日本野鳥の会の論文集Strix
今日は、西五反田の日本野鳥の会にて打ち合わせがありました。ついでに寄ったバードショップで論文集「Strix Vol.27」を購入いたしました。Strix最新号の表紙写真です。
実は、Strixはここ数年休刊していました。私が議長をしていた評議員会でも復刊も求める声が強くありました。復刊にいたる具体的な方策が出ない中、評議員の一人である立教大学の上田恵介教授から「責任を持って私が編集をするから」という心強いお言葉をいただいて復刊に至った経緯があります。
日本の鳥類学は、ある意味アマチュアに支えられています。そのアマチュアの研究者たちにとってStrixのような研究を発表する場があるということはとても重要なことです。発表の場があるから研究にいそしむ、いそしむから発表できると、Strixの復刊によって日本の鳥類学が1歩前進していくことでしょう。
ただ、Strixが休刊になった理由は、簡単に言えば売れなかったからです。日本野鳥の会の会員が1万人にも満たない時代に創刊され、創刊当時は今の部数以上が発行されていました。会員がその数倍になり、バードウォッチャーも増え鳥業界の市場は広がっているはずなのですが、売れないのです。これはStrixばかりではなく書籍全般に言えることです。ようするに、勉強をしようというバードウォッチャーが少ないということにつきるでしょう。
今回の復刊に当たって上田教授は「自然界には私たちの知らない新しい現象がいっぱい眠っています。それを掘り起こすのが自然観察であり、発見を公表することによって、私たちの自然に対する理解は深まっていきます。Strixがその一助になることを願っています。」と言葉に集約できます。野鳥はもっと面白い、勉強してみようというバードウォッチャーがこれで増えることが望まれます。
詳しくは、日本野鳥の会のWebサイト、下記URLへ。
http://c05.future-shop.jp/fs/wildbird/books5/gd2477
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