今日の六義園調査
今日は、六義園のセンサス調査を行いました。K藤さんとK久保さんもお手伝いしていただきました。
今日は、シロハラがたいへん多かったですね。全部で11羽、20世紀の調査では最多数が6羽(1991年1月26日)でしたから、倍近い記録となりました。それも、群れでいるのではなく、園内のあちらこちらに1羽ずついるのです。皆、林床で枯れ葉を頭で払いのけては食べ物探しに余念がありませんでした。どうも、春の渡りが始まり南にいたものが、通過のために六義園に集結したという感じです。
同じように、10数羽だったキンクロハジロは、今日は110羽。過去の最多数には及びませんが、久しぶりの3桁となりました。これも、南から北へ渡る途中の群れが入ったのでしょう。
残念なこともありました。水路に落ちた木の枝にキジバトがとまっているのを見つけました。羽が乱れていて元気がありません。しばらく見ていると、飛び立ったのですが、尾羽がありません。そして、水の中に落ちてしまいました。これが、助けることのできない水辺なので、どうしようもありません。身体のほとんどは水面から出ていますし、おぼれてはいませんので、なんとか体力を回復して飛び立ってくれたことを祈りました。
六義園におけるキジバトの天敵は、オオタカかネコでしょう。一昨日には、六義園の塀際にキジバトの羽毛が散乱していました。広範囲に散っていましたので木の上で食べられたものでしょう。そのため、犯人はオオタカではないかと推測いたしました。
六義園の20世紀の記録では、多い年でキジバトの羽毛散乱は5,6件ありました。当時は、オオタカはいませんでしたので、犯人はネコ。ネコは、多い時で園内に10数匹が生息していていましたので地面で食べ物を取る鳥は、キジバトばかりではなくトラツグミからスズメまでやられました。現在でも2匹のネコがいますから、ネコの可能性も捨てきれません。
写真は一昨日、六義園で撮影したものです。鳥は、ドバトです。
そういえば、このクロネコは傷ついたキジバトを見つけるちょっと前にもいました。状況証拠だけですが、犯人はこいつかもしれませんね。これも都市公園の生態系のワンシーンです。
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