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2011年11月14日 (月)

取材を受ける-カラス問題

 今日は、久しぶりにカラスの問題について新聞社の取材を受けました。記者の方は東京のカラス捕獲事業が10周年を迎えたのを機に検証してみたいとのこと。そういえば、私がカラスに関わるようになったのは、1999年に行われたカラスシンポジウム以来。あれからもう10年以上たってしまったことになります。では今、東京のカラスはどうなっているかというと下記のグラフを参考にしてください。

Crpwgraph

 このグラフは、東京都のWebサイトに発表された数字を元に制作しました。ただ、東京都はカラスの”生息数”と言っていますが、正しくは12月に40数ヶ所のネグラに集まるカラスの数です。そのため”ネグラ入り数(緑色)”としました。また、捕獲数(オレンジ色)はトラップを使用して捕らえられた数=殺された数です。巣落としによる雛や卵の駆除数は含まれていませんので、実際はこれ以上のカラスが殺されています。
 グラフをみると、捕獲が行われて3年後に、6割くらいの数になります。しかし、その後は2006年のようにネグラ入り数を上回る数を捕獲しても減少することは無く、下げ止まった感じになります。さらに、ここ3年は増加傾向さえ見えます。
 この捕獲事業は、緊急対策であったはずですが、すでに10年経ってしまいました。また、目標は7000羽にするということでしたが、ほど遠い数字です。このグラフを見る限り、現状の捕獲では、これ以上のカラスの数を減らすには効果がないことがわかります。東京都は、カラスを減らす効果のない対策をやり続けていることになります。
 効果がなければ対策を変えるというのが、民間では常識です。この常識が行政では通じないようです。そのために税金が無駄遣いされ、カラスが無為に殺されていきます。いったいいつまで東京都は、カラス捕獲事業を続けていくつもりなのでしょうか。

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