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2011年12月 5日 (月)

ペリットの日本語-そそろ

 図鑑の言葉について書いたら意外にもいろいろな方から反応をいただきました。コメントばかりでなくメールもいただき、多くの方が同じように感じているのですね。文章を商いにしている私としては自戒を含めての記事だったのです。これからも気をつけなくてはと、肝に銘じます。
 市販されている図鑑が、このような状態なのですから、論文の言葉の使い方にはときどき驚かされます。たとえば、鳥が口から吐き出した”ペリット”を論文では無理矢理、日本語にしているものがあります。並べてみると吐出球、吐出物などがあり、究極の日本語訳は不消化吐出物塊と未消化物吐出球です。筆者は、声を出して自分の論文を読んだことがあるのでしょうか。
 たとえば、初列風切羽や上尾筒など、鳥の体の名前の日本語は明治から大正時代に和訳された言葉です。多くは内田清之助の仕事でした。彼らが図鑑をつくるに当たって和訳していきました。今となっても違和感のない言葉として定着しているのは、当時の鳥類学者の多くが古語や漢文などの素養もあったことがうかがわれます。
 ところで、ペリットの日本語の古語にあるのをご存知でしょうか。それは、”そそろ”です。コンピュータでは漢字がでませんが、丸編に咼のつくりです。丸くてに過ぎのですからなんとなくペリットのイメージに合います。
 この言葉があるのを教えてくれたのは、俳句をたしなむ母です。ラジオで永六輔さんが話していたそうです。俳句には「大鷹のそそろの中の鼠の毛」などがあります。
 念のために『古事類苑』(神社司庁・1907成立)を見ると、蹼(みずかき)などと並んでちゃんとありました。これによると出典は平安時代の辞書『倭名類聚抄』で「曾曾呂 鷲鳥食己、吐其毛如丸也」とあります。間違いなくペリットに相当します。

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