ハシブトガラスの営巣調査-六義園
昨日は、六義園サービスセンターに頼まれて、園内のハシブトガラスの巣探しをしました。ときおり、聞こえるキビタキやセンダイムシクイのさえずりに心引かれるものがありますが、心を鬼にしての巣探しでした。
実は、六義園では近所からのクレームによりすでに4個の巣を落としています。「早く落としても、また作り直しをする」と説得してもダメだったそうで、カラスに対しても悪感情はまだ極まったままですね。
過去に見つけていた巣(隣接する児童公園も含む)と、昨日見つけた巣、そして落とした巣を合計すると、12個となりました。過去14年間の調査で、六義園におけるハシブトガラスの巣の数は多い年で24個です。去年は、最少で10個でした。多い時に比べれば、減ったものの多少、増えたということになります。
それにしても、1970年代の都心ではおよそ六義園2個分が1つのなわばりでした。現在の栃木県日光東照宮周辺では、巣と巣と距離は1kmは離れています。六義園およそ3個分です。ですから、都心の緑地ではあいかわらず高密度で、繁殖が行われていることになります。
面白いのは、落とされた巣のなわばりの持ち主と現在営巣中の番が、ケンカをし続けていることです。昨日も朝から1日鳴き合い続けています。一昨日は、4羽が追ったり追われたりして、ときに2羽が地面で絡み合うなど、壮絶なバトルが繰り広げられました。落とされたことで、なわばりの均衡が崩れたためだと思いますが、どういう理由なのかわかりません。巣を作り直ししようとしたら、営巣中の番が嫌ってのケンカなのでしょうか。それにしてもうるさいのですから、巣を落とせとクレームを寄せた方もこの騒音に見舞われていることと思います。
写真は1羽が1羽を地面に押し倒しところです。このバトルは、カメラマンが数人いましたが、目の前で行われました。ただ、もう夕方で暗くてブレブレの写真しかとれませんでした。あしからず、お許しください。
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