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2012年10月15日 (月)

シマフクロウの声認識ソフト-完成

 日本野鳥の会では、北海道のシマフクロウのために土地を買い上げて環境の整備などを行っています。詳しくは下記URL。
 http://www.wbsj.org/nature/kisyou/kb/
  この事業の一環として、YAMAHAから録音機を提供していただきシマフクロウの声をとらえることで生息の確認をしてきました。しかし、この調査の問題は3時間分のデータを確認するのにおよそ1時間がかかります。10台以上を調査対象地に置いてタイマー録音し効率的に録音しているとは言え、膨大なデータの処理には苦慮してきました。
 本日、集めた音声データからシマフクロウの鳴き声だけを抽出する解析ソフトが富士通の協力でできたと報告を受けました。
 富士通と共同で朝日新聞に個別取材を受け、13日の朝刊に掲載されています。
 朝日新聞ネット版(ただし、全文は有料記事)
 http://www.asahi.com/20121013/pages/business.html
 富士通のリリース
 http://pr.fujitsu.com/jp/news/2012/10/15-1.html
 これまでは、人の手で1時間かかっていたものが、このソフトを使えば、たったの2分、しかも正確に調べられるようになったとのことです。
 これで、シマフクロウの生息の確認がより容易になり、保護が1歩も2歩も進むことになるでしょう。あの腹に響くシマフクロウの声が、各地で聞かれるようになると良いですね。
 また、この技術を他の鳥にも応用すれば、いろいろな鳥の生息状況を把握し具体的な保護対策をとることができるようになるわけです。音に関わる者にとって音から野鳥のためになる対策がとられ、その結果、素晴らしい録音ができる自然が守られることになるわけですからうれしい限りです。

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 朝日新聞のコラム、天声人語でも取り上げられました。
http://www.asahi.com/paper/column20121020.html

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