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2013年6月

2013年6月28日 (金)

日光のツバメ類が入れ替わった

 先日、日光に行って気がついたことがあります。それは、今年から東武日光駅周辺のツバメ類が、イワツバメからツバメの入れ替わりが顕著になったことです。
 日光と言えば、イワツバメが有名で映画にもなったほどです。拙文がアップされていますので、ご高覧いただければ幸いです。第17回のイワツバメ1、2です。
   http://nwbc.jp/torizukan/index.html
 ここにも書いたように、この季節に東武日光駅に着くとイワツバメの群れが出迎えてくれました。また、市内の消防署、小学校、各地に横断歩道橋には、コロニーがあって、たえず上空をイワツバメが飛んでいたものです。
 イワツバメの減少は、2002年3月に東武日光駅で巣を作らないように工事をしたことから始まったのではと思います。そのときの写真です。巣を作っていた太い梁の周りを金網で覆って巣を作りにくくしています。

Nikkoueki020317

 しかし、面白いのはこの前の年にJR日光駅に隣接するマンションで巣を作るようになっていたのです。まるで、追い払われるのを見越してのように、コロニーが移動した感じでした。駅舎から10階建てのマンションと巣作りの条件が好転して、この時点でイワツバメは急増しました。しかし、このマンションが改修工事のためにネットが張られ、さらにはイワツバメが巣を作っていたバルコニーのパイプの上に巣を作りにくい構造物を設置されてしまいました。そのため、このコロニーも消失してしまいました。
 その頃、ツバメはどうしていたかというと、市街地の民家の玄関、店舗の軒先と駅を避けるかのように、その周辺で巣作りをしていました。
 ところが、今年は東武日光駅のイワツバメ除けの金網を土台に巣を作っているものがいるほか、駅前のバス乗り場の庇には2、3個の巣が集中してあります。近くの和菓子店の軒先などにもあります。そのため、駅前で飛んでいるのは、ほとんどツバメばかりとなり、ときおりイワツバメが飛んでいくという状態になりました。イワツバメのいなくなった駅前に、待ってましたとばかりツバメが進出してきたことになります。
 日光は、豊かな水辺と適度な建築物があって、ツバメ類にとっては食べ物と巣作りに好条件なところだと思います。それだけに、ツバメとイワツバメの攻防が密かに行われていたことになります。

2013年6月26日 (水)

『朝の小鳥』7月放送分スタジオ収録-千島カムチャツカ、アラスカの鳥

 今日は、文化放送にて『朝の小鳥』の7月放送分のスタジオ収録でした。じつは、以前からオオムシクイが種として格上げされたのを記念して番組にしたいと思っていました。録音をする前は六義園でも6月初めによくさえずりを聞いたのですが、録音を始めてからとんと出会うことはなくなってしまいました。オオムシクイを録音できたのは、日光と天売島、そして千島です。とくにマツワ島は、静かな上に近くでさえずってくれ録音状態も良く、今回の番組でも使用しました。
 この旅行は、アメリカの旅行会社ジグラムが主催したもので、千島からカムチャツカ間の船の旅です。ツアーは、カムチャッカで解散でしたので、そのままアラスカへ。せっかくアラスカまで来たのだからと、マッキンリーの麓にあるデナリまで足を伸ばしました。そして、シアトル経由で帰国。太平洋の北半分、ひとまわりした長旅でした。私の人生で最高のバードウォッチングを楽しむことができた旅でもありました。
 2001年のことで、もう12年前になってしまいました。この時は、まだDAT+ステレオマイクの時代、もし今のようにメモリ録音機があったら、もっといろいろ録れたのではないかと残念な思いにかられます。なお、この時の旅行記は「鳥の道くさ」にアップしておりますので、ご興味のある方は、下記URLでご覧いただければと思います。
    http://homepage2.nifty.com/t-michikusa/kuril.htm
    http://homepage2.nifty.com/t-michikusa/alska.htm

2013年7月放送予定
    7日 アカマシコ
     14日 オオムシクイ
     21日 ミヤマシトド
   28日 ユキヒメドリ

2013年6月25日 (火)

ヤマシギがいた-戦場ヶ原

 昨日に引き続き、雨模様なので栃木県奥日光の戦場ヶ原に仕掛けたタイマー録音の音源チェックを行いました。24日午前3時からもうノビタキが良くさえずっています。遠くで、オオジシギのディスプレイフライトの声と音も聞こえます。昼間聞くことの少ないアカハラも良く鳴いています。一昨年の青木橋方面の録音では、フクロウのさえずりが良く入っていましたが今回は聞こえません。そのかわり、雌の「ギャー」という声が入っていました。
 そして、午前3時56分に「ブーブー、チッキ」というヤマシギのさえずりが入っていました。YAMAHA W24でタイマー録音、全体とヤマシギの音域のボリュームアップ、ノイズリダクションをかけています。


 50mほど間をあけ、2台の録音機を置いたのですが、どちらにも同時刻に入っていました。ただし、この2鳴きだけ。鳴きながら移動して行ったことがわかります。戦場ヶ原のヤマシギの記録は、「レッドデータブックとちぎ」によると、1970年代までのようで、近年はありません。私自身、戦場ヶ原でヤマシギを見たことも聞いたこともありません。今年の早春、日光市内近くの林で行ったタイマー録音にヤマシギの声が入っていたことがあります。目立たない鳥だけに、こうしたデジタル器機の発達で生息状況の解明ができるかもしれませんね。
 ヤマシギは、今までの経験だと日没後のほうが良く鳴くので次回はタイマー設定を日暮れからにして試みたいと思います。

2013年6月24日 (月)

とりとめのない鳥-ホオアカ

 図鑑の解説を書いていて困る鳥がいます。たとえば、ホオアカです。この鳥の生息環境は一口では説明できないのです。
 ホオアカとの出会いで、いちばん印象深いのは栃木県日光の戦場ヶ原、青木橋の手前です。これが、この鳥の生息地を代表しているならば「標高の高い草原」となります。しかし、日光ではかつて日光駅のすぐそばの河原にもいましたし、関東地方に限って言っても利根川などの河口に近い草原でも生息しています。
 分布は、九州から北海道までいます。では、九州では標高が高く、北海道では平地かというと、そうでもありません。九州の標高の低いところでもいるのです。では、どこの草原でもいるかというと、いるところにしかいないのです。いったいホオアカの生息地のコンセプトって何なのか、とりとめがなく一口では解説できないのです。字数が限られた図鑑の解説では、こういった鳥がいちばん困ります。
 ところで、ホオアカのさえずりをちゃんと録音していないことに気がつきました。今、手元にあるホオアカのさえずりは、前述の戦場ヶ原青木橋の手前で録音したものです。まだDAT+ステレオマイクの時代に録音しています。ご存知のように戦場ヶ原は、木道から外れて歩くことができません。遠くで鳴いているから言って、近づくことができません。人通りも多いので、人と人との間を録った短い音源しかありません。
 エゾハルゼミの大合唱もそろそろピークは過ぎているだろうと、この週末は日光でホオアカを狙いました。戦場ヶ原の赤沼から青木橋のコースは、いわばメインルートであるために人通りが多いところです。そのため、今回は光徳入り口から泉門池に向かうルートで録音を試みました。日曜日は、車も人も多いだろうと、ソングポイントを見つけることに終始いたしました。このルートだけでもホオアカが、4,5羽います。これらの鳥のソングポイントで、木道に近いところを見つけ、できる限りその近くの木道の下に録音機を置きタイマー録音を設定いたしました。
 YAMAHA W24で録音、ボリュームのアップ、低音ノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。



 ソングポイントを見つけるためにホオアカのさえずりを聞いていて、今まで上手く録音できなかった理由がわかりました。まず、ホオアカはなかなかさえずってくれません。まわりではノビタキがさかんに鳴いてくれているのに、ホオアカはたまにしか鳴いてくれないのです。さらに、ホオアカは声量が小さいのです。それに加え、節も短めです。
 このタイマー録音のものは午前4時40分から49分、9分間さえずってくれた1部です。しかし、昼間の観察では数声で終わることもあり、長くて3分でした。あまりさえずらない鳥ということになり、野鳥録音では難題の鳥のひとつでしょう。
 ホオジロ系の鳥は、さえずりが発達しているのですが、なぜホオアカが取り残されたしまったのでしょうか。いずれにしても、ホオアカはとりとめのない鳥です。

2013年6月22日 (土)

『私の野鳥記-70年の回想』のご紹介

 岩手県の遠藤公男さんから、いただきましたのでご紹介いたします。

Book130622
 著者の林武雄さんは福井県の鳥獣保護担当の職員でした。今では、鳥の保護と言えば「良いことですね」と多くの方が賛同してくれますが、林さんが現場にいた1960年代は「野鳥は捕るもの、食べるもの」の時代でした。私自身、「野鳥を見て、お腹がくちくなるのか」とよく言われました。まして福井県はカスミ網の本場、取り締まる立場の林さんのご苦労は、今からは想像もできないほど苦難の連続。当時、カスミ網猟は密猟、違法な行為であったにも関わらず、大手を振って行われていたのですから、そこには利権があって一役人ごときで太刀打ちできるものではなかったはずです。しかし、それにも関わらず密猟者と戦い、取り締まりに奮闘した林さんは、すごい方です。いわば、現在の野鳥保護の活動は神経戦的なところがありますが、当時は肉弾戦だったと実感する事件、事案のかずかずが語られています。
  『私の野鳥記-70年の回想』は500部発行され、図書館や自然保護団体関係者らに寄贈しているとのこと。機会があったらぜひお読みいただきたいと思います。
 地元、福井新聞の関連記事のURLです。
  http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/41689.html

2013年6月20日 (木)

一眼レフカメラのような録音機-ZOOM H6

 メモリー録音機は、去年あたりで各社とも出そろい一段落した感じです。それでも、今年になって散発的に新製品が発表されています。ただ、いずれも既存機種のマイナーチェンジで心躍るような新機種は久しくありませんでした。
 ところが毎度、デザインと機能、低価格で、魅力的な録音機を発表しているZOOMから、おどろきの新製品が発表されました。H6です。なんと、マイクが一眼レフカメラのように交換できる録音機なのです。付属しているのは2本で、マイクが向き合ったXYマイクとセンターの音を拾う単一指向性のMid マイクと左右の音を拾う双指向性のSide マイクを組み合わせたMSカプセル。さらに、オプションでガンマイクなどがあります。

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 野鳥録音の使用に耐えられるかは、実際にフィールドで使って見ないとわかりませんが、野鳥との距離や環境のノイズによってマイクを替えて録音することができるわけです。たとえば、とりあえず鳥が鳴いていたらXYマイク、野鳥コーラスの雰囲気を捕らえるためにはMSカプセル、遠くで鳴いている鳥はガンマイクと使い分ける楽しみがあります。
 このほかの、外部入力が4系統、カラーの大型ディスプレイと、今までの録音機にない機能もいくつかあります。
 野鳥録音で気になる電池の持ちは、仕様ではアルカリ単三4本で20時間、一晩は大丈夫です。ただ、タイマー録音の機能はないようで長時間録音で補うことになります。
 なお、メーカー希望小売価格は税込み46,200円、実売価格は、39,800円と4万円を切っています。現行機種のSONY PCM-D50、OLYMPUS LS-100などと同じクラス、中級機の位置づけとなります。発売は、2013年6月末~7月初旬の予定、今のところ実機を販売しているところはなく予約受付中の状態、しばらくは目を離せません。
 メーカーのURLです。
 http://zoom.co.jp/products/h6/

2013年6月19日 (水)

鳥の写真が隠れていた-下今市の駅弁

 以前、日光の行き帰りに通る東武・下今市駅の立ち売りの駅弁売りを紹介したことがあります。
  http://syrinxmm.cocolog-nifty.com/syrinx/2012/10/post-f074.html
  全国的には、数人しかいない立ち売りだそうで、鉄オタの皆さんにとっては、トキより貴重な存在なのかもしれません。
 先日、久しぶりにこの弁当を買いました。ベンチでの座り売りになっていたのは残念、「オジさん、オジさん」と2回ほど声をかけてやっと振り向いてくれました。
 では『日光まるごと味の弁当』(アザレア弁当)です。

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 いろいろな食材が、一口サイズに並んでいます。全部同じ味の弁当に比べて、飽きることなく最後までいただけます。

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 以前の記事で「包み紙に今市市の鳥のカワセミが印刷されていましたが、今市市が日光市に合併されたせいか、いつの間にかいなくなったのは寂しいです。」と書いたのですが、今回よく見ると、市町村合併で日光市になった旧今市市のカワセミ、旧栗山村のコマドリ、鬼怒川温泉のウグイス、そして日光市のキビタキの写真が印刷されていました。弁当の裏、それもヒモに隠れているので、うっかりすると見落としてしまいます。

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 くれぐれも、このお弁当を買ったら裏返して鳥の写真を確認してください。

2013年6月18日 (火)

今年もアオバズク-六義園

 ちょっと留守にすると、録画予約してある海外ドラマや映画が何本もたまってしまいます。夕食後、のんびりとこれを消化していると、かすかにアオバズクのさえずりが聞こえてきました。この手の声は耳について空耳で聞こえることがあるので映画を見続けていると、確かに聞こえます。本物でした。PCM-D1で録音、低音ノイズを軽減、アオバズクの音域のボリュームをアップ、ノイズリダクションをかけています。



 去年もアオバズクのさえずりを聞き記事にしました。まず去年は 5月18日に聞きました。この頃は、夏鳥の渡りの最盛期で、渡り途中のものが六義園に立ち寄ったものと考えられます。そして、7月2日にまた声が聞こえ、この時は5日間ほど滞在したと思われました。ただ、この7月の声は、「ホッホ」の回数が少なかったのです 。今まで録音したアオバズクの声を聞くと、多いと14回28声で、10回20声程度が普通です。それが、10回20声を超えることがなく、2回4声で終わってしまうこともありました。これから、まだ若い雄で安定した縄張りを持てず雌に出会えなかった雄が漂行しているのではないかと推測いたしました。
 そして、今回のアオバズクも6月中旬の出現で、さえずりは多くても8回16声、少ないと2回4声、やはり10回を超えることはありませんでした。同じような境遇の若鳥が漂行してきたのでしょうか。それともさえずりの下手な同じ雄が今年も番うことができず流れてきたのでしょうか。アオバズクに聞いてみたいところです。
 去年は、私の記録では1988年以来24年ぶりとなります。それだけ少なくなったアオバズクが、去年は2回。そして、今年と2年連続しての出現は、アオバズクの増加の予兆であれば良いですね。

2013年6月15日 (土)

シドの老眼鏡を入手-クリックリーダー

 あいかわらず海外ドラマにはまっています。先日、終了した『CSI:ニューヨーク』の監察医のシド・ハマーバックは地味ながら魅力的な役柄です。このシドが、かけている老眼鏡が気になりました。いつもは首から下げているのですが、使うときは左右のレンズの連結部分からはずして目の前でカチッとつなげて使うのです。とても便利そうですし、かっこう良いのです。
 私も寄る年波で老眼鏡は手放せなくなりました。近眼ではありませんので、いつも眼鏡をかけていて遠近両用というわけにもいきません。必要な時に老眼鏡をわざわざかけなくてはなりません。だいたい老眼鏡を探すところから始めてケースから出して使用します。野外では、リュックの中から探り当てるところから始まります。ついめんどくさいので、老眼鏡無しで適当に見ることになります。そのため、録音機の設定を間違えて録音し損なうこともあります。ですから、この老眼鏡ならば便利そうと思って探しました。
 「磁石、老眼鏡」で検索すると、ClicReaders(クリックリーダー)という商品名であることがわかりました。シドの眼鏡は黒縁ですが、他にもいろいろな色もありました。定価は、7,800円です。いろいろ探すと4,000円台もあって、送料込み4,780円で入手することができました。
 実際に使って見ますと、まず目の前で「カチッ」と音を立ててつながるのがとても快いです。首からさげているときも、さほど邪魔な感じはしません。レンズの大きさもちょうど良くてクリアです。ただ、持ち歩くのにとてもかさばります。ですから、出かけるときは首から下げっぱなしということなります。可能ならば、ツルの長さを調節するところからはずれて分解できるなどできると良いと思いました。
  写真は、壊れているのではありません。このように真ん中から外れ、磁石でくっつきます。色は、ブラウンです。

Cliprider130615

2013年6月14日 (金)

ハードディスクを交換ー4T

 とうとう2Tのハードディスクが、いっぱいになってきました。今まで、2Tを500Gずつ4つのパーティーションを切り、それぞれを録音機の機種ごとにデータを保存していました。このところのタイマー録音や一晩録音で、どんどんデータが増えて、PCM-D50用とW24などその他の機種用の2つのディスクに赤いマークが付くようになりました。
 今の買いのハードディスクは、1万円を切っている3Tなのですが、4つに割りにくいこととたぶん750G程度ではすぐにいっぱいになりそうということで、思い切って4Tを買いました。SEAGATEのST4000DM000、秋葉原のツクモで5年保証1,500円を付けて合計18,700円でした。録音、編集ではハードディスクの音がうるさいと困るので多少遅くても静音をうたっている機種を選んでいます。
 始めてコンピュータに内蔵されていたハードディスクは3Gでした。最初は広い体育館の片隅を使っているような感じだったのですが、あっという間に4畳半になってしまいました。4Tは、今のところ広いテラスが付いたという感じですが、これも荷物でいっぱいの物置になってしまうことでしょう。このイタチごっこは、いつまで続くのでしょう。
 

4thdd130614

2013年6月13日 (木)

不自然なとまり木-デジスコ通信に投稿

 ときおり公園の池に不自然な木の枝が突き出ていることがあります。だいたいこういう木の枝のある池にはカワセミがいます。要するに、ここにカワセミをとまらせて写真を撮ろうという人がいることになります。
 当然、鳥が来るのをその前で待つわけですから公園によっては、迷惑なことになります。そのため、各地の公園を歩くと野鳥撮影についての注意を促す看板を見るようになりました。自分たちの行為によって、評判を落とし、だんだん野鳥の写真を撮りづらい世の中になっていることをそろそろ自覚したほうが、よろしいかと思います。
 と言うことで、デジスコドッドコムのメールマガジンに「自然のなかでありのままの野鳥を撮る姿勢」と題して投稿いたしました。下記のURLで、ご高覧いただければ幸いです。
  http://www.digisco.com/mm/dt_71/toku1.htm

2013年6月12日 (水)

日本野鳥の会評議員会と理事会

 昨日は、公益財団法人日本野鳥の会の評議員会と理事会が開催されました。評議員会は、理事を選出し活動をチェックするのが仕事です。理事の任期は2年、私が理事を仰せつかってあっという間に2年経っていました。財団法人時代の評議員と議長、公益財団法人への移行と10年以上関わっています。とくに、この2年間は短く感じました。
 日本野鳥の会は相変わらずの赤字体質なのですが、前年度はなんとか黒字決算となりました。当初、3,300万円の赤字決算予定が、2,100万円の黒字となったわけですから、およそ5,000万円の節約と収入を得たことになります。これは、役員と事務局の血のにじむような努力と多くの支援者のおかげだと思います。この状況を今後とも続けていくのには、辛い部分もありますが、伸ばすところを伸ばせればと思います。
 良い傾向のひとつに、Webサイトのアクセス数が脅威的に伸びていることがあります。別に炎上したわけでもないのに、前年度のおよそ倍になっています。これを入会や売り上げ、支援事業に結びつけられたらなんと素晴らしいことか。担当者の腕のみせどころとなるでしょう。
 ところで、柳生博会長は評議員であり評議員会議長を兼ねています。そのため、理事の依頼の連絡も会長のお仕事となります。ところが、私は山形から日光と長期に留守にしていたため、会長から何度も連絡をいただいてしまいました。家の固定電話と携帯電話にも会長からのメッセージが入っていました。とうとう業を煮やして携帯には「理事になることを前提に話を進めてます。(略)ダメな場合はシャープを、OKの場合はフラットを押して下さい。」って・・・。

2013年6月11日 (火)

念願のイワヒバリ-蔵王

 今までイワヒバリのさえずりを録音するために、何度チャレンジしたことでしょう。栃木県那須岳では、時期をかえて何度か挑戦。富山県立山室堂では5月中旬に行ったら、まだ到着していないよう、あるいはもっと登らないと会えないようでした。長野県千畳敷カールも、もう一段登らないと会えそうもないとわかりました。それにしても、標高2,000mを超えると、ちょっとした登りもかなりきつく感じ体力の限界を感じます。
 それじゃあ北へ行けば標高が低くなり、楽に会えるのではないかと考えました。そして去年、日本野鳥の会やまがたのY川さんにお願いして蔵王に行きました。蔵王は、標高1,600m程度。お腹は張りますが、体は重く感じません。それに小1時間、緩やかな登りを歩いたところでイワヒバリがいました。ところが、イワヒバリはいたのものすでに時期が遅く鳴いてくれませんでした。そして今回、時期を早めて蔵王のイワヒバリに再挑戦です。
 トラフズクを見てからでしたので、イワヒバリのいるポイントに着いたのは午後2時頃になってしまいました。でも、Y川さんの指摘どおり雪渓の縁にいるのを発見。どうも、雪渓と岩がうまく混在しているところに多いようです。ただし、イワヒバリのいるところは崖の途中など。容易に近づくことはできません。しかし、蔵王全体はとても静かです。1km離れたレストハウス周辺の人声が聞こえるくらいなのですから、多少遠くで鳴いてもなんとかなりそうです。
 しばらく、見ているとイワヒバリ数羽が、追いかけ合いを始めました。そして、だんだん近くまでやって来て、目の前でさえずってくれました。そして、1mしか離れて立っていない私とカミさんの間を通り抜けるなど、人にはまったく無頓着です。

Alpineaccentor1306071

 さらに、目の前で、雌が真っ赤な総排出口を見せ、雄に交尾を促しているシーンも見ることができました。追いかけ合いは、なわばりに進入して来た他の群れを追い払うのではなく、ひとつの縄張りを持つ群れ同士のじゃれ合いのようでした。
 イワヒバリは、雌雄数羽で群れを作り、その中で交尾をし巣作りをして共同で雛を育てます。厳しい自然の高山で少しでも強い遺伝子を残すための繁殖戦略なのです。これを乱婚性というのですが、乱交みたいで嫌ですね。もっと良い言葉はないものでしょうか。可憐にさえずるイワヒバリを見たら、そんな言葉は浮かばないはずなのですが。
 PCM-D1で録音、ボリュームのアップ、低音ノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。



 Y川さんには、ご案内いただき、重ねてお礼申し上げます。

2013年6月10日 (月)

トラフズクの幼鳥-山形

 山形県にトラフズクの雛が巣立ったというので、見に行ってきました。さらに、念願のイワヒバリの声を録るために蔵王へ。日本野鳥の会やまがたのY川さんに情報をいただき、ご案内をお願いいたしました。
 去年、トラフズクの声を録音に行ったらすでに雛は巣立ち、親鳥の声を録ることができませんでした。幼鳥は、一晩中よく鳴いてくれてたっぷりと録音ができました。去年の記事です。声も聞けます。
  http://syrinxmm.cocolog-nifty.com/syrinx/2012/06/post-6590.html
 ところがこの時、幼鳥の姿をろくに見ていないことに気がつきました。見ることで影響を与えてはまずいと思い、双眼鏡を向けなかったのです。ところが、写真を見ると真っ白な体に目の周りだけが黒く、まるでパンク風の化粧のような模様をしているのを知りました。これは、見てみたいと思い再訪です。
 Y川さんにいただいた情報で、くだんの神社に行くと、幼鳥はおろか親鳥も姿が見えません。巣は見えるので、そのまわりを探しましたが見つかりません。神社のまわりをぐるぐる回って、やっと1ヶ所枝越しにある灰色の塊を発見。反対側にまわると、さらに遠くなりますが、2羽の幼鳥がいることがわかりました。近くには茶色の塊もあって親鳥もいます。高いスギの木のなかで、じっとしています。
 面白いのは、日が沈むと同時に翼を延ばしたり首をまわしたりして動き始めました。そして、さらに暗くなると鳴いてくれました。結局、ここの幼鳥は遠いのと葉陰にいることで、じっくりと見ることができませんでした。おかげで、首が痛くなりました。
 翌日は、Y川さんの案内で別の神社へ。今年、成鳥の声を録音したところです。ここでも雛が巣立ったとのこと。しばらく探すとすぐに発見。昨夜の苦労が、ウソのようです。やはりスギの梢の中にじっとしてます。こちらは幼鳥が1羽、離れたところに成鳥も1羽います。いずれも、私たちには無関心で警戒している様子はありません。
 幼鳥は、巣から出てかなり経っているので、すでに体の色が白から灰色になり顔全体が黒ぽくなっていました。目の周りだけが黒いのは、巣立ってすぐの時だけのようです。また、虹彩の色は親鳥ほどではありませんが、オレンジ色になっています。羽角は、白いながらしっかりと伸びて、もうトラフズクの顔になっていました。
 去年6月15日の時の幼鳥が、もっと白かったのは巣立ちが軒並み遅れたためだそうです。今年は、順当な巣立ちだそうです。この調子で、また来年楽しませてくれると良いですね。
 続きのイワヒバリは、明日へ。

2013年6月 3日 (月)

伝えることのできない音もある-夜の森の湖

 先週末も栃木県北部のダム湖にコノハズクをたずねました。今シーズン3回目の来訪です。毎度、A部さんにはご案内のご足労をおかけしています。
 野鳥によっては1度録音すれば、それで満足してしまう場合もあります。しかし、ここで鳴くコノハズクの声のイメージをそのままに録音しようと思っても、どうしても満足できる音にならず、苦労しています。
 ダム湖は、まわりを森に囲まれています。日が暮れていくと水面に映っている森と実際の森の区別が付かなくなり、幻想的な雰囲気に包まれます。真っ白なシカが岸辺に佇んでいそう、あるいは角のいっぱいあるシカが森の中からゆったりと出てくるような雰囲気になります。
 このダム湖は、とても静かです。人工的な音は、ときおり航空機が遠くを通る音だけです。人工的な明かりはダムの常夜灯がありますが、それが見えないところは漆黒の闇に包まれます。そこに身を置くと、不思議な気持ちになります。闇と無音ということは、視覚と聴覚に刺激がありません。そうなると、平衡感覚がなくなり身体が浮いたような不思議な感じになります。力を抜くと幽体離脱をしてしまいそうといったら良いでしょうか。いつの間にか歯を食いしばっていて、あとで歯が痛くなったこともあります。何かに捕まっていないと不安な気持ちになります。
 いつも仲間がいるので怖いという恐怖感はありません。しかし、この不思議な気持ちだけは何度行っても感じます。幻想的な自然の雰囲気と私の言うに言われぬ精神状態のなか、コノハズクの声が木霊しながら聞こえて来るのです。それを、音としてとらえるのはもう無理なのかもしれません。
 野鳥録音をしていると、ときおり記録に残せない自然というのがあるのだと思い知られされます。写真にも音にも残せない自然です。私のつたない文章では、伝えることのできない自然です。ただただ自分自身で感じ、記憶に残すだけの自然体験です。これこそ究極のバードウォッチングかもしれません。
 

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