祝・六義園産ハシブトガラス誕生
六義園では過去13年間、ハシブトガラスは1羽も巣立っていません。というのは、来園者の方が襲われて以来、巣落としが行われてきたからです。巣落としは、六義園に出入りの園芸業者に委託されて行っていました。巣落としは、早ければ作り直しをしてしまうし遅ければ巣立ってしまうので、タイミングが難しいものです。私の経験では、5月10~20日の間が、理想的だと思います。少なくとも、20日以前に幼鳥を見たことがありませんので、遅いということはありません。
ところが、去年から東京都が実施するようになり駆除業者の方が、巣落としをしています。私と連絡を取ってくれれば、教えて上げるのですが、どうも遠慮をしているようです。そのため見落としがあり、昨日六義園で巣立ち雛の声を聞きました。今日は、その声を録音してきました。少なくとも2羽が巣立っていました。最初ののんびりとした声が雛の声です。終わりの方の濁った声は、親鳥が私を見つけての威嚇の声です。PCM-D1で録音、間を詰めたり低音ノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。
「Crow-chick12061202.mp3」をダウンロード
六義園では、過去13年間で、ハシブトガラスの巣が多い年で24個、少ないと15個です。今年は、8個で隣の六義園公園を入れても9個です。それでも、近い巣は数10mしか離れていないのですから、小鳥なみの密度で巣があることになります。現状では、巣に雛がいることが確認できているのは、この巣立った巣のみ。他は、巣のなかに動く気配がない、周辺にはカラスがいない、威嚇はないのです。高密度がかならず、高繁殖率には繋がらないことになります。
それにしても、13年ぶりの六義園産ハシブトガラスの誕生、おめでとうございます。
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