今日の六義園-雪の被害
今日は六義園のセンサス調査でした。15日の予定が、スケジュールや天候のおかげでかなり遅れてしまいました。六義園の鳥仲間のK久保さんが同行してくれました。
実は、月曜日の東京地方を襲った大雪の関係で、六義園は池のまわりの順路しか歩くことができません。裏も覗かせもらったのですが、あちこちで木の枝が折れて順路に落ちています。また、見上げると折れた枝が枝にひっかかったまま、あるいは折れきれないでぶら下がっている太い幹がたくさんあります。万が一、頭の上に落ちてきたら危険な状態なのですからしかたありません。
それにしても、私は1983年以来30年間、六義園に通っていますが、こんな惨状は見たことがありません。調査を始めた頃は雪が多く、積雪の中での調査を行いました。それでも、今回のような枝折れは記憶がありません。
この程度の積雪は、今までも経験した深さなのに、なぜこんなに折れたのでしょうか。今回の大雪は、葉から雪が落ちる前にどんどん積もって折れてしまったことが想像できます。それだけ、短時間に大量の雪が降ったことになります。
また、折れた樹種はクスとスダジイがほとんどです。葉の落ちたエノキやケヤキは、ほとんど被害がありません。大事なシダレザクラやマツは大丈夫でした。こうしてみると、冬も大きな葉があることが、積雪にとても不利なことがわかります。クスノキは漢字で書けば楠、南の木ですから雪には弱いのですね。そういえば、日光の山の中ではクスやスダジイは、まず見ることはありません。日光では冬でも葉があるのは、スギやモミの仲間など、葉が小さく雪がつきにくい構造の樹形をした樹種です。
今回の大雪で、雪と樹木の関係、植物の生存戦略のひとつを垣間見ることができました。
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こちらは、横浜ですが、月曜の一番降雪が強かった時間帯に近所の公園を雪中行軍してみました。
こちらでは、一番枝が折れていたのは松でした。
クスノキやタイサンボクの大枝も大量に折れていました。リアルタイムで、ミシッ!ベキベキ、バサーッの連発でした。
そんな中、常緑広葉樹の森の中では、キクイタダキが盛んに餌探しをしていました。
ウソも雪が降りしきる中、桜の蕾を齧ってました。
今季は、キクもウソも大爆発しているようですね。そこら中で見掛けます。
翌日また見に行ったら、落ちた枝や葉と一緒に虫も落ちているらしくて、林床の積雪の上をキク達がたくさん飛びまわっていました。
後日、その光景を「野鳥カメラマン」に見つかったらしい、と聞きました。
静かな公園だったのに、どうなる事やら・・・
投稿: yota | 2013年1月18日 (金) 20時41分
yata様
横浜もすごかったのですね。六義園のマツは、大事に剪定されていますし、雪吊りもしていますので助かったようです。
落ちた葉に付いた虫を食べる鳥たちというのは面白いですね。キクイタダキはいませんでしたが、シロハラとシメが、一気に増えましたね。
投稿: まつ | 2013年1月18日 (金) 21時32分