甲高いコノハズクの声-八東ふるさとの森
あっけなくブッポウソウの声を録音できたため、W部さんの提案で鳥取県八頭町にある”八東ふるさとの森”に行くことにしました。ここは、コノハズクとオオコノハズク、それに加えアカショウビンが見られるために野鳥カメラマンが集中し、問題が起きている場所です。去年、W部さんが訪れたときには、100人程度のカメラマンが列をなしていたとのこと。しかし、夜は写真は撮れないので録音は可能、問題の場所も見ておきたいということで、行くことにしました。途中、休憩を挟んで3時間半の長旅となりました。
八東ふるさとの森は、ブナの林に包まれたキャンプ場です。行ってみると、野鳥カメラマンは、2,3人だけ。平日なことと、お目当ての鳥たちの渡来情報が、まだ出回っていないためでしょうか。ちょっと拍子抜けをいたしました。
急きょバンガローに泊まることにし、録音機4台を投入して夜の録音に備えました。関東では、午後7時20分がゴールデンタイムの始まりです。西に位置する時差のため、ここでは7時30分でした。
まず、ヨタカが鳴き、あちこちでコノハズクが鳴き始めました。ときどき、ジュウイチが相の手を入れる夜の鳥たちの競演です。コノハズクの密度はかなり高く、一度に3羽が鳴いているのを最高に、絶えず鳴き合う2羽があちこちにいます。吉備中央町のブッポウソウ同様、ここのコノハズクも巣箱の効果で、高密度で生息しています。
YAMAHA W24で録音、コノハズクの音域のボリュームのアップ、低音ノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。
「orientascopsowl130521_2307.mp3」をダウンロード
コノハズクの声を聞いて感じたのは、栃木県日光で聞いているいるコノハズクに比べて全体に音が高い感じがしました。甲高い、あるいは金属的な響きを持った声に聞こえます。声紋を見てみると日光産が800~1,200Hzに対して、八東産が1,000~1,350Hzとなり、200~250Hzほど高い声となります。これが、個体差なのか地域差なのか、サンプル数が少ない中で確証はもてません。また、日光ならばひとつの山で1羽が鳴いていて、谷を越えてもうひとつの山で1羽鳴いているとう感じで鳴き合います。八頭町では、狭いエリアで何羽もが鳴き合うために、競争が激しく音が高くなったりテンポが速くなっているのかもしれません。
コノハズクはほとんど一晩中、鳴いていました。おかげで、寝不足になりました。
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