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2012年8月16日 (木)

今日の六義園-ショウジョウトンボとクマゼミ

 今日は、六義園のセンサス調査を行いました。暑くて鳥がいない、そして蚊の猛攻という3重苦のなか、K藤さんとK久保さんも同行していただきました。
 シジュウカラ、スズメ、ヒヨドリ、メジロと言った常連の鳥たちですら少ない時です。ハシブトガラスもいることはいますが、多くはありません。ですので、今日は昆虫との出会いが多く、カブトムシ、ノシメトンボ、赤くなったアキアカネを観察しました。そして、私は六義園で、1回しか見たことのない真っ赤なショウジョウトンボを発見。とてもきれいなトンボでした。

Syoujyoutonbo120816

 そして、森の中から聞こえてきたのは、クマゼミでした。クマゼミの声は昨日が初認。六義園では、今回の録音が初めてです。PCM-D50で録音、500Hz以下の低音ノイズを軽減しているだけで、ほぼそのままです。

「kumazemi120816.mp3」をダウンロード

 
 六義園でクマゼミの声が聞こえるようになったのは2000年になってからだったと思います。それに、1シーズンに数えるくらいしかありません。
 NHKに行くときに通る代々木公園では、7月下旬にはさかんに鳴いていて、耳が痛くなるほどです。六義園とは、直線でわずか5,6kmしか離れていないのに、それほど増加しないのはなぜでしょう。人為的に持ち込まれたことより無理矢理、生息させられているからでしょうか。

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コメント

まつ様
 ショウジョウトンボは夏の群馬の流れの無い水辺で見かける率が高いです。桐生市にある「ぐんま昆虫の森」では今頃ならほぼ確実に出会えます。
 クマゼミは、昨年ここ群馬の自宅で朝に聴こえてきたのでビックリした覚えがあります。とうとう温暖化もここまで来たかと思いました(群馬は関西よりも暑くはなりますが・・)が、確認できたのはこのときだけです。やはりクマゼミの生息地域から持ち込まれた樹木と一緒に来たもののようですね。
 セミが飛ぶのを見てると、方向が定まらず建物などにぶつかるのをよく見ます。飛ぶのが上手くないのです。そのためあまり遠くまで移動できないのではないかと想像できます。一度に飛ぶ距離はせいぜい100m止まりではないでしょうか。よって5km生息域を広げるまでにはかなりの時間がかかると推測されます。(数年前に「タモリ倶楽部」でもセミやってたような・・)

もてぎ様
 クマゼミが群馬にいるとは、驚きました。日光にも、いずれ入ってくるのでしょうか。なんだか、生物にとっては激動の時代なのかもしれません。

まつ様
 クマゼミを群馬で聴いたことがあるのは1度だけで、繁殖はしていないと思われます。調べてみたら福島県でも確認されていますね。とはいえ、家から10kmくらいの標高500m位のよく行く公園で昨年聴こえたエゾゼミを今年は聴いていません。30年前はまったくいなかった外来種のアオマツムシが秋の鳴く虫の中で一番耳につくようになったことなどを考えると、今後はわかりません。外来種とは状況が違うのかもしれませんが。
 外来種といえば、野鳥では我が家の周りにはカオジロガビチョウが多くなり、朝早くからすぐ近くで高い声で鳴き、睡眠を妨げられ困っています。前は邪険にしていたヒヨドリの声がやさしく感じられるほどです。ガビチョウ専門の猛禽類とか出てきて、個体数を減らしてほしいですね・・。

もてぎ様
 クマゼミについて以前、記事を書いたことがあります。
 クマゼミに限らずかも知れませんが、西日本に生息している昆虫が関東で見られるのは、多くの場合、飛翔による自然分布拡大ではなく、植樹、造園など人間の園芸活動による植物と土の移動に伴ない、卵や幼虫が運ばれたもの、という推理をしました。飛んできたんじゃなく、東名高速をトラックに載ってきたと考えるほうが自然、と。
 クマゼミの飛翔は、もてぎ様の観察の通りで、私の推理を裏付ける材料のひとつと言えるかも知れません。
 神奈川を通り越して東京港野鳥公園にクマゼミが多いことからの推理でしたが、アワダチソウや西洋タンポポだけでなく、外来種は造成地から広がる、と思うと昆虫の広がりかたも辻褄が合う場合が多いと思います。
 なんでもかんでも温暖化のひと言で片付けてしまう報道が多いのは、やや浅はかではないかと思っています。

もてぎ様
 ガビチョウ専門の猛禽類は、良いですね。ドバトが増えたおかげで、首都圏ではオオタカも増えている可能性を考えると、あながち夢物語はないかもしれません。

ひろ様
 ご無沙汰しております。
 そこに特定の種が生活できるということは、いろいろな要素がマッチしたからだと思います。それを、何がなんでも温暖化にむすびつけのは、私も?です。でも、つい結論じみたものが必要なときに言ってしまいがちです。反省・・・

 

ひろ様

はじめまして。
確かに何でも温暖化に結びつけるのは浅はかかもしれません。ガビチョウの繁殖などは関連がないかもしれません。しかし、産業革命以降、地球の平均気温が上昇しているのは事実ですし、身近でもエンマコオロギの初鳴きが年々早くなり、10年前は立秋頃だったのが一昨年前は7月中に確認できました。
 最近は原発問題などもあり火力発電等におおらかな傾向がみれられるような気がするので、多少オーバーに温暖化の影響や防止策を有識者は訴えたほうが良いと思っています。太陽活動が活発でなくなり地球が寒冷化に向かうという意見もありますが、なるべく人類の活動が自然に影響を与えないようにすべきと思います。(すみません。自分が小さいので、つい大きなことを・・・)

もてぎ様
 その種の増加が温暖化に結びついているのかどうかを探ること自体は結構なことだと思います。おっしゃるように多少オーバーなくらいがよいかも^^。
 でもその前に、生物の人為移動に社会が寛容すぎることをまず問題視しなければ。ガビやソウシは業者が山中で放棄したことから広がりました。温暖化とは何の関係もないこと。それに触れずに何でも一緒に温暖化が原因、のような報道がなされることが私のため息のもとなんです^^。
 外来種専門の猛禽、大歓迎です。でもそれは当然ですが外来猛禽を放すのではダメ、ってことですね。

ひろ様
おっしゃるとおりです。「生物の移動に社会が「寛容すぎる・・」 そういうことだったのですね。
 外国のカブトムシなどの輸入が可能になったときに危機感を覚えました。その弊害については報道はされてはいますが、身近なスーパーなどで普通に外国産のカブトムシが売られています。何とかしたいと思いながらも何もできず歯がゆく思います。
 とはいえ、ここは野鳥録音主体のブログゆえ、これ以上の投稿は控えさせて頂きます。ひろ様のhp等がございましたら、教えて頂ければ幸いです。

お二方とも、コメントありがとうございました。自然についてどう考え、向き合うか、いろいろ考え方はあって良いと思います。こういった貴論の場がないのが残念です。
また、ご意見を聞かせていただければ幸いです。

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