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2012年4月18日 (水)

サンカノゴイは1羽だった

 今日も風邪気味なので、家でデータの整理です。気になったのは、以前紹介したサンカノゴイの話です。広いアシ原3ヶ所でサンカノゴイが鳴いていたので3羽いると思ったら、実は2ヶ所で2羽だったというのが以前の記事でした。B地点から聞こえる声を辿ったらA地点に行き着いていしまい結局AとBは同じ個体であったという報告です。低い声は遠くまで聞こえるためでした。これに加えて、C地点では早朝のタイマー録音に入っていたので、2ヶ所2羽いるとしていました。
 これも不安になってきました。実は、C地点でタイマー録音をしている同じ時間にB地点でも録音機を稼働させていました。C地点では録音機の近くで鳴いてくれ、大きな波形が出ています。300m離れたB地点でも波形は小さいもののサンカノゴイの声を捕らえていたのです。これも300mも離れているのですから別かと思っていたのですが、前回のことがありますから、鳴き声の波形を比べてみました。
 わかりにくいので、ABC地点が解る模式図も上げておきます。それぞれの地点は、だいたい300m離れています。ですから、地図全体の1辺が500mくらいになります。すみません。サンカノゴイは希少種なので場所の特定ができないように似た場所の地図を加工していますので、ご了承ください。

Abc1

 まず、C地点の波形です。YAMAHA W24で録音しています。録音開始は午前4時30分から37分あります。

Greatbitternhakeic

 B地点の波形です。OLYMPUS LS-7で録音。同じく午前4時30分から37分です。

Greatbitternhakeib

 波形を見ると短い間隔で約1分、長いと約2分間の間があります。この間隔のパターンがなんと同じなのです。ということは、1羽のサンカノゴイの声を同時に2ヶ所で捕らえていたことになります。
 昼間A地点とB地点が同じであることを確認しています。早朝のタイマー録音でB地点とC地点も同じことがわかりました。地図を見ていただくと、おわかりのようにABCが、3角形の頂点の位置関係にあります。ですので、このアシ原の中程で鳴いてくれれば、どの位置からでも聞こえて来ることになるわけです。ということで、ここには1羽のサンカノゴイしかいない可能性が高いことがわかりました。考えてみれば絶滅に瀕しているサンカノゴイがそんなにいるわけがありません。ぬか喜びでした。
 しかし、録音をすることで同一がどうかの判断、あるいはタイマー録音をすることでアシ原に隠れている種類の生息状況を把握することができることがわかりました。これは、工夫次第で面白いことがわかりそうですね。

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