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2011年8月 5日 (金)

デジスコ通信に投稿-情報を公開できない弊害

  以前、日光野鳥研究会でバードリサーチの平野敏明さんをお招きして、野鳥記録の重要性から記録の取り方まで講演していただいたことがあります。野鳥の記録は、野鳥の保護という縦糸に科学的な野鳥の見方の必要性を横糸として織り込まれたお話しでした。この講演のなかでも、情報公開の問題が話題となりました。これは、記録の科学的に正しい表現としては、日時、地名、もちろん種名などの客観的な記述で公表しなくてはなりません。このご時世ですから公表することで、どんな影響が野鳥に及ぶかもしれないという不安がつきまといます。論文にするという平野さんの世界では、1年くらいのタイムラグが生じるので、影響を少なくすることができるという話でした。しかし、研究者の方も野鳥カメラマンが押しかけるかもしれない危険を感じて、情報の扱い方に苦慮されていることがわかりました。
 そして、野鳥の保護を考えた場合、とても深刻な事態になっているのではということで、デジスコドットコムのメールマガジン『デジスコ通信』に寄稿しました。下記URLで、読むことができます。
http://www.digisco.com/mm/dt_56/toku1.htm
 はっきり言って、一つの鳥に集まる野鳥カメラマンは野鳥が本当に好きだと思えません。ですから、野鳥がどうなっても良いということなのでしょうが、野鳥が好きで自然を守ろうとする心づもりがある者にとっては、野鳥カメラマンの集中は開発と同じ自然破壊です。

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