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2012年8月 7日 (火)

東北のカワラヒワ

 蔵王の帰りに天童市に立ち寄りました。日本野鳥の会やまがたのY川さんによると、私が6月に訪れたチゴハヤブサが巣立ち、良く鳴いているので録音も可能かもとのこと。重ねてY川さんのご案内で、チゴハヤブサポイントへ行きました。
 水田に隣接した集落のなかの神社の森で、ケヤキの巨木が何本もあります。ここでは、チョウゲンボウ、アオバズク、そして地続きの民家のスギの木でチゴハヤブサが繁殖しているという不思議な場所です。
 行ってみると、すでに巣立った雛が3羽、樹冠部の下に並んでいます。さらにその下の枝には雄のチゴハヤブサが、翼を半開きにしてとまっています。この日の天童市の気温は30度を超えており、少しでも体温を下げるための行動なのでしょう。
 そして、空にトビが来たときにチゴハヤブサは飛び立ち、良く鳴きました。しかし、真夏の午後のこと、セミの大合唱が耳にキンキンくるほど。録音には、厳しい条件です。
 ところで、チゴハヤブサを観察していると、近くの電線にカワラヒワがとまって良く鳴いてくれました。ところがこのカワラヒワのさえずりが、いつも聞く関東地方ものと感じが違うのです。まず、このシーズンにカワラヒワが、こんなによくさえずることはありません。長く複雑に鳴くのは2~4月、早春から春爛漫の頃です。また、さえずりの節のなかに「チュルル」や「チュンチュン」が良く入っています。「ビーン」や「コロコロ」はほぼ同じですが、この小刻みな節があることで、とても複雑な印象を与えています。
 私がチゴハヤブサを追っているときに、カミさんがカワラヒワを録音してくれました。録音機はYAMAHA C24、5000Hz以上のセミの声を大幅に軽減、3000Hz以下の低音のノイズも大幅に軽減しています。その後、ボリュームを上げてノイズリダクションをかけています。

「Greenfinch120803_1334.mp3」をダウンロード

 以前、北海道で聞いたカワラヒワのさえずりは、すぐにはカワラヒワとわからないほど、違っていました。東北のカワラヒワはカワラヒワとわかりましたが、よく聞くと違いがある鳴き方といったところでした。カワラヒワのさえずりには、地方差がありそうです。
 重ねてY川さんにはお世話になりました。ありがとうございます。

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