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2011年12月

2011年12月31日 (土)

去年の今頃は-鳥インフルエンザ騒動

 去年の今頃は、鳥インフルエンザ騒動でたいへんでした。
 ツル類の一大渡来地の鹿児島県出水で、鳥インフルエンザに感染したナベヅルの死体が見つかったのです。世界のナベヅルの7割が集まっていると言われている出水です。もし、集団感染が広がったらナベヅルの絶滅が心配されました。そのため、渡来地は立ち入り禁止。そして、地元の日本野鳥の会鹿児島県支部では、感染が広がらないように死体を探すパトロールを正月返上で行いました。感染した死体がカラス類などに食べられ、さらに感染が広がるのを防ぐには、いち早く死体を発見するしかありません。広大な干拓地を極寒のなか、パトロールをするのですから、その苦労はたいへんなものがあったことと思います。あれから、一年たちました。
 今のところ、鳥の死体から高病原性のウィルスが見つかったという報告は松江のコハクチョウの1例のみ。これ以上、大事なきことを祈ります。ただ、韓国や中国では、今シーズンも鳥インフルエンザの報告が散見しています。日本の今年は、11~12月が暖かく、冬鳥の渡来がかなり遅れてました。各地から冬鳥が少ない、ツグミの姿を見ないという報告が伝えられていました。しかし、さすがに暮れになりツグミの群れに出会うなど、冬鳥の姿も多くなりました。それにともない鳥インフルエンザの季節も到来したことになります。
 ところで去年、あれだけ出水のツル類が危ない、絶滅するかもしれないと騒がれたわりには、その後の対策はなされていない印象があります。今のところ、大きな対策がされたとは聞こえてきません。いずれにしても、ツルの群れは相変わらず出水に集中したまま。喉元過ぎれば熱さを忘れるのたとえ通り、無策のままツル類の集団化は続き相変わらず集団感染の脅威は去っていません。
 

2011年12月30日 (金)

今日はバックアップの日

 年末なので、ハードディスクのバックアップを行いました。とくに野鳥録音の音源データは3重のバックアップを取っていますので、時間がかかります。1重目は、ほぼ毎月。あるいは取材旅行の後に行っているので、さほど時間はかかりません。しかし、2重目は1年近いデータですので、5時間ほどかかりました。このバックアップ終了後、この2重目をカミさんの実家パート2に置いていある3重目のハードディスクと交換に行ってきました。そして現在、交換してきた3重目のハードディスクにバックアップ中です。こちらは、半年分くらいなので、もうすぐ終わりそうです。と思ったら、どうやら写真や文書のデータを保存していた3重目のハードディスクがいかれているようです。
 ところで、カミさんの実家パート2に行く途中歩いた谷中銀座で『信天翁』という古本屋を見つけました。ちなみの信天翁は、アホウドリと読みます。だんだん坂を上がった所にあるビルの2階です。表には、アホウドリの絵の描かれた看板が出ています。

Sinteno
  店名に誘われて中に入ると、メインは映画、音楽、演劇、落語など、ショービズ系の書籍が多いですね。狭いながらも、昔の映画の本や安藤鶴夫の全集など、なかなかの品揃えです。『信天翁』というだけあって、鳥のイラストの絵はがきや自然系の本も置いていありました。その中から『ドイツ人の見た明治の奄美』(1992)を買い求めました。発行所は、ひるぎ社という沖縄の出版社です。タイトル通りお雇い外国人のドイツ人、ルードヴィヒ・ドゥーダーラインが明治時代に奄美大島を訪れたときの記録です。
 江戸はもとより日光などはよく外国人が訪れているので記録もたくさんあります。しかし、奄美の記録があるとは思ってもみませんでした。貴重です。ざっと見たところ、記載は人文についてが多く、鳥についてはわずかです。その鳥の名前のなかにミヤマカケスがありましたが、ルリカケスの誤訳でしょうね。

2011年12月29日 (木)

空気の密度と音の関係-芝川にて

 今日も芝川通いでした。この間、回収したタイマー録音が思うように収録されていなかったので、再チャレンジです。今日は、暖かい上に野鳥の姿も多く、気持ちの良いバードウォッチングでした。もう仕事納めで工事はやっていないと思っての来訪でしたが、仕事熱心なのか、不景気のためなのかがんがん工事中。そのため、タイマー録音のセッティングのみとなりました。
 ところで、この間の芝川で、O村さんが面白いことを教えてくれました。土手の上と池の畔では、温度が違う。そのため音の伝わり方が異なるというのです。確かに土手の上を歩いているとぽかぽかしフリースを脱いだほどです。しかし、池の辺に下りてみると氷が張っていて空気がひんやりします。そして、遠くの工事の音がはっきり聞こえます。地形が音を遮断したり反響させている影響もあるかもしれませんが、それにしても音の違いにびっくりしました。まったく素人のK藤さんにもわかり、驚いていました。
 O村さん説では、お椀の底のような形をした湿地には重い冷えた空気が溜まっている、冷たい空気は密度が高いので音の伝わり方がシャープになるというのです。さらに、上に暖かい空気が蓋のようにかぶさっているので、なおさらだと言うのです。音は空気の密度で伝わり方は違うという知識はありましたが、実際に感じたのは初めてです。
 また、O村さんが長時間の放置録音したところ、昼間と夜では音が異なっていたそうです。夜のほうが遠くの音がよく聞こえたそうです。夜になると、湿地の空気が冷え、その上の暖かい空気に音がよく反響して聞こえるのではないかというのでした。
 さすが、音に敏感なプロならではの知見です。これから、水辺での録音では音の伝わり方に注意してみたいと思います。
Sibakawa2

2011年12月28日 (水)

秋葉原から神保町-E村さん、Tさんと歩く

 昨日は、日光からE村さんが仕事で上京。早めに来て、秋葉原から神保町を歩きました。まずは、トモカ電気でバイノーラル録音に使えるパーツはないか、とくに三脚ネジを探しました。しかし、残念ながらE村さんの希望のものは見つからず。逆に、私が求めた三脚ネジのメスは今あるマネキンの頭の下に開いた穴にぴったりでした。穴を樹脂で埋めて接着剤で止めればOKです。これで、三脚への取り付けはほぼクリアできました。
 トモカの後は、共栄へ。E村さんのお目当ては、ライカの双眼鏡トリビーノの8×32。実際に手に取ってみると、スワロフスキーのEL8×32に比べて小型で手にしっくりくる感じは良いですね。ただ、お店の隅の暗いところを見ると、ELのほうがくっきり見えます。クモの巣の糸が、よりわかるのはELのほうでした。皆が持っているEL以外の高級機ということからトリビーノに目を付けたのですが、E村さんの双眼鏡の選択は振り出しに戻りました。また、うれしい悩みがはじまりました。
 共栄でE村さんが見つけたのは、天体望遠鏡のパーツで三脚ネジの受けの部分です。かなり厚くしっかりした作りなので、発泡スチロール製の頭に取り付けても大丈夫そうだと言うことで購入。
 もう一軒のお目当てのホビーズワールドは定休日、前を通り場所を確認していただきました。そのあと、悠久堂、明倫館と自然系の古書店を覗き、神保町の交差点で昼休みに職場を抜け出してきたTさんと合流。ところが、予定した中華料理屋は満員。やっと潜り込んだお店もなかなか美味しかったのでTさんの面目躍如。Tさん、ごちそう様でした。
 その後、鳥海書房へ。「鳥だけではなく昆虫からほ乳類まで自然系の書籍が、これだけそろっているとことは博物館の図書館でもない」とE村さんは感心されていました。私にとっては見慣れた本棚ですが、言われて見れば凄い品揃えです。
 「それでは」と言って店員が見せてくれたのはJohn Gouldのオリジナル本『ニューギニアの鳥』の端本です。端本と言っても、ポスターくらいの大きさの画集と言ったらイメージが伝わるでしょうか。石版刷り手彩色です。とにかく状態が良くて、彩色部分が光って見えます。背革も生きていますので、とても百数十年経っているとは思えない美しさです。シリーズ6冊全部揃えば、億と値の付く本です。ですから、端本とは言え1000万円単位の値が付く品でしょう。鳥海さんには、毎度のことながら目の保養をさせていただきました。
 E村さんは、そのあとお仕事。エキサイティングだった秋葉原、神保町ツアー以上の成果が出たことを祈ります。

2011年12月26日 (月)

冬鳥は同じ所に来るのか-ルリビタキ

 区内の公園に、今年もルリビタキの雄が来たというので行ってきました。
 この公園で先シーズン、瑠璃色の美しい姿をたっぷりと堪能させてくれました。今年も会えるとは、うれしい限りです。行ってみると、去年いた場所とまったく同じところにいました。しばらく見ていると、左回りに巡回していく行動、私との距離の取り方も同じことに気がつきました。写真を撮って先シーズンと今シーズンのものを比べて見ると、良く似ていることがわかりました。
 2010年~2011年、先シーズンの冬に撮影したもの(2011年1月3日撮影)。

Redflankedbluetail201011

 2011年~、今シーズンのもの(2011年12月25日撮影)。

Redflankedbluetail201112
 特に、そっくりなのは白い眉の模様です。”ルリビタキ”とキーワードを入れて画像検索すれば、ルリビタキの雄の写真がたくさん出てきます。これらの眉斑を見ると、後頭部まで伸びて長いものからまったく眉斑がないもの、細い太いなど、いろいろあることがわかります。
 この写真の個体は、眉斑が斑点のように丸く小さいことが共通しています。渡り去ったあとに1回は換羽をしているのですから、多少は模様や体の色が変わるかもしれません。しかし、良く似ていますので、同じルリビタキの雄である可能性は高いと思います。それにしても、カーナビもないのによくまあ同じ場所に来られるものです。
 ルリビタキの美しさとともに、その渡りの能力の素晴らしさに感心させられました。

2011年12月24日 (土)

録音機の回収-芝川第一調整池

 今日は、芝川第一調整池にタイマー録音を仕掛けたYAMAHA W24を取りにいきました。駒込から近所の鳥仲間・K藤さんが同行。現地で録音仲間の音楽家のO村さんと待ち合わせをしました。広い芝川で、どうしたらO村さんに会えるか不安でした。現地に着いて録音機を置いてある場所に行くと、なんとそこにO村さんがいるではありませんか。彼曰く「録音機を置くとしたら、ここだろうと思った」とのこと。芝川第一調整池は、周囲3kmほどの湿地です。その広いなかで、私が録音機を仕掛けた場所をピンポイントで特定するとはなんとも凄い洞察力です。
 確かにいろいろ考えての末のタイマー録音の設置ですから、録音仲間が同じ思考をすれば自ずから同じ場所になるのは当然のことかもしれません。それにしても、この他にも置ける場所はまだまだあります。それなのに、なぜここがわかってしまったのか怖いものがあります。
 そういえば以前、記事にしたように蕪栗沼でタイマー録音のために置いた録音機がなくなりました。わかりにくい場所を考えて置いたつもりなのですが、なくなってしまったのです。あの日のO村さんのアリバイをそっと確認しておきます。
 ところで、録音されていたなかに不明の声が入っていました。クイナの鳴き声の1パターンのように思えますが、確証はありません。YAMAHA W24で録音。ボリュームの増幅、低音のノイズの軽減、ノイズリダクションなど加工をしています。

2011年12月22日 (木)

OLYMPUSの新機種-LS-100

 いつも新機種の情報をくれるTさんから、OLYMPUSのLS-100の情報をいただきました。まだ、外国のサイトでしかアップされていない機種です。毎度のことながら、よくもまあ見つけ出すものです。
 さて、LS-100は好評だったLS-10より一桁多い型番だけに、スペックや筐体とも上位機の雰囲気を持っています。スペックの概要は、録音ステータス24bit/96kHzまでと水準をクリア。売りは、64Gまで増装可、マルチトラック録音可、キャノンプラグで外付けマイクを装着可と言ったところ。気になるのは、バッテリーがリチウムイオン充電式電池となっていること。フィールド録音では汎用の効く単三電池などのほうがありがたい。
 価格は399.99ドル、およそ30,000円です。
 数少ない情報のなかで、下記サイトがいちばん詳しいです。
  http://www.olympusamerica.com/cpg_section/product.asp?product=1581&page=overview
 まだ、マニュアルもダウンロードできないので、タイマー録音などの細かい仕様は不明です。
Olympusls100

 OLYMPUSはいろいろ問題を起こしてしまった会社ですが、このさなかに発表される機種ということは自信があってのことでしょうか。いずれにしても、手にしてみたい機種です。
 Tさん、情報ありがとうございました。

2011年12月21日 (水)

講演を終えて、次回の講演

 今日は、スワロフスキー野鳥ステップアップ塾でした。『鳥しらべ』と題して、調査の方法からカウントのしかたなどをお話しいたしました。これで、5回のうち3回が終了したことになります。今まで、このように連続して講座をやったことはありませんでした。こうして連続して行うと回を重ねるたびに参加者の方々の意欲がひしひし伝わってきます。そのため、とてもやりがいのある講座となっています。私としては月1回のため、じっくりとパワーポイントの素材を練り上げ準備ができることが幸いしています。
 今日講演が終わって一段落したと思ったら、行徳野鳥観察舎の講座の日程が決まりました。2012年2月4日、午前10時からの予定です。講演内容は、日本と鳥の名前がどうように決まってきたのか、そしてそれは図鑑の歴史にもなるという話。このテーマは、スワロフスキー野鳥ステップアップ塾と日光野鳥研究会でお話しいたしましが、聞いていただいた方の反応がとてもよい題材でした。3匹目のドジョウを狙って行徳でもお話しいたします。詳しいことは決まり次第、またアップいたします。 

2011年12月19日 (月)

PCM-D1退院

 ソニーの録音機PCM-D1の調子が悪く、先週サービスセンターに持ち込みました。今日、修理が上がってきたので、取りに行ってきました。
 症状は、右チャンネルが録音されないという不備です。今回、入院したのは2号機なのですが、初号機も同じ症状で2年前に入院させています。また、Tさんも同様の症状が出て先日、修理に出したと行っておりました。他のメモリー録音機で、このような症状がでたことはありませんので、どうもここがPCM-D1のウィークポイントのようです。
 修理は、スライドスイッチの不備と言うことで部品が交換されていました。そういえば、右チャンネルの音が入ってこない時に、いったんOFFにして再びスイッチを入れると直ったことがあります。
 PCM-D1をご使用の方、もし片チャンネルの音が入ってこない場合は、再起動させるととりあえずは良いかもしれません。
 早く修理が上がったので、お正月までにもう一仕事できそうです。

2011年12月18日 (日)

この手があった-The Crossley ID Guide

 週末は日光でした。今日は、日光野鳥研究会にて鳥の名前がどのようについて行ったか、そして図鑑がどのような変遷をして行ったのかの講演をいたしました。皆さん、たいへん熱心に聞いたいただきましたので、とても話やすい講演会でした。
 ところで、家に帰るとアマゾンに注文していた”The Crossley ID Guide”が届いていました。

Crossleyguide1
   残念ながら、本日の講演に間に合わなかった最新の図鑑です。使える図鑑と言えば、わかりやすいイラストで描くか写真を多用して表現するのかがポイントとなります。The Crossley ID Guideは基本写真図鑑なのですが、ただの写真図鑑ではありません。1つの種を解説するのに風景写真のなかに、雄雌、幼鳥、飛んでいる姿、特徴ある習性の写真などをコラージュしてあるのです。一見、自然のなかにその鳥が生き生きと生活しているように見えます。しかし、よく見ると野外での識別ポイントが収録されているので、とてもわかり図鑑になっていることがわかります。コンピュータによる写真の加工が簡単にできる時代、この手の表現方法があったのですね。
 この本の装丁はB5版で529ページ、アメリカ東部の野鳥を基本1ページで1種を解説していますので約500種類が収録されています。図鑑の写真やイラストは、どちらかというと無機的なものがありますが、この表現により生きている鳥の図鑑になっています。
 アマゾンの日本語版サイトは、下記URLで。これだけの大著がわずか2,557円です。
  http://www.amazon.co.jp/Crossley-ID-Guide-Richard/dp/toc/0691147787
 アマゾンの英語版サイト、動画などで内容が紹介されています。
   http://www.amazon.com/Crossley-ID-Guide-Eastern-Birds/dp/0691147787

2011年12月16日 (金)

耳、来る-バイノーラル録音の準備

 昨夜、Tさんが耳を届けてくれました。写真は、新しく手に入れた頭と耳です。
Binaural2

 美容院でもらった頭にマイクを付けることで、人と同じように左右のマイクの距離をとることができます。しかし、マネキンの耳は平たく申しわけ程度に付いているだけです。人の耳が持つ、音の集音、反響を得ることはできません。
そこで、TさんがWebサイトで見つけてきたのは、耳に針をうつ練習用の模型です。
  http://www.3bs.jp/model/oriental/n15-n16.htm
 ドイツ製で、左右2個の耳と針が5本付いています。価格は、8,505円します。高いだけあって、とてもリアルです。質感も人と耳のように柔らかで、さわると気持ちがよいほどです。しかし、このサイトはシュールです。
 ただ、マネキンはイケメンだけに小顔です。この頭に比べて耳がかなり大きく、付けるとどうしてもアンバランスになります。これをどのように美しく付けるか、同時にマイクを仕込むか、思案のしどころです。
  Tさん、お手数をおかけいたしました。ありがとうございます。

2011年12月14日 (水)

あこがれのNAGRAの新機種

 NAGRAは、スイスの録音機メーカーです。プロ用のコンパクトなオープンリールの録音機は、過酷な条件でも作動し高い評価を得ています。ただ、個人ではとても手が出るような値段設定はされておらず、量販店で扱われるような機種ではありません。秋葉原のごく一部のプロショップで扱っているだけです。イメージとしては、双眼鏡のツァイスやスワロフスキーのような録音機メーカーです。
 そのNAGRAも、メモリー録音機を出しています。初期のものは、メモリが内蔵のみで増装できない、48kHz/24bitまでとやや不満。そして今回、発売された機種"Nagra SD Hand-Held Digital Audio Recorder"は、メモリはSDで増装可、96kHz/24bitの高音質録音も可、単三2本で10時間録音可能と、現在発売されている多くのメモリー録音機の水準となりました。そして、アルミボディの丈夫な造りは、かつてのプロ用のオープンリールレコーダーを彷彿させるデザインとコンセプトです。

Nagra

 日本で売られている店やサイトは見つけられませんでしたが、アメリカのWeb通販サイトB&Hでは975ドル、約75,000円です。かつてのNAGRAとは思えない安価。これもデジタル時代のなせるワザでしょうか。
 気になるのは、標準装備のマイクの他、高性能のマイクが発表されていますが、今のところ別売、どうせならより良いマイクの付いた機種を発売してほしいものです。
 メーカーのNAGRAのURL
 http://www.nagraaudio.com/pro/index.php
  アメリカの通販会社B&HのURL
http://www.bhphotovideo.com/c/product/832264-REG/Nagra_NAGRA_SD_Nagra_SD_Hand_Held_Digital.html

2011年12月13日 (火)

今日はタゲリ日和

 天気が良いので、千葉県のタゲリポイントへ。六義園仲間のK村さんによると50羽ほほどいて近いとのことで詳細な地図をいただきました。
 地図のとおりに行くと、目の前の田んぼからタゲリの群れが飛び立ってしまいました。こんな近くにいるとは思ってもみませんでした。数は、50羽より多い73羽。なんとも申し訳ないと思って上空を見ると、オオタカが1羽飛んでいきます。どうやら、私のせいではなかったようです。
 K村さん情報によると、飛んでも同じ所にもどって来るとのこと。これ幸いと、YAMAHA W24をさっき群れの下りていた近くに置いておきます。あとは、待つだけです。群れが戻ってきたのは20分後。ところが、近くのビニールハウスの前で草刈りがはじまり、さらにはたき火。とにかく、ひたすら待つことにします。見ている限り、タゲリたちは、じっとしているだけ。ケンカもなければ食事もしません。なかには寝ているものもいます。録音機からいちばん近いタゲリは、5mほどのところにいます。これで鳴いてくれたら最高です。しかし、声は聞こえず。ずいぶん無口な鳥です。
 昼も近くなり風が出てきたので撤収をすることにしました。ちょうどこの時、地元のS木さんが立ち寄ってくれました。S木さんによれば、ふだんはもっと鳴いているとか。時間が悪いのか季節的な問題なのかわかりませんが、録れた声はこれだけ。録音機はYAMAHA W24、ボリュームの増幅、低音ノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。



 タゲリの声は、よくネコのような声と表現されます。どちらかというと、甘えて足にまとわりつくときのネコの声ですね。
 今回感じたのは、昔に比べてタゲリが近いことです。かつてのタゲリの名所、埼玉県吉見に40年前に行ったときは、広大な農耕地にタゲリがパラパラといて20倍の望遠鏡でやっと姿を確認する程度の出会いでした。100mも近づけなかったでしょう。今回は、20mでも飛び立ちませんでした。いるところは、幹線道路が通り、周囲を住宅地と人通りの多い農道に囲まれた狭い田んぼです。それも、頭のすぐ上を飛んでくれて、青空をバックに飛ぶタゲリの美しさに思わず感嘆の声を上げたほどです。これも、ハンターの減少による効果なのでしょうか。
 K村さん、S木さん。どうもありがとうございました。おかげで、冬晴れの晴天のなか、タゲリと楽しい時を過ごすことができました。

2011年12月12日 (月)

紅葉は1週間遅れている-六義園

 朝の散歩は、紅葉が見事に色づいた六義園の園内にしました。9時の開園と同時に入ると、まだ太陽の角度が低いので日の光が紅葉に透けてとてもきれいです。
 紅葉のライトアップは終わってしまいましたが、紅葉は今が盛り。まだまだ楽しめます。 ということで、写真を撮りながらひとまわりしました。
 家に帰ってきてから気がついたのですが、六義園の紅葉を当ブログネタにしたのは去年は12月4日でした。下記URLです。
  http://syrinxmm.cocolog-nifty.com/syrinx/2010/12/r.html
 去年、ブログに掲載した写真を撮ったところとほぼ同じところの今日の写真です。

Rikugienreaf2011

 画面左の上のアップが去年の写真です。まだ、去年のほうが色づいていることなります。ということは、紅葉が1週間以上も遅れているということになります。
 六義園では、まだツグミを見ていません。アオジやアカハラ、シロハラの噂はありますが、私はまだ見ていません。ウグイスは一度、声を聞いただけです。このように、冬鳥や山から下りてくる鳥たちが少ないのも11月の暖かさ、季節の進行の遅れにあるのでしょうか。

2011年12月11日 (日)

今日も芝川-確認したかったこと

 昨日、訪れた埼玉県さいたま市の芝川第一調整池へ今日も行きました。実は昨日、気にかかったことが2件ありました。
 まず、池の上を2羽のツバメが飛んでいました。この季節にツバメとはとても珍しいことだと思います。出会ったバードウォッチャーやカメラマンに当たり前のことなのか聞きましたが、ツバメごときには関心がないようで多くが無反応でした。私としては、渡りそこねたツバメなのか、それとも大陸から渡ってきたツバメなのか確認したかったです。一口に越冬ツバメと言われていますが、亜種ツバメは腹が白、大陸から来るのは腹の赤い亜種アカハラツバメとなります。私が千島で6月に見たツバメは、胸だけに赤みがあり、中間のタイプもいるようです。どんな腹の色をしているのか興味深いところです。
 昨日は、広い池の上を飛んでいるためにお腹の色を確認することはできませんでした。今日はじっくりと腰を据えて見てやろうと意気込んでいったのですが、ツバメの姿はありませんでした。
  つぎに、昨日の帰りがけにアシ原の中から聞いたことのない声が聞こえました。ユンボがうるさくて聞き取りにくかったのですが、クイナ系の感じがしました。あとは、キジの雄の声にも似ていました。
 今日は日曜日なので工事はないだろうと踏んでの来訪です。幸いにして、工事はなく静かです。そして、今日も昨日と同じあたりで、同じような声が聞こえました。ところが、一瞬のことで録音はできず。声は、水のあるアシ原から聞こえてきましたので、キジではないと思いました。ただ今日、聞いているとオオバンもいろいろな声を出すので、オオバンの可能性もあるかもしれません。
 いずれにしても当分、芝川通いが続きそうです

2011年12月10日 (土)

澄んだ空気の中で-芝川

   今日は、埼玉県さいたま市の芝川第一調整池へ。この前、自然観察会に参加できなかったカミさんと行きました。今日は、冬晴れの良い天気。空気は、きりりと冷たく締まって澄んでいます。おかげで、風景がくっきりと見えます。西には、真っ白な富士山が堂々とそびえ立っています。90度右に降り、北を確認すると男体山をはじめとする日光連山を見つけました。首都圏から日光連山が見たことは、あまりありません。落語の『三人旅』に出てくるように「らはが北山、北の山は透けて見える」わけで、江戸時代から見づらかったことになります。見慣れた日光連山もこうして見ると、ちょっと懐かしく思えます。

Nikkourenzan

  これ以外にも丹沢、秩父の山並みが見えて、富士山と日光連山の間に雪をかぶった大きな山は浅間山でしょう。こうしてみると、関東平野も意外と狭いことがわかります。
 鳥のほうは、ハヤブサが1羽が鉄塔に30分もとまっていました。このほか、アシ原の中からはベニマシコの声が聞こえ、たえず小鳥たちの飛び交う影が見えました。水面には、この前に比べカモの姿は少なめでしたが、オオハクチョウの親子3羽が下りていました。富士山をバックに浮かぶオオハクチョウの姿は、神々しく見えましたね。
 ただ今日は、工事の音がうるさくて録音は1秒もできませんでした。アシ原から聞いたことのない声が聞こえたのですが、録音は断念。今度は、日曜日に行ってみます。

2011年12月 9日 (金)

バイノーラル録音の実験

 バイノーラルという録音方法があります。ステレオマイクやガンマイク2本で、ステレオ録音をしても、人の感じている立体感としょせん違います。そこで、耳にマイクを入れて聞いているのと同じように録音すれば、よりリアルなステレオ感が得られるのではないかというのが、バイノーラル録音の考え方です。
 ですから、市販されているマイクはイヤーフォンにマイクが付いている形式で、モニターしながら録音します。実際に装着して録音すると、唾を飲み込む音や衣擦れがノイズとなります。また、自然の中で何分間じっとしていることとのつらさはありません。
 それならば、人と同じ形のものにマイクを仕込めば良いというのが、ダミーヘッドマイクです。ところが、ドイツ製のものは5,60万円、最近出た日本製のものでも10万円以上します。それならば、自分で作ってしまえというのが日光の録音仲間のkokekokoさんです。詳しい作り方をご自身のWebサイトで公表しています。
  http://nikkotoday.com/sounds/binaural/
 発売されているダミーヘッドもマイクも、人間の耳の間隔で設置する程度のことしか考えられていません。しかし、kokekokoさんの実験では耳の形状が大きく音に作用していることがわかります。このあたりが、ダミーヘッドの製作のキモとなります。
 さて現在、ipodなどのmp3プレイヤーを用いイヤーフォンで聞くことが多くなりました。ということは、バイノーラルで録音すれば、よりリアルに聞くことができるのはないかと思うわけです。ということで、私も実験を開始いたしました。
 頭は、行きつけの美容院でもらいました。タダです。マイクは、PrimoのEM4201。秋葉原のトモカ電気で購入。ポイントは、イヤーフォンが付いていないのでジャマーを付けやすい、3機種あったなかでゲインがいちばん大きい、値段が10,500円と手頃ということで選びました。このマイクは、眼鏡のツルにつけるか、付属の耳にかける器具に付けます。人の耳の位置と間隔はとれますが、耳たぶの効果を得ることはできません。
 まずは、ベランダにおいて六義園で鳴き合うヒヨドリの声を録ってみました。

Binaural1

 録音機はYAMAHA W24、フルボリュームで録音しています。低音を軽減して聞きやすくしています。できましたら、イヤーフォンから聞いてみてください。どれだけ音が立体的に感じることができるでしょうか。



 野鳥録音は、マイクに指向性がないとうまく録れません。このマイクは無指向性ですので、鳥が遠いと声が小さくなってしまうはずです。ヒヨドリとの距離は近いもので10mほど。この程度の距離であれば、大きく録れることがわかりました。また、ヒヨドリの声がヒヨドリらしく録れています。高音までしっかりと、把握していると思いました。ただ、立体感はそこそこに感じます。やはり、耳がないとダメなのでしょうか。
 まだ、耳が手に入っていませんので、ダミーヘッドは未完成です。どうやって耳を付けマイクを頭に仕込むか、三脚への取り付けはどうするのか課題はあります。また、実際の使用のさい、森の中に置いたときにいかに目立たなくするかも課題です。カモフラージュすればするほど怪しくなるのですから、一工夫も二工夫も必要になります。
 今日のところはマイクテストまで。これからが楽しみです。

2011年12月 7日 (水)

1月の『朝の小鳥』は北海道の鳥-寒さの中での録音

 今日は文化放送にて『朝の小鳥』の来年1月放送分のスタジオ収録でした。
 来年最初の放送は、元日となります。ディレクターのS木さんから、めでたいツルをお願いしますというオーダー。そのため、元旦の放送は、北海道釧路で収録したタンチョウにいたしました。それにともない1月は冬の北海道で収録した小鳥たちです。
 北の大地で寒さに耐えながら生きていく鳥たち。1月下旬ともなると彼らも春を感じ、鳴き声も春めいていきます。そんな雰囲気を番組で、お伝えできればと思います。
 ところで、寒さの中の録音はかつてはたいへんでした。DATのテープレコーダの時代、伊豆沼にマガンの声を録りに行ったときのことです。ソニーのTCD-D8を雪の上に置いたら液晶が文字が出ないで状態で点灯したままとなり作動しなくなりました。宿に戻り、暖かいところに置くと元通りに動くことは動いたのですが、バッテリーの消耗は激しいものでした。このときのバッテリーはアルカリ電池です。DATは、外気温が氷点下になると動かなくなるようでした。
 ところが以前、当ブログで記事にしたようにPCM-D50は、マイナス8度でも一晩稼働し常温と変わることなく録音できました。このときのバッテリーはeneloopで、PCM-D50とのコンビで貴重なシマフクロウの声を録ることができました。
 冬の北海道や伊豆沼などの東北地方で録音をしていますが、メモリー録音機はかなり寒さに強いことがわかりました。駆動する機構がないということが有利に働いています。また、PCM-D1などはかなり発熱します。これが保温効果となり、低温によるバッテリーの消耗を防いでくれます。そのため、録音機を断熱材でくるむことが効果があると地元の方に教わりました。ですから、メモリ録音機を活用することで、今まで録ることが難しかった厳冬の中での音を録ることができるようになったのです。
 ところで、バードリサーチのU田さんが、面白い実験をブログに書いているので紹介いたします。
 「バードリサーチ活動状況」の下記のURLでご覧ください。
   http://bird-research.paslog.jp/article/2279853.html
 これから厳冬期を迎え、冬に絶える野鳥たちの息吹を音としてとらえるチャンスを多いことと思います。U田さんの実験を参考にして本番に臨んではいかがでしょうか。
  なお、『朝の小鳥』2012年1月放送内容は下記のとおりです。
    1月1日 タンチョウ
     8日  イスカ
        15日  ウソ
      22日  シロハラゴジュウカラ
    29日  マヒワ

2011年12月 6日 (火)

祭りの後-六義園の紅葉

 六義園のライトアップが先の日曜日に終了。ライトアップ中は、夜まで人通りが多く落ち着きませんでした。昼間は、多い時で観光バスが5,6台が並び、順路は行列でした。仮設の売店もできて、お祭りのようです。その騒ぎもこれでおわりです。
 普通、祭りの後はわびしいものですが、園内をよく見るとまだ紅葉していない紅葉がたくさんあります。イチョウは、まだ青々としています。今日、行ってみたらまだまだきれいでし、これからも楽しめます。この調子だと、クリスマスを紅葉狩り、あるいは正月に紅葉狩りなんて、季節感がメチャクチャなことになりそうです。俳句を詠む人はこまることでしょう。いずれにしても、これからは混雑してしていないだけに、ゆっくりと紅葉を楽しめます。
 人のいなくなった裏の水路で、カルガモがディスプレイを繰り返してしました。PCM-D1で録音。低音ノイズの軽減とノイズリダクションをかけています。



 いつもは、表の池で見られます。広いので距離があり、大きな音で録れません。今日は、わずか数mのところでやってくれました。これも、祭りが終わったおかげです。

2011年12月 5日 (月)

ペリットの日本語-そそろ

 図鑑の言葉について書いたら意外にもいろいろな方から反応をいただきました。コメントばかりでなくメールもいただき、多くの方が同じように感じているのですね。文章を商いにしている私としては自戒を含めての記事だったのです。これからも気をつけなくてはと、肝に銘じます。
 市販されている図鑑が、このような状態なのですから、論文の言葉の使い方にはときどき驚かされます。たとえば、鳥が口から吐き出した”ペリット”を論文では無理矢理、日本語にしているものがあります。並べてみると吐出球、吐出物などがあり、究極の日本語訳は不消化吐出物塊と未消化物吐出球です。筆者は、声を出して自分の論文を読んだことがあるのでしょうか。
 たとえば、初列風切羽や上尾筒など、鳥の体の名前の日本語は明治から大正時代に和訳された言葉です。多くは内田清之助の仕事でした。彼らが図鑑をつくるに当たって和訳していきました。今となっても違和感のない言葉として定着しているのは、当時の鳥類学者の多くが古語や漢文などの素養もあったことがうかがわれます。
 ところで、ペリットの日本語の古語にあるのをご存知でしょうか。それは、”そそろ”です。コンピュータでは漢字がでませんが、丸編に咼のつくりです。丸くてに過ぎのですからなんとなくペリットのイメージに合います。
 この言葉があるのを教えてくれたのは、俳句をたしなむ母です。ラジオで永六輔さんが話していたそうです。俳句には「大鷹のそそろの中の鼠の毛」などがあります。
 念のために『古事類苑』(神社司庁・1907成立)を見ると、蹼(みずかき)などと並んでちゃんとありました。これによると出典は平安時代の辞書『倭名類聚抄』で「曾曾呂 鷲鳥食己、吐其毛如丸也」とあります。間違いなくペリットに相当します。

2011年12月 4日 (日)

小型録音機に合う三脚-MICRO250

 六義園の鳥仲間のK村さんから、メモリー録音機に合う小型三脚を教えてもらいました。さっそく秋葉原のヨドバシで入手。こんな感じになります。OLYMPUSのLS-7に装着したところです。

Gorilla250
 YAMAHAやOLYMPUSのメモリー録音機は、マイクの上下の方向を調整することができません。うまい具合に石でもあれば、それを支えにしますが、適当なサイズがあるとはかぎりません。また、地面が濡れているときにじかに置くのもはばかれます。そんなときに、小さな三脚があると便利です。デジカメの普及のおかげで、デジカメ用のものがいろいろ出ています。そのなかから見つけたものです。
 メーカーはJOBY。品名は、gorillapod MICRO250です。1,400円でした。
 まず、小型軽量。たたんで装着しても邪魔になりません。広げると三脚ですので、地面がでこぼこで大丈夫です。角度も36度まで傾斜できます。メーカーのWebサイトのURLです。
http://joby.com/gorillapod/micro250/
 なお、大きなソニーのPCM-D50には、Manfrottoのカメラ用小型スタンド797 Modepocketが合います。こちらは、2,000円程度です。今日、ヨドバシで見たら別メーカーで安いものもありました。
  K村さん、情報ありがとうございました。

2011年12月 3日 (土)

図鑑の文章はなぜ美しくないのか

 一昨日は、野鳥の図鑑の打ち合わせでした。私は、付録のCD担当です。もう初校が出たのと言うのに、まったく手を付けていません。ちょっと焦っています。まずは、初校で気がついたことを言っておきました。
 この本に限ったことではではないですが、図鑑の解説文、あるいはブログの文章で気になることあります。たとえば、「貪欲な」とか「獰猛な」といった形容詞です。習性を表現する言葉ですが、こうした習性は進化の歴史のなかで勝ち得た生存戦略です。それを、人の価値観でネガティヴな表現はいかがなものかと思います。「貪欲な」は「旺盛な食欲」、「獰猛な」は「果敢な」と言い換えれば良いと思います。
 また、声の表現でもよくあるのは「濁って汚い」。こういった表現はカケスなどの声に使われます。人間には汚く聞こえても、鳥同士は魅力的な声に聞こえているかもしれません。生きていくために必要なコミュニケーションのための声をこれも人の価値観で悪く言うのは賛成できないのです。
 今回指摘した一つに「汚白色」があります。コサメビタキの胸の色などに使われます。「汚」は、文字通りきれいな言葉ではありません。このような言葉をわざわざ使う必要はあるのでしょうか。「淡い灰色」や「薄い灰色で」ではいけないのでしょうか。
 「非繁殖期」も引っかかりました。「非」という文字が入ることで、とてもアンチな雰囲気になります。単純に「越冬期」あるいは「繁殖期以外」で良いと思うのですが、いかがでしょう。同様に「非会員」という表現もときどき見受けられます。まるで会員でないと人で無いような表現です。私が日本野鳥の会の職員の時は、チェックができる限り「未入会」などと言い換えましたが、まだ使われています。
 こう言うと、私が過去に書いた図鑑には、このような表現がないかというとあります。こうした表現に気をつけるようになったのは、文化放送の『朝の小鳥』のシナリオを書くようになってからのここ5年間です。担当のディレクターのS木さんとアナウンサーのI川さんの指摘、指導のたまものです。公共の電波に乗せる言葉ですから細かいところまで神経を使っているのです。とくに耳から受ける語感を大切にされています。このお二方の指摘の鋭さに、一時はシナリオを書く自信がなくなりました。しかし、指摘はごもっとも。鳥が好きで鳥のファンを増やしたいのですから、野鳥に愛を感じるきれいな言葉を使って欲しいものです。

2011年12月 1日 (木)

間違ったのは私だけ?-エゾフクロウの声

 以前からずっと気になっていることがあります。「フクロウの亜種による鳴き声の違い」で書いたことです。本州のフクロウと北海道の亜種エゾフクロウの声が違うということ。本州や九州の亜種が「ホーホー、ゴロスケホホ」と鳴くの対しエゾフクロウは、前奏の「ホー」は1回、続く節も単純で「ホッホッ」程度にしか聞こえません。これに気がついたのは、大阪市立大学のMさんらです。私は北海道で聞いていたのですが、これに気がつきませんでした。女の子にしてやられたことになります。オジさんとしては、正直くやしいので他の人も間違っていないか調べて見ました。
 北海道は、たくさん野鳥の図鑑が出版されてます。野鳥も多くバードウォッチャーも多い土地柄のせいでしょう。蔵書と閲覧できた本で、フクロウの鳴き声をどう表現しているのかチェックしてみました。以下、本のタイトル、著者、出版社、発行年です。そして、「」内が、フクロウの声の表記です。
『北海道の野鳥』(北海道新聞社・2002)
「ホホ、コロッホ、ホーホー」
『北海道野鳥図鑑』(河井大輔、川崎康弘、島田明英・亜璃西社・2003)
「ホーホー(ウォーウォー)、グルックホーホー)」
『北海道の野鳥』(門間敬行、佐藤晶人・誠文堂新光社・2009)
「ホーホー、ゴロックホーホー」
 なんといずれも、もっとも特徴のある前奏は2音で書かれています。本州の図鑑と表記の大きな違いはありません。今回、Mさんらが比較に用いた音源は、帯広のものと私の温根沼のものです。北海道南部から東部となります。これだけ、書かれていると他の地域では、本州と同じように鳴いているのではないかという疑問がわいてきます。
 ただ私自身、温根沼で聞いたときは、フクロウが鳴いている、フクロウは「ホーホー、グルスクホホ」と鳴くと思って聞いたので気がつかなかったのです。先入観念とは恐ろしいものです。これらの著者も、本州の図鑑を読んで聞いていたのでしょうか。それとも、本州と同じように鳴くエゾフクロウがどこかにいるのでしょうか。
 これから多くの皆さんが注意をしてくれると思いますので、この謎が解明される日も近いことでしょう。

shirokuma様のご参考のために声紋をアップします。左右は7秒、天地は1500Hzです。亜種フクロウの周辺の細かいパターンは他の鳥の声です。

亜種フクロウ

Ural_owlsp

亜種エゾフクロウ

Ezoural_owlsp

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