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2011年10月

2011年10月30日 (日)

謎のパラボラ

   蒲谷鶴彦先生のご子息・剛彦さんが日本野鳥の会奥多摩支部の会報に鶴彦先生の足跡を連載しています。その関係で、私が先生から伺っていることと蒲谷家に残された記録の照合を依頼されます。これに、Tさん、T本さん、O村さんも加わっての情報交換をしています。それにしても、話をいちばん聞いている私が、録音をしていなかったことが悔やまれます。この仲間での課題は、弟の芳比古さんと作った初号機の録音機とパラボラ+マイク、そして音源の行方です。物持ちの良い先生は、その後の機材は箱も含めてすべて残っています。しかし、記念すべき初号機がないのです。初期の録音は、日本野鳥の会の会有志の支援を得ていました。しかし、会長の中西悟堂から破門状態になったので機材と音源を返し、ゼロからやり直したのです。音源は、どうやらその後日本野鳥の会収録という形で、レコードやフォノシートになっています。しかし、機材はどうなったのかわかりません。戦後のことなので、どこかの物置か押し入れに残っていればと皆で話しては機会があれば見つけ出したいと思っています。
 別件の資料漁りで『野鳥』誌の100号記念号を見ていたら、添付の写真が気になりました。これは、巻頭のグラビア写真の一部です。(日本野鳥の会発行『野鳥』25巻2号1960年より引用、撮影者不明)

Parrabora100_4

 写真には、大きなパラボラが写っています。昭和30(1955)年7月1日となっていますので、年代的には問題はありません。ただ、パラボラに書かれている文字が気になります。JOQRならば文化放送なのですが、KOMA、あるいはKOMRと読めます。
 さっそく当日の鶴彦先生のアリバイを剛彦さんに確認です。剛彦さんによると6月19日~25日は清棲幸保さんと陸中海岸でヒメクロウミツバメとコシジロウミツバメなどの録音をしています。ちょうど、このエピソードを執筆中でした。そして、7月7日~8日は 軽井沢(ノビタキ録音中ゼンマイが切れる)とあり、このエピソードも聞いています。ということは、どうも家にいたらしい。陸中海岸の録音の音源整理、文化放送の『朝の小鳥』の編集作業中といったところでしょう。
 今度は、中西悟堂のアリバイを確認しました。年表を見ると、白山に行っています。『定本野鳥記 6巻雲表』に、この白山行の些細な報告がありました。そして、同じ写真も掲載されていて、写真に写っているパラボラを支えている人とその隣は北陸放送の職員となっていました。ですから、パラボラに書かれたアルファベットはKOMRではなくJOMR、北陸放送でした。残念ながら、鶴彦先生のパラボラではないでしょう。
 ちなみに、悟堂は北陸放送の収録のために写真に写っている人々とともに室堂から御前峰、大汝峰などを縦走しています。このとき、悟堂は滑落し、そのときの傷がもとでその後も腰痛に悩まされます。このときの武勇伝の虚偽は、写真にいっしょに写っている鈴木秀男さんから聞いたことがあります。いずれにしても、鳥の声と解説を収録しながらの取材、今ならテレビでも当たり前ですが、当時はラジオでも斬新な企画であったことと思います。
 その後、剛彦さんからは「集音機の中心にはロープで吊るマイク取付け部が有ります。この機構はこの当時のマイク保持方法ですが、集音機の向きを変えた時マイクが揺れることが有り、父は支柱タイプの保持機構を考案、自作しております。従って、この集音機は父が使っていたものでは有りません」との情報、残念ながら先生のパラボラではありませんでした。
 この謎解き、一晩のメールのやりとりで解決しました。しかし、残念ながら機材の行方はまだ解決できず。これからも探索は続きます。

2011年10月29日 (土)

クイナの秋の声-葛西臨海公園

 今日は、カミさんが午前5時に出かけたので目が覚めてしまいました。朝食を済ませても六義園の開園時間まで2時間もあったので、葛西臨海公園に行ってきました。
  良い天気で日向を歩いていると暑いくらい。今日の葛西で「いましたか?」という挨拶は、アリスイのこと。あちこちでアリスイ狙いの集団がいました。私は遠くで鳴く声をかすかに聞くことができましたが、姿を見ることはできませんでした。
 ところで、ウォッチングセンター前の池のほとりにいたらクイナの声が聞こえてきました。長いときは5分も鳴き続けていました。アップした音源は、YAMAHAのW24で録音。ボリュームの調整、ノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。

「WaterRail111029_1107.mp3」をダウンロード

 以前、バードリサーチのH野さんに教えてもらった”秋の声”です。さえずりは同じテンポで鳴き続けますが、秋の声はテンポが変化し抑揚のある節で鳴きます。葛西では、2回目の録音です。20分ほどの間ですが、池の4ヶ所から声が聞こえました。同時に2羽が鳴き合うことがありましたので、多くて4羽、少なくとも2羽がいるようです。
 面白かったのは、周辺に10数人のバードウォッチャーや野鳥カメラマンがいたのですが、この声に気がついたのは1人だけ。若い人でカメラを持っていないバードウォッチャーでしたが、「ウッ?」という顔をしたのでクイナの声と教えて上げたら姿を見つけてくれました。また、親子連れのバードウォッチャーも声を聞きつけ、いっしょに姿を見ることができました。
 しかし、そこにいたカメラを持った集団はクイナの声にまず気がつきません。鳴いていると教えて上げたのですが、反応しませんでした。そもそもクイナがどんな鳥かわからないようで、探そうともしませんでした。
 私のデータでは、野鳥の発見のきっかけは70%が声です。森やアシ原などでは、より声による発見が多くなります。その声に反応しないのですから、自ずから鳥との出会いは少なくなってしまうことでしょう。彼らは、野鳥の見つけ方を誰にも教わってないことになります。それでは、目的の写真も撮ることができないと思うのですが・・・。

2011年10月28日 (金)

六義園でバードウォッチング- 駒込地域文化創造館

  本日は、駒込地域文化創造館のバードウォッチングの指導で20名の方々と六義園を探索いたしました。このような公民館などの自然観察会の指導では、参加者の多くが初心者です。今日の参加者の半分ほどが今日初めてバードウォッチングをするとのこと、私としてはたいへんやりやすい状況です。野鳥の見つけ方から双眼鏡の使い方など、基本的なことを歩きながら実際にポイントごとにお話ししていきます。これは、いつも歩き慣れた六義園だからこそできること。たとえば、ハシブトガラスのならば、ネグラの糞塊、作り直しをした巣、好きなハゼの実。ヒヨドリではイイギリやヤブミョウガの実などのポイントで解説していきます。ありがたかったのは、カルガモがディスプレイをさかんにやってくれたことです。六義園の生き物たちが、つぎつぎにネタを提供してくれるのですから飽きさせることなく解説できました。六義園の自然に感謝です。
 初心者の方が多いと、困るのは双眼鏡です。家にあったもののお持ちいただくのですが、おおむね安価なタイプ、なかにはオペラグラスを持ってきます。久しぶりに出したのですから、埃をかぶっていたりレンズが汚れています。それをレンズクリーナーで拭いてあげます。それでも、見づらいと言われて見ると、そもそもその程度の性能しかないのです。このような双眼鏡を作って売っているメーカーって自分たちの製品に誇りもこだわりないのでしょうか。バードウォッチングをしようとして、このような製品を買ってしまった初心者の方を見るにつけ、メーカーの姿勢に腹がたちます。
 バードウォッチングには双眼鏡は必携です。どうしても必要と言わざるをえないのですが、安物にひっかからないようにするためにどうした良いか課題ですね。

2011年10月27日 (木)

ハシブトガラスの秋の巣作り

 昨日は、”スワロフスキー野鳥ステップアップ塾”で「江戸の自然と野鳥」の話をいたしました。会場というか教室はフラダンスのスタジオ、一面には鏡が貼ってあります。そのため、教室は倍の大きさ、受講者も倍に見えました。いずれしても皆さん、熱心に聞いていただき、話しがいのある教室でした。
 さて今日、六義園を歩いていると白い針金ハンガーが落ちているのを見つけました。

Hangar

 先日も、この場所からいちばん離れた園内にも同じような白い針金ハンガーが落ちているのを見つけています。いずれもいつも歩く道なので、今年の春のものが残っていたとは考えられません。また、今日の場所は今春、巣のあった場所から離れていますので、巣落としをした残りでもありません。ごく最近、ハシブトガラスが巣材として、運んできて落とした可能性がとても高いと思います。
 どうもこのシーズン、巣作りをするハシブトガラスがいるようです。一昨年(2009年)10月3日には、2羽のハシブトガラスが巣材を外装が整うくらい積み上げているの見ていますし、写真も撮りました。この巣は、園内の中央部に当たるので、針金ハンガーは使っていませんでした。針金ハンガーを巣材に使うのは、マンションや住宅に近い塀際のなわばりを持つものです。ということは、今日巣材を落としたハシブトガラスは、一作年に巣作りをした夫婦とは別のなわばりを持つものと考えられます。
 今のところ巣を見つけていません。しかし、ハシブトガラスが秋の巣作りをすることは間違いないようです。先日のシジュウカラの秋のさえずりに引き続き、ハシブトガラスの秋の巣作りの意味はいったいなんなのでしょう。

2011年10月25日 (火)

シジュウカラの秋のさえずり

 今日、六義園の塀のまわりを歩いていたらシジュウカラがさえずっているのに気がつきました。録音機は、YAMAHAのW24、ボリュームの調整、低音ノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。

「great_tit111025_0858.mp3」をダウンロード

 春のさえずりに比べれば、力強さにかけますし「ツピー」の回数も少なく、節の間隔も長め、秋らしいさえずりです。シジュウカラばかりではなく、このように10月から11月に多くの鳥がさえずることに気がつきました。これは、録音をするようになってから気がついたことです。たとえば、ホオジロ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒガラなど、留鳥性の強い鳥ほど、さえずりを良く聞きます。冬に向けての縄張り確保、あるいは来年の繁殖期に向けての唾付けといったところでしょうか。
 そういえば、ハシブトガラスも高らな声で鳴くのを良く聞くのもこの季節です。ハシブトガラスを見ていると縄張りから一年中、離れない夫婦が繁殖率が良い傾向があります。それから見ると、秋にさえずる鳥は、子育てのベテランと言っても良いのかも知れませんね。

2011年10月24日 (月)

ジャパンバードフェスティバル最終日

 おかげさまで昨日のジャパンバードフェスティバルで行われた江戸家猫八師匠とのトークショーは、無事に終了いたしました。開始10分ほど前には、座席はパラパラと埋まっている程度。これは、やばいと心配と思っていましたが始まる頃には満席となりほっと安心、始まってしまえば猫八師匠と私は大全開、出演している私が楽しいのですから皆さんもお楽しみいただいたことと思います。内容は、今までになく準備を重ねただけで深い内容となり、野鳥の声の研究課題をいくつかいただきました。いずれにしても、他にもたくさんあるイベントのなかで、わざわざお出でいただいた方々にお礼申し上げます。
  イベント全体には、いろいろ思うことがあります。去年も指摘したことですが、マンネリ化は否めません。マンネリでも参加者が多く、満足されているのならば良いと思います。しかし、人のいないイベント。たとえば野外ステージで行われているショーの一部は寂しい限り、この出演者は去年もやっていたと思いますが、また来年もやるのでしょうか。
 去年も指摘したことです。去年は、モモアカノスリを持って練り歩く親子、キバタンを肩に乗せたオバさんがいました。今年は、ミナミワシミミズクを持って練り歩く男性がいました。当然のことながら、人目を引き人だかりができていました。かなり得意顔で歩き、高く掲げるパフォーマンスも。要するに人に見せたいようで、このイベントへの来訪です。
 野生動物を見世物にするのには抵抗感があります。まして、個体数の少ない猛禽類を生態系から隔離して個人が所有するのは罪み深いことです。外国産、さらには人工繁殖されられたものかも知れません。しかし、自然を守り鳥との共生をはかるというイベントの主旨からは大きく離れる行為です。地道に里山を守る運動などをしているNPOの活動や展示をある意味、冒涜していると思うのですかいかがでしょうか。また、これを注意しない実行委員会には疑問を感じました。

2011年10月22日 (土)

ジャパンバードフェステバル初日-EDG85-VR&EV-3

 本日からジャパンバードフェステバルが開催というのに天気予報は最悪。数年前、大雨で会場が沼のようになりましたが、その再来かと懸念されました。しかし、予報は大外れ。家を出るときからもう雨は止み、昼頃には日差しも出て帰りは暑いくらいでした。予報が外れて喜んだのは久しぶりです。おかげで、バードカービングの会場は人で埋まり、そのなかでのコンクールの審査はとても神経を使いました。
 外の企業などのテントも人だかりができて盛況でした。今回、楽しみにしていたのはニコンの防振機能のついたフィールドスコープEDG85“VR”です。ネットの情報を得ていたのですが、この手のものは実際に覗いてみないとなんとも言えません。今まで防振機能付きの双眼鏡はありましたが、望遠鏡は新登場です。

Edgvr
 ニコンのブースに行くと開発に当たったI根さんがいらして、さっそく覗かせてもらいました。スイッチを入れるとピタッと風景が止まります。これは凄い、かなり期待できそうです。昔、東京湾の干潟で強風の中、数千羽のハマシギの数を数えて吐きそうになったことがありますが、これならばかなりの悪条件でも大丈夫そう。ということは、正確なデータも得られることになります。防振機能が付いた分、重くなっていますが、防振機能のおかげで三脚も小型でも良いことになります。その結果「総体では同じくらいの重さになるのでは」というのがI根さんの弁。また、防振機能はニコン独自のもので小型軽量が売りだそうです。今後、小型の望遠鏡にも付いて手持ちで高倍率が得られるようになるかもしれません。ライフルの台尻のようなものに望遠鏡を付けて手持ちで見られるようになると、格好良いと思いますがいかがでしょう。
 思いがけず以前、当ブログで取り上げたSONYのデジタル双眼鏡DEV-3もブースを出していました。DEV-3に触れられるとは思ってみなかっただけにうれしい限りです。このような機会が得られる当イベントに感謝です。このブースは、かなりの人だかりができていて順番がまわってこないほどの盛況。皆さん、新しもん好きですね。
 DEV-3は、手に取ると大きさのわりには軽い印象です。私の小さな手にはあまりますが、これも防振機能で視野の安定感は普通の双眼鏡を見ているのと変わりません。視野は、生ではなく液晶です。思わず、画面の横に見ている鳥の名前が出てくれるのではないかと思うような画像です。いわば、デジタルカメラのファインダーを覗いている感じです。そして、カメラと同じようにオートでピントが合ってくれます。ズームもスムーズ、凄いのは1cmでもピントが合うということで、足元でもピタリとピントが合いました。デジタルならではの機能です。未来を描いた映画のなかに出てくる双眼鏡という感じです。
 ただ、録音録画できるのですが、防風のためにジャマーを付けられる構造になっていません。このあたり、まだ野外仕様がこなれていない印象を受けました。いずれにしても今後、広がりを見せてくれる新分野の登場、これからどのように展開して行くのか期待いたします。
   明日は、アビスタ会場で江戸家猫八師匠とトークショー。ご用とお急ぎない方、ぜひお立ち寄りください。

2011年10月21日 (金)

デジスコドットコムに投稿-図鑑を持っていない弊害

 デジスコドットコムのメールマガジンに連載原稿が掲載されたましたのでお知らせいたします。以前、書いた「双眼鏡を持っていないバードウォッチャー」の続編です。「野鳥図鑑も持っていない」ために、野鳥についての知識がなく、ネットの情報に頼っているのではという主旨です。
 「双眼鏡を持っていないバードウォッチャー」は、今までに無く反響がありました。ブログやツイッターで引用していただきました。主旨をご理解いただけた方が多くいたのことはうれしい限りです。その分、私への風当たりも感じています。言いたいことを言っているのですから仕方ないと思っています。ただ、堂々と反論をいただくなり議論をしたいですね。
 下記のURLで読むことができます。
  http://www.digisco.com/mm/dt_58/toku1.htm

2011年10月20日 (木)

新・粟島の謎の声

 この間、やっと春の新潟県粟島の謎の声がコウライウグイスと解明できたと思ったら、今回もまた聞いたことのない声が録れてしまいました。タイマー録音をしていたなかに2件、入っていました。別々の場所、別々の時間なのですが、同じ声と思われます。
  最初に録音されていたのは、2011年10月13日午後5時54分、日が沈み、あたりはかなり暗くなっている時間です。環境は、スギやタケなどの混在する林の中です。録音機は、OLYMPUSのLS-7。音源は、ボリュームのアップ、前後のすべてのノイズをカットしてノイズリダクションをかけています。

「awasima-nazo1110101754-1s.mp3」をダウンロード

 そして、翌朝の午前4時57分にYAMAHAのW24にも録音されていました。だいたい私が起きた時間で、まだあたりは暗く東の空がかすか白みはじめた頃です。LS-7を置いたところから50mほど離れたスギ林で畑が隣接しています。
 アップしたのは30秒ほどですが、実際は3分から5分間鳴いています。また、声はだんだん大きくなり、また小さくなっていますので移動しながら鳴いています。また、夕方の声ははじめの一声はさえずりぽい感じ、そして別の声がこの声に応えるかのように遠くで鳴いています。夜行性の鳥か、マミジロのように夜明け前と日の入り後に鳴く鳥なのでしょうか。いずれにしても、私自身は聞いたことはありません。どなたか、ヒントでもいただければ幸いでです。

2011年10月19日 (水)

『朝の小鳥』11月放送分収録-テーマは手賀沼

 今日は、文化放送にて『朝の小鳥』11月放送分のスタジオ収録でした。11月のテーマは「手賀沼の野鳥たち」です。毎年秋に手賀沼のほとりで開催されるジャパンバードフェステバルの来訪のおりに録音した音を中心に構成してみました。ご存知のように、手賀沼周辺に道路がある上に遊歩道が巡っているので人通りも多く録音的には、けして条件のよいところではありません。それでも、近くで鳥が鳴いてくれれば野鳥の声は録音はできます。しかし、アップで野鳥の声を録ると、今度は雰囲気が録れません。手賀沼を知っている人が聞いたときに、広がる風景を音から感じてもらいたと思うと、なかなか難しいですね。今回は、鳥の声よりも音の情景の表現が難しかったです。ノイズをどのように残すか、そして生かすことに苦労いたしました。
 さて、今週末はこの手賀沼でジャパンバードフェステバルが開催されます。私の出番もありますので、ぜひお出でください。
    ジャパンバードフェスティバルのサイトのURL。
  http://www.birdfesta.net/
   江戸家猫八さんとのトークショーのご案内のURL。
   http://www.birdfesta.net/jbf/area-abista.html#abista_wbsj
 なお、11月放送内容は下記のとおりです。
 2011年11月6日 エナガ
         13日  ホオジロ
                 20日  ジョウビタキ
          27日  ハクセキレイ

2011年10月18日 (火)

セッカの地鳴き

 今日の六義園の調査は、K藤さん、K久保さん、A藤さんが同行。前回に比べて、いっきにヒヨドリが増えたことに皆、驚きました。今までは、セミの声で鳥の声が聞こえなかったのですが、当分ヒヨドリの声がにぎやかで他の鳥の聞き辛いことになります。今日のところは冬鳥に出会いませんでしたが、風は冬鳥を運んできそうな冷たい風となりました。
 夕方、兵庫のK田さんからセッカの秋の声が録れたとメールをいただきました。地鳴きとグゼリのような鳴き方です。セッカと言えば「ヒッヒッヒッ」と飛びながら鳴き、舞い降りるときに「ジャッジャッジャッ」とさえずるというのは皆さんご存知だと思います。しかし、セッカの地鳴きを聞いたことはあるでしょうか。セッカは身近な鳥でありながら、地鳴きを聞くことが珍しい鳥です。
 不思議なことに、セッカは秋にいろいろな声を出します。これは、9月22日に埼玉県大久保農耕地で録音したセッカです。PMD-620で録音、ボリュームのアップ、低音の軽減、ノイスリダクションをかけています。

「ZittingCisticola0909222e.mp3」をダウンロード

 このとき、ヨシの穂先にとまって鳴き続けました。さえずりではないので地鳴き、それもただの仲間同士の合図というより、自己主張のような感じの鳴き方でした。
 今日、K田さんが添付してくれた声はこれとも違っていて、複雑なグゼリ様の声には「ケキョケキョ」というウグイスに似た声も入っていました。
 セッカの地鳴きはどんな声だろうと思い、気に留めるようになったのは録音をするようになってからです。ただ見たり写真を撮ったりするだけでは、気に留めることはなかったことでしょう。

2011年10月17日 (月)

稚児の墓の秋

 昨日は、日光野鳥研究会の秋の定番となった稚児の墓コースを歩いてきました。
 栃木県日光の東照宮の裏手、女峰山に向かう登山道を途中まで往復するコースです。朝、東武日光駅に電車が着くと観光客がバス乗り場に駆け足で行きます。バス乗り場は長蛇の列。国道は車で大渋滞、いつ目的地に着くかわかりません。この日光の混雑に一度巻き込まれたら日光はごりごりと思うはずです。そんな混雑は、ちょっと工夫をすれば避けることができます。そのひとつが、この登山道です。きつい上り坂が2ヶ所ありますが、気持ちの良い山歩きを楽しめます。
 標高1,000mを超えるあたりから紅葉も見られ、とてもきれいでした。

Chigonohaka

 鳥の方は、夏鳥が去り冬鳥がまだ来ない端境期にぶつかってしまったようで、カラ類のせわしげな群れと寂しげに鳴くカケス。秋の青空を滑るようにトビが飛んで行く程度でした。
 目的地の稚児の墓に着くと、イヌの声が遠くでします。こんな所に野犬がいるのか思っていたら、出現したのはサルの群れ。森の中を移動して行く数は、ざっと3,40頭。もしかしたら50頭を超えているかも知れません。かなり大きな群れです。イヌのように聞こえた声は、ほ乳類に詳しいY成さんによると威嚇をしているとのこと。見ると、シェパードほどもある大きくて顔の赤い雄ザルがさかんにこちらを気にしています。山にいるサルが襲ってくることは考えられませんが、落ち着きません。
 考えてみれば、サルの群れが住宅地や農耕地に現れれば、花火を鳴らしたりエアーガンを撃ったりして追い払います。ここでは、私たちがサルの領域に侵入したことになり、サルが怒るのも無理はありませんね。 

2011年10月15日 (土)

秋の粟島

 夏鳥と冬鳥の渡りが交差する秋の新潟県粟島に行ってきました。秋の来訪は、初めてです。思いの他、好天に恵まれ暑いくらいで日に焼けました。
 春に比べれば鳥は少なめ、静かに渡っていくので録音的には成果はあまりありませんでした。しかし、ミヤマホオジロやシラガホオジロの群れ。ノビタキ、ビンズイ、タヒバリ、ノジコなど、そこそこ見ることができました。何羽か見たジョウビタキの雄の1羽は、かなり黒いタイプで、数年前に訪れた台湾の金門島で見たタイプに似ていました。
 それに、一瞬のうちに姿を消すハイタカ、オオタカ、ハヤブサ、チゴハヤブサ、ミサゴなど猛禽類も多く気の抜けないバードウォッチングです。このうちチゴハヤブサは、じっくりと姿を見ることができ写真も撮ることができました。

Eurasianhobbyinawasima

 ホオジロ類、タヒバリ類などの識別の難しい仲間がいるのですが、まだ畑には枝豆や小豆が植わっているので、姿をじっくり見ることができません。なんとも、もどかしいバードウォッチングです。そのため、見逃した種類も多いことと思います。
 いずれにしても、のんびりとした島の秋と温泉、魚づくしの料理を楽しんでまいりました。

2011年10月11日 (火)

スズメバチは悪者か?

 今年の六義園では、スズメバチ類の数は少なめです。いつもならば、ベンチに座っていると目の前を飛んで行き、緊張させられます。おもしろいのはハチの数は少ないのに巣が見つかっています。私は、今まで六義園でスズメバチの巣を見つけたことはありません。職員の方はありますが、スズメバチはいても巣を見つけことは希です。それが、今年は私が1つ、仲間のB場さんが1つ見つけました。種類は、わかりませんが小玉スイカくらいの大きさの巣が木の枝に付いています。今のところ、ハチの数も少ないので被害もないだろうと、ようすを見ています。
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 ところで、このところの夕方のニュース番組では、かならずと言って良いほどスズメバチ駆除が取り上げられています。いずれも、駆除業者などが勇敢にもスズメバチの巣を落とすという話題です。スズメバチが攻撃を仕掛けてくるエキサイティングな映像が売りです。
 こうした生き物の一面だけをとらえ、恐怖心だけを植え付けようとする番組作りは疑問です。一方で本日の荒川のアザラシの話題については”可愛い”だけの一面しか伝えていません。北海道では、ゴマフアザラシは漁民の敵です。マスコミの好みで、生き物が選別されてしまって良いのでしょうか。
 いずれにしても、駆除によりスズメバチの数がどのように変化しているのか、駆除の効果があるのかの検証はありません。中には行政が税金を使ってやっているのもあるのですから効果がなければ税金のムダ使いです。スズメバチにより死者がでていることは事実なのですから、やるのならば科学的に取り組むべきでしょう。
 もうひとつ気になるのは、肉食で生態系の頂点に立つスズメバチを駆除して減ってしまったら、何かが増えることはないかという危惧です。日本の自然からオオカミがいなくなってシカが増えたように、夏の昆虫界で思わぬ影響がでないか心配します。いずれにしても、生態系のバランスがくずれてしまうことは間違いないと思いますが、そのような指摘をする番組は今まで見たことがありませんね。

2011年10月10日 (月)

猫八さんと打ち合わせ-JBFでトークショー

  今日は、久しぶりに新宿に行きました。江戸家猫八さんと今月下旬に千葉県我孫子市で行われるジャパンバードフェステバルというイベントで行われるトークショーについての打ち合わせです。猫八さんだけに末広亭に近くの喫茶店で、日本野鳥の会のSさんを交えて当日のだんどりなどについて話し合いました。
 猫八さんとは東京港野鳥公園で5月に行われる東京バードフェステバルでは何度もトークショーをしています。だいたい、打ち合わせは本番前30分ほど、それも弁当を食べながら済ましてしまいます。
 猫八さん、今回はなんだか真剣です。東京バードフェステバルはどちらかというと野鳥を知っている人が来ますので、いろいろな鳥の名前を言ってもイメージを浮かべてもらえます。今回は我孫子市民など一般の方の参加が多いことを予想して、いかにわかりやすくするか小道具の準備を含めての打ち合わせです。
 はたして当日は、どんな趣向になるのでしょう。出演する私が楽しみです。
 ジャパンバードフェステバルは、これ以外にもいろいろなイベントが行われています。どうぞ皆さん、お立ち寄りいただければ幸いです。
 タイトル:トークショー・江戸家猫八×松田道生『野鳥の声を聴こう!楽しもう!』
  2011年10月23日(日)午前10:30~11:30
 会場:アビスタ1階ホール
        JR常磐線我孫子駅南口から徒歩7分。路線バス、シャトルバスもあります。
  ジャパンバードフェスティバルのサイトのURL。
  http://www.birdfesta.net/
   江戸家猫八さんとのトークショーのご案内のURL。
   http://www.birdfesta.net/jbf/area-abista.html#abista_wbsj

2011年10月 9日 (日)

六義園にいて良いの?-イカリモンガ

 昨日、六義園で見たことがあるけれど名前が出てこないチョウに出会いました。写真を撮ったものの名前がわかりません。

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 ”枯れ葉のようなチョウ”や”裏がオレンジ色のチョウ”などのキーワードで検索しても出てきません。思い切って”チョウ”を”ガ”にして検索したら、イカリモンガであることがわかりました。イカリモンガは、日光の晩夏の自然観察会でかならずと言って良いほど出会っていました。翅の表には、船の錨のような模様があるのが特徴で、名前の由来にもなっています。どうりで見たことがあると思いました。
 イカリモンガはちょっと変わっていて、昼間に活動するガです。それも、チョウのように翅を立てとまります。分類はガになっていますが、本人はチョウのつもりなのかも知れません。
 ただ、ここで疑問です。私がイカリモンガとは日光で出会っていたように、山地性のガです。それが平地、それも都会のど真ん中のにある六義園にいて良いのでしょうか。ざっと調べて見ましたが、都心の公園での記録を見つけることはできませんでした。専門外なので断定的なことは言えませんが、珍しい記録なのかもしれません。

2011年10月 8日 (土)

ハエトリグモと遊ぶ

 以前、『今年はゴキブリが多い』という話を書きました。あれ以降も、頻繁にクロゴキブリの成虫に遭遇しています。そのゴキブリのうち、私の目を逃れた何匹かが雌だったようで卵を産んでしまいました。おかげで、波状的に小さなゴキブリが徘徊するようになりました。
 子ゴキブリが見られるようになってから、増えた生き物がいます。ハエトリグモです。ハエトリグモは総称で、種名はアダンソンハエトリのようです。
 ハエトリグモは今までも時々見ることはありました。しかし、ゴキブリが増えてから頻繁に見るようになり、それも1度に2匹見るなど増えています。考えてみれば、子ゴキブリはハエトリグモにとってちょうど良い獲物です。マンションの部屋とは言え、自然のしくみは健在です。
 ところで、仕事をしていると液晶ディスプレイにハエトリグモが1匹とまっているのに気がつきました。このクモ、マウスでカーソルを動かすと↑を追いかけるのです。飛びかかるまではしないですが、追いかけていきます。ときどき見失うのか、探しています。5cm位の所までカーソルを近づけてブルブルと震わせると走り寄ってきます。クモのまわりをぐるりとカーソルを回すとクモもくるりと回ります。昔、カーソルを追いかけるネコのプログラムがありましたが、それと同じ。仕事を忘れて、しばらくハエトリグモと遊びました。

Haetorigumo

2011年10月 7日 (金)

鳥づくしの野点

 茶道で使う羽箒を研究しているS坂さんから「カラスの羽毛で羽箒を作ってみたい、六義園で羽を拾えますか」の問い合わせのがあったのは8月のこと。換羽期で羽は落ちているものの、暑いし鳥はいなし蚊の多いのでしばらくお待ちいただきました。ところが、あっという間に10月中旬となってしまいました。換羽期は終わりましたが、ネグラに集まるカラスは増えてきたので、羽毛はまだ落ちています。ということで本日、S坂さんご夫妻にお出でいただき六義園にて羽拾いをいたしました。
 幸いにして、六義園を一回りすると数10本拾うことができました。以前、拾って置いたものをプラスすれば、これで羽箒が何本か作れそうです。風が強いので鳥の出方はやや寂しい感じでしたが、森の中からキビタキの声が聞こえて夏鳥にも会え、気持ちのよい秋の日を満喫いたしました。
 この後、芦辺の茶屋跡にて野点をしていただきました。鳥仲間だけに道具は鳥づくしです。S坂さんご自身は、カラスとシラサギのストールです。写真は、トキ柄のハンカチの敷物。トキのドラえもんのケースには茶巾が入っています。鳥の形をした灯心押さえは茶筅立て。茶杓はトキの柄(実はこれは耳かきで茶杓に付けてあります)。茶器は、タカと富士山の蒔絵、形が茄子です。これは、縁起の良い初夢のテーマですが、六義園のある駒込を詠んだ川柳に「駒込は一富士二鷹三茄子」があります。富士は富士神社、鷹は鷹狩りのための鷹屋敷(現在の駒込病院付近)があり、茄子の名産地であったためです。鳥ばかりではなく、駒込にもちなんだ道具です。
Tyadougu

 御殿場土産の”とらや”の人形焼きとどら焼きもたいへんおいしゅうございました。けっこうなお手前、けっこうな秋の日の野点でございました。

2011年10月 6日 (木)

粟島の謎の鳥・解明-コウライウグイス

 今年の春、新潟県粟島来訪の最終日(5月16日)の朝、森の中から聞いたことのない声が聞こえてきました。それが、この声。PCM-D1で録音、ボリュームの増幅、低音ノイズの削除、強いノイズリダクションをかけ加工しています。

「Black-napedOriole11051602e.mp3」をダウンロード

  まだ、夜明け前の木々の茂った山の斜面から聞こえたもので、柔らかくなめらかな声です。節は単純で、何度も繰り返して鳴いていました。鳴いているのに気がつき近くまで行って録音開始、すぐに鳴き止んでしまいましたので3声しかゲットできませんでした。
 この音源は、謎の声としてフォルダーにいれたままになっていました。
 先日、福岡市在住の録音仲間のT中さんから韓国で録音したいろいろな野鳥の声の入ったCDを送っていただきました。不明の声と言うのはけっこう頭に残っているもので、このCDに入っていたコウライウグイスが、粟島の謎の声に似ていると思いました。T中さんのCDのなかには数種類の鳴き方をするコウライウグイスの声が入っています。しかし、音色は確かに似ているもののぴったり一致するものはありません。さっそく、現地でたっぷりコウライウグイスの声を聞いているT中さんに粟島の謎の声を送りして、ご確認していただきました。T中さんから謎の声はコウライウグイスに間違いないというコメントをいただき謎は解明されました。おかげさまで、胸のつかえが取れた感じです。
 T中さん、ありがとうございました。
 そろそろ、粟島も秋の渡りが楽しそうですね。南に帰えるコウライウグイスが、また通っていくのでしょうか。

2011年10月 5日 (水)

羽白カルガモ

 寒くなったと思ったら六義園の池のカルガモの数が増えました。一昨日は3羽、昨日は10羽を超えていました。そのなかに、三列風切羽の白いカルガモが目に付きました。水に浮かんでいると、白い翼の一部がとてもよく目立ちます。わかりやすいように後ろから写真を撮ってみました。

Spotbilledduckw2

 これと同じようなカルガモは、今年の鳥始めの時に見つけ、『取り始め-三列風切羽の白いカルガモ』題して記事にしました。このときの写真がこれです。

Spotbilledduckw

  しかし、よく見ると昨日、撮影したカルガモは確かにかなり白いのですが、羽軸をはさんで反対側までは白くありません。今年1月のものは、羽軸の両面まで白いのです。
 少なくとも、1月から10月の間に1回は、羽が抜け替わっているので、このシーズン同じパターンとはかぎりません。もし、羽軸をはさんで両方とも白いければ、羽白カルガモが同じ池に帰ってきた可能性が高いのですが、残念です。
 しかし、簡単に写真が撮れることで、こうした個体識別の確認が可能なのは楽しい限りです。

2011年10月 3日 (月)

大久保農耕地の秋

 このシーズン、毎年行くのが埼玉県の大久保農耕地です。今日の天気に誘われて、出かけました。到着すると、風が強いのと隣の運動公園での歓声が大きいので録音は断念。ウォッチングモードに切り替えます。今日は、めぼしい鳥が出ていないせいかバードウォッチャーも野鳥カメラマンもいません。稲刈りも終わっていますので、広い農耕地が貸し切り状態、ゆっくりと秋のバードウォッチングを楽しめました。
 この間の台風のせいか、水の溜まった田んぼが多く、農道を歩くとそこからタシギがよく飛び立ちます。タシギが「ジェッ」と言って飛び立つたびに申し訳ない気持ちになりました。濡れた田んぼにはダイサギとチュウサギもいて、さかんに獲物を探しています。
 この季節はなんといってもモズの高鳴き。あちこちで聞くことができました。これをヒガンバナの咲いた土手の上から聞くのが、大久保農耕地の秋の楽しみです。ヒガンバナは、逆に水が多いせいか、去年に比べると群落が少ないし小さくなっていました。モズは、例年どおり、あちこちで高鳴きをしてくれました。まずは、今年いちばんの秋の日を堪能できました。
Ookubo111003

2011年10月 1日 (土)

中西悟堂展に行ってきました

  今日の六義園は、森の中をサメビタキ、キビタキ、センダイムシクイと言った夏鳥たちが飛び交い、池の上ではオオタカとハシブトガラスが空中戦をし、カワセミが2羽出現と、とてもにぎやかでした。昨日の調査では、W・K藤さん、K久保さん、A藤さんが、手伝ってくれたのにかかわらず、夏鳥は1羽も見られませんでした。1日違うだけで、こんなにも鳥が大きく違う季節なのですね。
 午前中、木の中のいる鳥を見上げてばかりいたので、首が痛くなりました。そのため午後は水平なものを見ようと、杉並区立郷土博物館分館で開催中の『野鳥の父・中西悟堂と善福寺池』展へ。JR中央線荻窪駅で降り、モクセイの香りがときどき漂う住宅地を抜けると、こぢんまりとした博物館にたどり着きました。

Godoten2011

 中西悟堂は日本野鳥の会の創始者の一人、私は悟堂の著書を読んでこの世界に入りました。いわば、私の人生を変えた人物です。その悟堂を、研究しているのが元日本野鳥の会東京支部長の西村眞一さん。彼の研究成果の展示会です。展示は、悟堂の著書を中心に生原稿まであります。また、当時これだけの鳥が飼い鳥として認められていたと言うことで、小林重三・画の掛け図も展示されています。このなかには、ノゴマやオオコノハズクまで入っているのですから、日本野鳥の会発足当時は飼い鳥反対が大きな柱であってことが理解できます。
 それにしても、個人でこれだけ良く集めたものです。これでも収集品の一部だそうですから、いったい家のなかはどうなっているのでしょう。「故きを温ねて新しきを知る」、これらのバードウォッチングの発展のためにも、悟堂の息吹に触れる展示会にぜひお立ち寄りいただければと思います。

タイトル:『野鳥の父・中西悟堂と善福寺池』
期間:2011年9月10日~12月11日9:00~17:00
   月曜日休館、第3木曜日休館
主催:杉並区立郷土博物館
場所:杉並区立郷土博物館分館西棟2階展示室(無料)
   東京都杉並区天沼3-23-1 (天沼弁天池公園内)
詳細は、杉並区立郷土博物館HPのURLへ。
http://www2.city.suginami.tokyo.jp/histmus/event/index.asp?event=15172

■講演会「中西悟堂と善福寺池」
 日時:2011年11月6日(日) 13:30~15:00
  ※各回ともに先着30名、13:00より整理券配布 
 会場:杉並区立郷土博物館分館東棟1階
 講師:西村眞一氏(前日本野鳥の会理事・中西悟堂研究家)
 お問い合わせ:杉並区立郷土博物館分館
 電話03-5347-9801

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