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2012年7月29日 (日)

脚輪の付いたカワセミ

 4月20日のことです。六義園の鳥仲間のS根さんから「カワセミの死体を拾ったけれど、金属製のリングが付いている、どうしたら良いか」の電話をいただきました。さっそく、六義園で待ち合わせをして見せてもらいました。

Kingfisherring

 カワセミは、胸のオレンジ色がまだ薄い幼鳥で下くちばしに赤みのあることから雌。文京区千駄木にある須藤公園で見つけたものでした。なんでも、数日前からいたカワセミが窓ガラスにぶつかって弱っていた、心配で様子を見にいったら死んでいたとのこと。その経緯は、S根さんのブログに記事となっています。
  http://komaroku38.exblog.jp/17812217/
 http://komaroku38.exblog.jp/17820630/
  金属製のリングには"OXA-05836"の記号と環境省を意味する文字。これは、山階鳥類研究所が環境省の委託を受けて行っている標識調査のリングです。山階には後輩が何人もいるので、すぐに連絡。クール便で送って欲しいとのことでした。
 本日、正式な報告がありました。なんとこのカワセミは、皇居で去年の10月に標識されたものでした。なんでも去年、皇居では巣立ちが確認されていないので生まれは別のようだとのこと。それから5ヶ月、直線距離で4km離れた須藤公園にやってきたことになります。
 今日、久しぶりに六義園で「カワセミの若鳥がいた」とB場さんが報告してくれました。今ではカワセミは珍しい鳥ではなくなりましたが、少ない時には、夏から秋に若鳥が飛来していました。繁殖期が終わると、その年生まれの若鳥が生まれた場所を離れて漂行をする印象がありました。今日、六義園にやってきたカワセミも若鳥です。
 この標識されたカワセミも、都内で生まれ都内を移動していたと思われます。それも、そんなに遠くまで行かず、都内を転々と移動して行くように思います。こうした若者が新天地を見つけては、分布を広げて行くのでしょう。
 1960年代は、幻の鳥とまで言われたカワセミが復活し、分布を広げた経緯にはこんな習性が働いたのではないでしょうか。

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コメント

足環の装着に関してはまだいろいろな反論があって残念に思う一人ですが、こういう貴重な記録がきちんと見えてくると、風当たりも今よりはよくなると思います。

命がけで人間に情報をくれた1歳のカワセミにありがとうをいいたいですね。

神戸宇孝様
 そうですね。このようなデータの積み重ねが、とても重要だと思います。また、こういったデータをどう生かすか、このあたりが上手く連動していないと思います。
 いずれにしても、このカワセミの冥福を祈ります。

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