ヒヨドリのさえずり-六義園
以前、ベテランのバードウォッチャーに「ヒヨドリには夏の声と冬の声がある」と言ったら「それは知らなかった」と驚いていました。正確には「さえずりと地鳴きがある」というべきだったのかもしれませんが、たしかに冬に聞く声と今、鳴いている声は異なります。この違いのポイントのひとつは”同じ節の繰り返し”です。たとえば、こういう声です。録音場所は文京区六義園、日時は2012年6月23日、PCM-D1で録音、ボリューム調整、低音ノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。
「Brown-earedBulbu-song12062300.mp3」をダウンロード
この録音は、3分20秒あります。録音する前から鳴いていましたので、少なくとも5分以上、この鳴き方をしていましたことになります。はじめ遠くで聞いたときは、同じ節を繰り返しているのでホオジロかと思ったほど。六義園でのホオジロの記録は、1回しかありませんので疑問に思い近くに寄って確認したらヒヨドリでした。
以前、記事にした「美声のヒヨドリ」は、同じように節を繰り返し、そのなかの一節が長く複雑な鳴き方をするタイプです。こうして一生懸命にさえずるヒヨドリの声は、冬の騒がしいというイメージとは違った趣があります。ヒヨドリが声が聞こえて、なんだヒヨドリかと思ってしまうと、この夏の声を聞き逃してしまいます。それは、あまりにももったいないと思います。
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