作りかけのもので下から覗くと透けて見えるような巣が消失することはありました。しかし、抱卵を確認している上に産座がある完成した巣が丸ごと落ちてしまったのは、はじめてです。写真は、落ちていた産座の部分です。

Largebilledcrownestdwon

 巣が落ちたのは、5月1日頃。このところ、たいへん風の強い日が続いていたのをお気づきでしょうか。私が北海道から帰ってくる時も飛行機がとても揺れ、怖いぐらいでした。とにかく、この数日の強風は恐怖を伴うものでした。
 この強風のおかげでカラスの巣も落ちてしまったことになります。面白いのは、落ちた巣が作られていたのは樹種はどちらもクスノキでした。それも高いクスノキです。我が家は7階なので、風で木が揺れるのがよく見えます。風のなかでクスノキの梢は、左右に数mは揺れています。揺れるというより振り回されていると言ったほうが適切でしょう。これでは、カラスの巣も落下してしまいます。
 クスノキに対し、スダジイやアカマツに作られた巣は落ちていません。クスノキはしなやかに揺れています。このしなやかさの揺れが、堅固に組み合わされたカラスの巣を壊してしまうのでしょう。
 地震を柔構造で破壊を免れる耐震方法がありますが、クスノキのしなやかさはしなやかすぎたようです。

2011年5月 1日 (日)

聞こえない低い音(フクロウ)と高い音(エゾライチョウ)

 北海道オンネトーの野鳥たちの声が耳について離れません。まだ、興奮冷めやらぬ状態です。
 ところで、案内していただいたH田さんは私より多少年上です。同行したK久保さんは、私たちより多少年下。ところが年の差とは関係なく、聞こえる音と聞こえない音があることわかりました。若いK久保さんは、低い音が聞こえないのです。いちばん顕著だったのはフクロウ(亜種エゾフクロウ)の声です。今回、一晩置いておいたPCM-D50に入っていたフクロウをアップしておきます。ボリュームをかなり増幅し、ノイズリダクションをかけています。うしろでトラツグミが鳴いています。

 私たちが聞いた時は、山を一つは超えたであろうほど遠くで鳴いていました。それでも「ホ、ホ、ホ」という笑え声のような声や「五郎助奉公」というさえずりは、はっきりと聞こえました。私とH田さんには聞こえたのですが、K久保さんは「聞こえない」と言うのです。フクロウの声と声の間は、30秒前後あります。その間、耳を澄ましているのはかなり苦労します。「五郎助」で「鳴いた!」と言えば次の「奉公」にかぶってしまいますから聞き逃します。そこで「五郎助」のところで肩を叩くから耳を澄ませて「奉公」の部分を聞いてもらうことにしました。しかし、それでも聞こえません。フクロウの声は、250~550Hzと低い声。遠くで鳴くと人によっては聞こえない音なのです。
 このK久保さんの名誉が回復したのは、エゾライチョウです。車で移動中、エゾライチョウが道を横切りました。雄が鳴くかもしれないと待っていると、K久保さんが鳴いていると言うのです。今度は、私とH田さんには聞こえません。
 そのときのエゾライチョウの声をアップしておきます。PCM-D1で録音、ボリューム調整、ノイズリダクションをかけています。

 「ピィーイ、ピッピッピ」という声です。2回鳴いています。後ろではゴジュウカラやカラ類もにぎやかですから、注意してお聞きください。エゾライチョウの声は、8000Hz付近にあります。高い鳥の声の代表ヤブサメとほぼ同じ。この高さになると、もう還暦を過ぎたバードウォッチャーには聞こえません。「鳴いた!」と言われるとその声が入ってしまうので、鳴いたらK久保さんに手を上げてもらうことにしました。おかげで録音することができましたが、手を上げた時の「ガサッ」という音が入ってしまいました。

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