バッテリーからの解放
野外録音の苦労のひとつにバッテリー管理があります。蒲谷鶴彦先生の初期の時代には、別荘地の外灯から電源を頂戴したという逸話が残っています。私の時代になってもDATのD10ProⅡでは専用バッテリー、それも充電するのに数時間かかりました。ですから今、外で鳥が鳴いているから言って録音できなかったのです。明日、録音に行こうと予定を立てたら充電を開始します。ある意味、録音の意気込み、気の入れようが違っていました。書道の前に墨を摺って、心を落ち着かせるのと似ています。それでもD10ProⅡの場合、スタンバイが長いとバッテリー1本で20分くらいしか録音できませんでした。
それが、メモリー録音機になって長時間録音が可能になりました。それも乾電池が使えるのですから、いざとなったらコンビニに飛び込んで買えば録音できます。高い電池代から解放してくれたのが充電池の登場です。とくに、放電しにくいニッケル水素電池のeneloopの登場でバッテリー管理に神経を使わないですむようになりました。
本日、新しいeneloop proを購入してみました。黒いフォルムが、いかにも強そうです。
容量は、従来のタイプより25%アップしているとのこと。1900mAhから2400mAhになっています。ただし、充電回数は1,800回から500回、5年後でもすぐ使えるが1年後に減少、値段が4本セットが1,170円が1,750円(秋葉原ヨドバシの店頭価格)と高くなりました。それでも、容量25%アップは魅力です。はたして、カタログ値どおり実感できるか、次回の録音行が楽しみです。
ところで、バードリサーチの植田さんから「ICレコーダの耐寒試験」と題して、ブログをアップしたとのご連絡をいただきました。寒冷地での録音で、どれだけバッテリーが持つのかの実験です。もっとも寒い時でマイナス25度、30日間の長期にわたる録音をしています。このような過酷な条件にも関わらず、稼働しデータが得られたとのこと。これからの研究結果が楽しみです。詳しくは、下記URLで。
http://bird-research.paslog.jp/article/2410593.html
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