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2012年8月15日 (水)

コシジロウミツバメとオーストンウミツバメの聞きなし

  若い人と言葉が通じないことが、年を取るとともに多くなりました。だいぶ前ですが「ホウロクシギは、焙烙で煎ったように焦げた色をしているのでホウロクシギと言う名前が付きました。」と、観察会で話したら焙烙を知りませんでした。私は使ったことはありませんが、子供の頃の我が家にはありました。ですから、一般的だと思ったのですが通じませんでした。
 流行語はもっと悲惨です。ウズラの声の聞きなしに「アジャパー」があります。これは、伴淳三郎のお得意芸で、追い詰められたときにその場を逃げるために言う言葉です。使用例と意味は、谷啓の「ガッチョーン」に近いです。これはラジオ番組でも話ましたが、若い女性アナウンサーは知りませんでした。そうそう「ガッチョーン」も、もうだめですね。
 このほか、流行語の鳥の聞きなしではコシジロウミツバメの「オツペケペーオツペケペツポーペツポーポー」があります。これは、日本野鳥の会東京支部(当時)の名幹事(のちに支部長)と謳われた川田潤さんのご提案です。明治時代一世風靡した川上音二郎の『オッペケペー節』の一節です。もちろん、私はオリジナルを聞いたことはありませんが、昭和30年代の寄席では伝承されていましたので何度が聞いています。リズミカルな節と歌詞は、いつまでも頭に残っています。まさに、この調子でコシジロウミツバメは鳴くのですが、何せ離島で繁殖する鳥のこと録音の難しい鳥のひとつです。
 このたび日本野鳥の会のカンムリウミスズメ調査隊が、神津島の祗苗島に上陸しました。このさいカンムリウミスズメの生息確認に設定した録音機にコシジロウミツバメの声が入っていたとK林さんから連絡をいただきました。そして本日、日本野鳥の会のブログにアップされています。聞きやすいように、私が加工編集しています。ぜひお聞きいただければと思います。
 http://kanmuriumisuzume.seesaa.net/article/273392456.html
 風とオオミズナギドリの声に紛れていましたが、編集加工することでここまで聞きやすくすることができました。これが、『オッペケペー節』で鳴くコシジロウミツバメです。YAMAHA CXで録音、かなり加工しています。いかがですか。このリズミカルな感じがそっくりだと思います。
 蒲谷鶴彦先生からは、オーストンウミツバメは「面白いことに、オーストン鳴く」と教わりました。そのオーストンウミツバメの声も同時に録音されていました。合わせてお聞きいただければと思います。同じくYAMAHA CXで録音、かなり加工しています。
 どうですか。そう聞こえませんか。ちなみに、鳴き声が名前の由来ではありません。オーストンは人名です。Alan Owston(1853-1915)と言い、明治時代の初期に日本に来たイギリス人の商人です。鳥の研究家でもあり、当時の日本人と海外との窓口の役目をしてくれました。ある意味、黎明期の日本の鳥学を支えてくれた一人です。そのため、彼の名前は、オーストンヤマガラ、オーストンオオアカゲラなどにも献名されています。
 離れ小島の夜、海鳥たちが、にぎやかに鳴き合っていることになります。

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