カワセミは増えたのに・・・
今日のNHKのTV番組『ダーウィンが来た!』で、カワセミ情報を集めているとの告知がされていました。この前振りに、私が学生時代に調べた東京都のカワセミ後退曲線が紹介されました。40年以上、前の仕事となります。
当時、日本野鳥の会の事務所にボランティアで出入りしていた私に、事務局にいたI田さんに「カワセミを調べて見ないか?」と言われました。私は、てっきりカワセミの巣を見つけ、その前にブラインドでも張って行動を調べるものだと思いました。まだ、カワセミを見たことがなかった私は、喜んでやりますと言ったのですが、実際はアンケートを採ってまとめるものでした。野外にはいっさい出ないで、机の上ばかりの作業です。しかし、思いの他、カワセミが東京からいなくなったようすをキレイに把握することができました。そのため、このデータはいろいろなところに引用されました。しかし、CGでの紹介は今日が初めてです。
私がカワセミに会えたのは、さらに4、5年後のこと。それも、東京ではなく岡山の後楽園での出会いでした。それだけ、当時はカワセミが少なかったのです。それが、今では都内の池のある公園ならば海辺まで、カワセミを見ることができます。これは、今日の六義園のカワセミです。コンデジの望遠、約300mmです。増えた上に、近くなりました。
『ダーウィンが来た!』は、そんなカワセミの生態をとらえたいとの企画です。ディレクターとも話したのですが、こんなに増えたカワセミなのに論文がないのが不思議です。画像検索すれば腐るほど写真は出てきますが、生活史を丁寧に追った論文、環境との関わりを解明した論文があまりないのです。バードウォッチャーや野鳥カメラマンにとっては魅力的なカワセミですが、研究者にとっては別のようです。同じ鳥好きでも、このような嗜好の違いがあるのは面白いですね。
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