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2013年6月24日 (月)

とりとめのない鳥-ホオアカ

 図鑑の解説を書いていて困る鳥がいます。たとえば、ホオアカです。この鳥の生息環境は一口では説明できないのです。
 ホオアカとの出会いで、いちばん印象深いのは栃木県日光の戦場ヶ原、青木橋の手前です。これが、この鳥の生息地を代表しているならば「標高の高い草原」となります。しかし、日光ではかつて日光駅のすぐそばの河原にもいましたし、関東地方に限って言っても利根川などの河口に近い草原でも生息しています。
 分布は、九州から北海道までいます。では、九州では標高が高く、北海道では平地かというと、そうでもありません。九州の標高の低いところでもいるのです。では、どこの草原でもいるかというと、いるところにしかいないのです。いったいホオアカの生息地のコンセプトって何なのか、とりとめがなく一口では解説できないのです。字数が限られた図鑑の解説では、こういった鳥がいちばん困ります。
 ところで、ホオアカのさえずりをちゃんと録音していないことに気がつきました。今、手元にあるホオアカのさえずりは、前述の戦場ヶ原青木橋の手前で録音したものです。まだDAT+ステレオマイクの時代に録音しています。ご存知のように戦場ヶ原は、木道から外れて歩くことができません。遠くで鳴いているから言って、近づくことができません。人通りも多いので、人と人との間を録った短い音源しかありません。
 エゾハルゼミの大合唱もそろそろピークは過ぎているだろうと、この週末は日光でホオアカを狙いました。戦場ヶ原の赤沼から青木橋のコースは、いわばメインルートであるために人通りが多いところです。そのため、今回は光徳入り口から泉門池に向かうルートで録音を試みました。日曜日は、車も人も多いだろうと、ソングポイントを見つけることに終始いたしました。このルートだけでもホオアカが、4,5羽います。これらの鳥のソングポイントで、木道に近いところを見つけ、できる限りその近くの木道の下に録音機を置きタイマー録音を設定いたしました。
 YAMAHA W24で録音、ボリュームのアップ、低音ノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。



 ソングポイントを見つけるためにホオアカのさえずりを聞いていて、今まで上手く録音できなかった理由がわかりました。まず、ホオアカはなかなかさえずってくれません。まわりではノビタキがさかんに鳴いてくれているのに、ホオアカはたまにしか鳴いてくれないのです。さらに、ホオアカは声量が小さいのです。それに加え、節も短めです。
 このタイマー録音のものは午前4時40分から49分、9分間さえずってくれた1部です。しかし、昼間の観察では数声で終わることもあり、長くて3分でした。あまりさえずらない鳥ということになり、野鳥録音では難題の鳥のひとつでしょう。
 ホオジロ系の鳥は、さえずりが発達しているのですが、なぜホオアカが取り残されたしまったのでしょうか。いずれにしても、ホオアカはとりとめのない鳥です。

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