雪の戦場ヶ原-クマに注意
週末は、日光野鳥研究会の自然観察会で日光へ。土曜日は、到着するとまもなく雨。ところが、翌日曜日は見事に晴れました。ただ、戦場ヶ原の赤沼駐車場に着くと、凄い風です。電線が鳴っていましたから風速10mは越えているはずです。ときどき、雪も舞ってきました。風がなければチラチラという感じになるのでしょうが、強風のなかです。雪が、顔に当たると痛いほどです。
それでも、鳥が多くウソはもとよりヒレンジャクとキレンジャクの群れ、上空を飛んでいったオジロワシの尾が太陽に透けてとてもきれいでした。参加者一同、寒さのなか野鳥たちの出会いに熱くなっていました。
ところで先月、戦場ヶ原のここ赤沼付近で男性がツキノワグマ(以下、クマ)に襲われ重傷を負いました。けっこうニュースになりましたので、ご記憶の方も多いと思います。この事故の前日にはカミさん、ほぼ同じ時間にはメンバーのK村さんが事故現場を通っています。K村さんは騒然とした当日のことを語ってくれました。それだけに、とても他人ごととは思えません。
20年来日光に通っていますが、赤沼付近でクマが出没したという報告は初めて聞きました。車の往来の多い国道が通り、冬でも遊歩道を歩く人は少なくありません。このようなところにクマが出てくるとは、クマの習性に変化が起きているのでしょうか。
昨日もクマの痕跡がありました。まず、赤沼のトイレのすぐ裏のミズナラの木には熊棚がありました。同じような規模の熊棚は、青木橋までの1kmばかりの間に3ヶ所もありました。
さらに木道の上にクマの糞がありました。糞は、新鮮なもので昨日の大降りの雨があったにも関わらず、そのままの形をしていますので、その日の朝の可能性があります。糞には、赤いカンボクの実が消化されず入っていました。以前、見た糞よりは小型、でもサルより大きいので、クマは雌か若い個体ではないかと思います。いずれにしても、先月の事故のあと、2頭のクマが駆除されたことになっていますが、まだ他の個体がいる可能性があるのです。
観察会のような10人を越える人数であれば、人の気配を発散させて歩いていますので襲われることはないでしょう。単独行、少人数の場合は熊鈴を鳴らして、歩くしか今のところ予防策はありません。あとは、クマに見つかるより早くクマを見つけ、対処すること。これは、いつも鳥を探して風景をサーチしているベテランバードウォッチャーならば、できるでしょう。
ところで先日、カミさんと歩いたとき会話のない夫婦が、クマに襲われたなんてことにならないよう熊鈴を着けて歩きました。ところが、私の歩き方だと鈴が鳴らない時が多いのです。自然のなかでは、足音をたてないように歩くクセがついてしまっていました。
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