今年も粟島
12-14日と粟島に行ってきました。Tさんとカミさんが同行です。
12日は高速船は欠航するほど大荒れ、フェリーはかなり揺れました。この日は、寒い上に風が強く、その上小雨が降るというわびしい感じの天気です。夕方の気温を見たら5度、風も強かったので体感的には真冬でした。パジャマ、レインコートなど、持って行った服を全部着て、使い捨てカイロを腰に入れても寒かったです。唯一の慰めは、島にある乙姫の湯という温泉でした。
12日は、島を一周して状況の確認をしました。ヒヨドリやツグミが多く、行き交う鳥影は少なくありません。じっくりと探せばいろいろ発見がありそうです。この日は夕食を早め食べ、オオミズナギドリのコロニーへ行きました。現地着は午後8時頃となりましたので、あたりは暗くなっていました。曇りでときどき小雨が降っているので、思ったより暗い中での観察となってしまいました。しかし、道路から見ていると目の前をオオミズナギドリが飛び交い、ときどき鳴き合う声がすぐ近くで聞こえました。おそらく、車で行けるオオミズナギドリのコロニーなんて粟島だけではないでしょうか。
13日は、午前4時より活動を開始。歩いて行ける畑で最初に見た鳥は、ホシムクドリというさい先の良いスタートです。ただ、まだ寒くて鳥は少なめ、にぎやかなのはヒヨドリとカワラヒワという感じです。竹林の近くでは、不明のツグミ類のさえずりがさかんに聞こえ録音しました。マミジロ似なのですが、わかりませんでした。また、ネコのような声がしたので、すわコウライウグイスかと思ったらネコでした。
午前中は、島の北にある鳥崎へ。ここでは、ヒヨドリ1000羽くらいの群れが海を渡ろうと右往左往していました。何度も海へ出ようとするのですが、また戻ってきます。風のせいかときどき姿を見せるハヤブサのせいか、とうとう海に出るとことまでは見られませんでした。
午後、Tさんが馬場のあたりの海辺で、ハシグロヒタキを発見。だんだん、粟島らしくなってきました。ここでは、胸に赤みのあるツバメがいました。大陸の亜種なのでしょうか。
その後、竹林の上まで登ると良い感じの森が広がっていました。見上げると、エゾビタキ、センダイムシクイ、キビタキの♀、そして一瞬ですが、眉が白く見えるキビタキが見えました。マミジロキビタキかと思ったのですが、翌朝この場所に置いた録音機には、ムギマキのさえずりが入っていたので、ムギマキだったのかもしれません。
昨夜は、9時に寝てしまいましたが、Tさんの話では隣の神社でアオバズクが良く鳴いていたとのこと。バイノーラルのマイクを持ってきたので、録音機を仕掛けておきました。アオバズクは、午後9時に鳴き始めて2羽が鳴き合い、さらには雌らしい声も入っていました。連休に粟島を訪れた仲間からは、今年はアオバズクが鳴いていなかったと報告を受けていたのです。やっと、到着してくれたようです。
14日朝は、午前4時から活動開始。ツグミ類がほとんどいなくなり、ホオジロ、カシラダカは健在。相変わらず、ヒヨドリとカワラヒワがたくさん飛び交っています。
この日は午前中、どんどん気温があがり暑くなりました。牧平を歩くと日陰から日陰へ歩いて行かないと干からびそうでした。ここでは、ノビタキが雌雄合わせて6羽、ノビタキの群れというのを初めて見ました。このほか、ホオアカが多く、近くの森からはツツドリの声が絶えず聞こえ、ときどき飛び交っていました。ここでのヒットは、ブッポウソウ。森から飛び出してくれました。なお、ここに置いた録音機には、早朝コルリが良く鳴き、ぐぜりからさえずりへだんだん歌が上手くなっていく様子が録音されていました。
ということで、天候も日替わり鳥も日替わる粟島でした。帰りの高速船では、イルカ100頭の群れが船と平行して通過するなど、最後までエキサイティングな粟島でもありました。
お土産代わりのムギマキのさえずりです。YAMAHA W24でタイマー録音。午前4時頃です。ボリュームの調整、低音ノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。
「mugimaki_flycatcher120514_0300e.mp3」をダウンロード
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