1月の『朝の小鳥』は北海道の鳥-寒さの中での録音
今日は文化放送にて『朝の小鳥』の来年1月放送分のスタジオ収録でした。
来年最初の放送は、元日となります。ディレクターのS木さんから、めでたいツルをお願いしますというオーダー。そのため、元旦の放送は、北海道釧路で収録したタンチョウにいたしました。それにともない1月は冬の北海道で収録した小鳥たちです。
北の大地で寒さに耐えながら生きていく鳥たち。1月下旬ともなると彼らも春を感じ、鳴き声も春めいていきます。そんな雰囲気を番組で、お伝えできればと思います。
ところで、寒さの中の録音はかつてはたいへんでした。DATのテープレコーダの時代、伊豆沼にマガンの声を録りに行ったときのことです。ソニーのTCD-D8を雪の上に置いたら液晶が文字が出ないで状態で点灯したままとなり作動しなくなりました。宿に戻り、暖かいところに置くと元通りに動くことは動いたのですが、バッテリーの消耗は激しいものでした。このときのバッテリーはアルカリ電池です。DATは、外気温が氷点下になると動かなくなるようでした。
ところが以前、当ブログで記事にしたようにPCM-D50は、マイナス8度でも一晩稼働し常温と変わることなく録音できました。このときのバッテリーはeneloopで、PCM-D50とのコンビで貴重なシマフクロウの声を録ることができました。
冬の北海道や伊豆沼などの東北地方で録音をしていますが、メモリー録音機はかなり寒さに強いことがわかりました。駆動する機構がないということが有利に働いています。また、PCM-D1などはかなり発熱します。これが保温効果となり、低温によるバッテリーの消耗を防いでくれます。そのため、録音機を断熱材でくるむことが効果があると地元の方に教わりました。ですから、メモリ録音機を活用することで、今まで録ることが難しかった厳冬の中での音を録ることができるようになったのです。
ところで、バードリサーチのU田さんが、面白い実験をブログに書いているので紹介いたします。
「バードリサーチ活動状況」の下記のURLでご覧ください。
http://bird-research.paslog.jp/article/2279853.html
これから厳冬期を迎え、冬に絶える野鳥たちの息吹を音としてとらえるチャンスを多いことと思います。U田さんの実験を参考にして本番に臨んではいかがでしょうか。
なお、『朝の小鳥』2012年1月放送内容は下記のとおりです。
1月1日 タンチョウ
8日 イスカ
15日 ウソ
22日 シロハラゴジュウカラ
29日 マヒワ
« 祭りの後-六義園の紅葉 | トップページ | バイノーラル録音の実験 »
「機材」カテゴリの記事
- アップルウォッチのノイズ(2022.12.27)
- バードウォッチングに補聴器ーその2(2022.12.01)
- バードウォッチングに補聴器をーその1(2022.11.30)
- キヤノンプラグをふさぐキャップ(2022.11.25)
- 双眼鏡の目の悪い人への使い方-反省(2022.11.05)
「番組・報道」カテゴリの記事
- 『朝の小鳥』スタジオ収録-2月は舎人公園(2023.01.18)
- 『朝の小鳥』スタジオ収録-来年1月は日本三鳴鳥と三霊鳥(2022.12.15)
- 『朝の小鳥』スタジオ収録-12月は謎の鳴き声(2022.11.24)
- 『朝の小鳥』スタジオ収録-11月は鳥のトリビア(2022.10.20)
- 『朝の小鳥』スタジオ収録-10月は神島(2022.09.22)
U田さんの実験の続編が昨夜、更新されていました。
http://bird-research.paslog.jp/article/2302022.html
だんだん発展していくのが、楽しいですね。
投稿: まつ | 2011年12月 8日 (木) 10時23分