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2011年9月15日 (木)

『ザ・ビックイヤー』が映画化

 『ザ・ビックイヤー』が映画になったと、H岡さんに教えてもらいました。
Thebigyear

 原作の翻訳本は7年前、雑誌ビーパルに書評を頼まれて仕方なく読んだ本です。しかし、読み始めると面白くて厚い本にも関わらず、一気に読んでしまいました。このとき、本の腰巻きには「スピルバーグが映画化権を獲得」と書かれていたのを覚えています。スピルバーグがつばを付けておく習性があると聞いていましたので、このネタに映画になるのか疑問でしたが、なりました。
 毎年、北米で1年間に何種類を見るか記録に挑戦するバードウォッチャーがいます。これをザ・ビックイヤーといい、本書は1998年のチャレンジャーの記録。おもに上位3者の奮闘ぶりが描かれていますが、本を読むとアメリカのバードウォッチングの歴史から現在の事情まで知ることができます。
 チャレンジャーは、北はアラスカのアッツ島から南はテキサスの砂漠まで、珍鳥情報(有料で流す組織があるのだ!)をたよりにジェット機やレンタカー、はてはヘリコプターをチャーターして野鳥を追い求めます。離婚した者もいるかと思えば、病気の父の支援で上位に食い込む者もいます。いい大人が小さな鳥を求めて、バードウォッチャーの知識と誇りをかけ、意地と根性で優勝を目指す。なんともアメリカ的な究極のバードウォッチングであるといった話。
  映画の予告編などを見ると、3人のチャレンジャーはスティーヴ・マーティン、ジャック・ブラック、オーウェン・ウィルソンと今人気のコメディ俳優。監督は「プラダを着た悪魔」のデイヴィッド・フランケルということで、コメディ映画です。大の大人が小さな鳥に夢中になるバードウォッチングそのものが、一般の方から見たらコメディなのかもしれませんね。
 私が好きだった1970年代の映画に『「激走!5000キロ』というB級作品がありました。ニューヨークから東海岸まで大陸横断の自動車レースの物語です。TVや新聞に載ることもなく、仲間内だけの賞賛と自己満足だけ、無意味なことに命をかける者たちの記録です。それはそれはバカバカしく面白い映画でした。このネタは1980年代にジャッキー・チェン出演で『キャノンボール』としてリメイクされましたから、ご覧になった方もいるでしょう。『ザ・ビックイヤー』も、まさにこのノリの話ですからバカバカしい映画になっていることを期待します。
  全米公開は10月14日から。これって、日本では封切られるでしょうか。
  こちらのYouTubeで予告編が見られます。
   http://www.youtube.com/watch?v=JCBAP2wId5M
 ちなみに、翻訳本のタイトルは『ザ・ビックイヤー』。
  価格:2,415円
 単行本: 399ページ
 出版社: アスペクト (2004/5/25)
 ISBN-10: 4757210396
 アマゾンのURL。
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%83%93%E3%83%83%E3%82%B0%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%BC-%E4%B8%96%E7%95%8C%E6%9C%80%E5%A4%A7%E3%81%AE%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%83%E3%83%81%E3%83%B3%E3%82%B0%E7%AB%B6%E6%8A%80%E4%BC%9A%E3%81%AB%E6%8C%91%E3%82%80%E7%94%B7%E3%81%A8%E9%B3%A5%E3%81%AE%E7%8B%82%E8%A9%A9%E6%9B%B2-%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%AF-%E3%82%AA%E3%83%96%E3%83%9E%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%AF/dp/4757210396/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1315999023&sr=8-1

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