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2013年7月

2013年7月30日 (火)

移動する粘菌類-キフシススホコリ

 本日は、NHKラジオ『夏休み子供科学電話相談』の当番の日でした。新しいスタジオ、30周年記念のために中継を挟んでの番組構成といつもとは勝手が違う段取りでしたが、なんとか無事にこなすことができました。
 朝、早かったので午後は昼寝。夕方、六義園へ散歩に行きました。蒸し暑い空気のなか、ヒグラシの声がわずかに涼しさを感じさせてくれる六義園の森です。
 枯れたカツラの木に、キフシススホコリと思われる粘菌類の変形体があるのを見つけました。大きさは、長いところで20cmを超える大きなものです。まるで、木の幹に黄色いペンキをぶちまけたように見えます。専門外なので、種名が違っていたらごめんなさい。詳しい方のフォローをお願いいたします。
 ところで、こちらは午後3時40分に撮影したものです。

Nenkin1307301

  そして、帰りがけ4時20分に撮影すると、形が変わっていました。わかりますか?左の上に伸びた部分が右に広がり、出っ張りが吸収された感じになっています。

Nenkin1307302

  変形体が、移動をするということは聞いていましたが見たのは初めて。それも、たった40分で、こんなに形が変わるとは驚きです。

2013年7月28日 (日)

大繁盛-六義園クヌギ食堂

 六義園広しといえども、樹液が出ている木は2本しかありません。樹種はクヌギ、いずれも順路の近くにあり、観察しやすい場所です。そのため、六義園に行ったおりには、必ずのぞく観察ポイントになっています。この季節、多い時は100匹を超えるコガネムシが集まっていて壮観です。

Kogaenmusi

 ここには、カブトムシやクワガタ、ルリタテハやヒカゲチョウの仲間も来ます。招からざる客として、キイロスズメバチやオオスズメバチも良く来ます。皆、樹液を飲むのに夢中で、近くに寄っても逃げることはありません。面白いのは、ときどきコガネムシがポタッと落ちることがあります。まわりには甘い香りも漂っていて、たぶん樹液が発酵してアルコール分があるようです。そのために、ときどき落ちてしまうのでしょう。ようするに酒に群がる飲んべえの昆虫たちです。
 PCM-D1で録音、低音ノイズを軽減しただけです。録音機を近くに置くことで、彼らが夢中で樹液を飲む音が録れました。ブーンという羽音は、落ちたコガネムシがまた樹液に戻る時の音です。
「kanabun110724.mp3」をダウンロード

2013年7月27日 (土)

イワツバメがいない-日光

 以前、東武日光駅前のツバメ類が、イワツバメからツバメに入れ替わったことを記事にしました。イワツバメがいなくなり、そこにツバメが進出して来た感じです。
 先週末、霧降高原を越えて大笹牧場に行きました。日光駅前から車で30分くらいのところにある広大な牧場です。

Oosasablanch

 録音を始めたばかりの頃、静かなところでイワツバメの声を録りたいと思い、大笹牧場まで行ったことを思いだしました。駅前など日光市内では、イワツバメはいても車の音など騒音が多くて、録音ができないからです。大笹牧場に行ってみると、牛舎の軒先にイワツバメの巣がずらりと並び、さかんに鳴き合っていました。遠くでカッコウ、ときどきウシののんびりした声が入り、野鳥録音の魅力とはこういうものかと、わかった音が録れました。
 ところが今回行ってみると、イワツバメの姿はゼロ。飛んでいるツバメばかりで、数を数えると20羽を超えていました。尾の短い幼鳥が混ざっているので、牛舎やレストランのある建物などで繁殖をしているのでしょう。
 駅前でのイワツバメの減少は、巣作りの場を奪われるなどの理由が考えられますが、大笹牧場でも巣落としなどが行われたのでしょうか。されたとしたらツバメも同じ境遇となると思いますし、ツバメばかりがいる理由にはなりません。
 なぜ、日光エリアではイワツバメが減少してツバメが増えているのか不思議です。また、日光だけのことなのか、知りたいところです。

2013年7月24日 (水)

今年の『夏休み子供科学電話相談』

  NHKラジオの『夏休み子供科学電話相談』の出演日をご案内いたします。
 私は、7月30日、8月6日、28日に出演いたします。なお、もう一人の鳥の解答者である生態教育センター・中村忠昌さんの出演日は、7月23日、8月1日です。合わせてお聞きいただければと思います。いずれにしても、鳥の質問が少ないので、質問をお待ちしております。
 なお、今年は30周年ということで、各地からの中継があります。
 放送時間は基本、午前8時5分~11時45分です。多少日によって放送時間が変わりますので下記URLでご確認ください。ときに、事件事故、国会中継が入る可能性があり、放送時間が変わったり中止になることもあります。あらかじめご了承ください。詳しくは、下記URLでご覧いただければ幸いです。
http://www.nhk.or.jp/radiosp/kodomoq/

2013年7月23日 (火)

夏の金精峠-ルリビタキ

 先の日曜日は、日光野鳥研究会の自然観察会で、恒例の金精峠に行きました。ここ数年は雨にたたられゆっくりと楽しむことができませんでしたが、今年は真っ青な空と真っ白な雲の元での観察会となりました。
 ただし、到着すると駐車スペースは満杯、有料のキャンプ場の駐車場へ車を止めます。これらの車は、白根山への登山者のようで、私たちが歩いた金精峠に向かう登山道では3時間あまりの間、わずか5、6人とすれ違うだけでした。いわば、貸し切り状態でバードウォッチングを楽しむことができました。
 日光の霧降方面でコマドリの声がしなくなりました。ササへのシカの食害が大きく影響していると思いますが、こちらは健在です。10年近く通っていますが、例年同じところで、ミソサザイ、ルリビタキ、コマドリがいます。このほか、キクイタダキは去年と同じところ、今年はメボソムシクイが多い印象を受けました。
 少しでも亜高山帯のムードをと思い、ルリビタキのさえずりをアップしておきます。2羽がさえずり合っています。PCM-D1で録音。ボリュームのアップ、3,000Hz以下のノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。
「Red-flankedBluetail13072100.mp3」をダウンロード

2013年7月19日 (金)

夜明けのヒグラシ-六義園

 六義園でタイマー録音を仕掛けて置いたら、早朝にヒグラシの声が良く入っていました。YAMAHA W24で録音、500Hz以下の低音の軽減、ニイニイゼミの音域のボリュームを下げています。
「higurasi130719.mp3」をダウンロード
 ヒグラシと言うと、晩夏であったり夕方の雰囲気があります。しかし、こうして録音をしていると、セミのなかでは早い時期の梅雨時から鳴き、早朝も鳴いているセミであることがわかります。
 今日の六義園では、ハシブトガラスが午前3時59分から鳴き始め、30分ほどでネグラ立ちが終了、ニイニイゼミが4時17分から、ヒグラシが4時20分から鳴き始めていました。そして、ヒグラシは4時37分に鳴き止んでいます。その後、ヒヨドリが4時48分に鳴き始めて、ひとしり鳴き続けていました。
 ヒグラシの鳴いている時間は、わずか17分。夕方も、そのくらいです。他のセミが、昼間ずうっと鳴いているに比べれば、なんと短い時間でしょう。

2013年7月18日 (木)

お葬式-関口尚さん

 本日は、東京工芸大学マンガ学科教授・関口尚さんのお葬式でした。享年52歳、若すぎます。
 関口さんとは、私が日本鳥類保護連盟の職員で、彼がまだ学生だった頃に出会いました。1979年、バードカービングの試作品を桑山賀行さんと秋山孝さんに作ってもらいました。その後の展開を図るため、秋山さんが連れてきた4人の学生内の1人です。ですから、日本でバードカービングを作った人間の5番目以内に入ります。確か、最初の作品はスズメだったと思います。それまでスズメの脚の色は黒か茶色だと思っていたのですが、彼がスズメの脚の色をちゃんと薄い黄土色に塗っているのを見て、バードカービングは鳥をしっかり見なくては作ることができないと確信したことを覚えています。
 その後、関口さんにはカルチャーセンターなどでの指導、デパート展示での実演といろいろ協力してもらいました。ですから、黎明期のバードカービングを支えてくれた1人です。私自身、わけもわらかず働いていた頃で、当時はさぞ迷惑をかけたことと思います。
 それにも関わらずその後、私が日本野鳥の会の職員になってからも、パンフレットのレイアウトやイラストでお世話になりました。とくに、バードソンではシンボルマークをはじめ、いろいろデザインしてもらいました。
 私がフリーになってからも、拙著『カラス、なぜ襲う』(2000年・河出書房新社)のイラストなど、お願いいたしました。この本は、表紙を秋山孝さんが描いており、師弟競演となっています。
 私が退職したあとも、日本野鳥の会ではカンムリウミスズメのバッチのデザインなど、仕事を依頼し続けており、縁は切れることなく続いておりました。
 いつも、安いギャラときりぎりの締め切り、めんどくさい仕事でも文句を言わず、私の依頼をもくもくと聞いては、やり遂げてくれた関口さんの真摯な姿を思い出します。そんな彼が助教授から教授となり、もう安い仕事は頼めないなあと思っていたところでした。
 今日の葬儀は横浜市長津田、里山の風景が広がる一角にある葬儀場でした。出棺が終わったとき、コジュケイが近くで鳴いてくれました。関口尚さんのご冥福を心よりお祈りいたします。

2013年7月17日 (水)

尾の長さが違うツバメ

 先日、ツバメの巣を見ていたら巣の中にいるツバメの尾の長さが違うことに気がつきました。
Barnswallow130713
 尾の左が短いのです。左もやや短いので、雌のツバメだと思います。このあと飛んだところを見るかぎり成鳥で、幼鳥のために尾が短いのではないことがわかりました。放射能によりツバメの尾に異常が出ることはチェルノブイリの原発事故で報告されており気にはしていたのですが、実際に見るとかなりショックでした。
 この件を日本野鳥の会の担当者のY本さんに報告かたがた、いろいろうかがいました。Y本さんによると、ツバメが争い等で尾羽が抜け、その後生えたりして尾羽が不均一になることがあり放射能のとの因果関係を明確にできないで苦慮しているとのことでした。確かに、このツバメを捕獲して体内の線量を計ることは不可能ですし、なかなか難しいだろうと思いました。
 ただ、この巣のある地域では線量の高いホットスポットがあります。私の簡易な線量計ですが、9μSv/hというびっくりするような数字がでたことがあります。
 いずれにしても、多くの観察記録が必要で、少なくとも線量の多い地域で異常が多いということがわかれば、因果関係についても言及できるようになると思います。
 なお、日本野鳥の会ではツバメをはじめ異常のある野鳥の記録を集めていますので、発見されたら下記URLで情報をお寄せいただければ幸いです。
      http://www.wbsj.org/activity/conservation/research-study/radioactivity/situation_tsubame201305/
 
 実は、地名の公表をするかどうか悩み、伏せることにいたしました。ツバメの巣に放射能があるということで、落とされては困るからです。実際に、日本野鳥の会には落とされた報告や相談があるそうで、これもツバメにとっての2次被害となっています。

2013年7月16日 (火)

キビタキのさえずりが寂しげになって

 野鳥録音を始めたばかりの頃、梅雨明けを待って日光でキビタキのさえずりを録ろうと思いました。季節的には、ちょうど今頃になります。ところが、寂しげな節で鳴くキビタキばかりでした。それまで、キビタキのさえずりは、木漏れ日のようにきらびやかにさえずるものだと思っていました。また、CDなどの収録されているキビタキのさえずりとも違うので、不思議に思ったものです。
 しばらくして、キビタキは渡って来たばかりの頃と梅雨明けの頃では、さえずり方が違うことがわかりました。渡って来たばかりの頃は、まさに日の光のようにキラキラとした歌で複雑な上に長く鳴きます。ときに、他の鳥のさえずりを取り入れて、より変化に富んだ節回しにして楽しませてくれます。ところが、今頃になると単純な短い節を繰り返すだけで鳴いている時間も短い鳴き方になります。なれないとキビタキのさえずりとは、解らないかもしれません。
 この連休に日光で録音したキビタキのさえずりです。PCM-D1で録音、ボリュームはそのまま、3,000Hz以下のノイズを軽減、軽くノイズリダクションをかけています。
「NarcissusFlycatcher13071300.mp3」をダウンロード
  このさえずっていた雄はたいへんきれいなタイプで、翼の白斑も大きなものでした。ですから、若い雄で歌が下手とか、巣立った幼鳥が鳴いているということはありません。この季節ならではのキビタキのさえずり方と言って良いでしょう。
 多くの鳥たちが繁殖期が終わっているはずなのにさえずります。繁殖に失敗した雄、雌に巡り会えなかった雄、あるいは成功したものの来年に向けてなわばりを守っているなどの理由が考えられます。キビタキのようにさえずり方が変わるものは、ほかに思いつきません。それだけに、特別の意味があるのでしょうか。
 いずれにしても、キビタキのさえずりが寂しげになると、今年の野鳥録音のお仕事も終盤となります。

2013年7月15日 (月)

デジスコ通信に投稿-思うところ

 先日、自然観察会で昔お世話になった元日本野鳥の会東京支部の幹事K野さんにお会いしました。高校生の時に鳥を教えてもらった方です。当時、私たち高校生のバードウォッチャーから見ると幹事の方々は雲上人のように思え、声をかけていただくと緊張したものです。この間、お会いしたときも「あッ、K野さんがいる」と思っただけで、緊張してしまいました。
 また先日、元山岳ガイドの方にお会いして、山岳ツアーの実情をうかがう機会がありました。併せて、ツアーとしてバードウォッチングでは、いつまでたっても鳥を覚えられないし鳥への配慮が身につかないのではないかと思いました。いずれ、この緊張感のない雰囲気は、探鳥会や自然観察会にも広がっていくのではないかと危惧しています。このような話をデジスコドッドコムのメールマガジン、デジスコ通信に投稿いたしました。下記URLでも読むことができます。よろしければ、ご高覧いただければと思います。
 http://www.digisco.com/mm/dt_72/toku1.htm

2013年7月13日 (土)

今年も『夏休み子ども科学電話相談』-本がでました

 以前に記事にしたようにNHKラジオ『夏休み子ども科学電話相談』は、今年は30年目。そのため、毎年出版されている本も今年は2種類となりました。
 生き物のことは『どうして?なるほど! 生きもののなぞ99』、地球や宇宙のことは『どうして?なるほど! 地球・宇宙のなぞ99』というタイトルです。
Nhk130713

 生き物のほうでは、矢島稔先生と私の対談が収録されています。お子さんに、あるいはお孫さんに、どうぞお買い求めいただければ幸いです。

装丁:B6判144ページ
出版社: NHK出版
ISBN-10: 4140113227
ISBN-13: 978-4140113226
発売日: 2013/7/13
定価 1,260円 (本体1,200円)
アマゾンのURL。
http://www.amazon.co.jp/NHK%E5%AD%90%E3%81%A9%E3%82%82%E7%A7%91%E5%AD%A6%E9%9B%BB%E8%A9%B1%E7%9B%B8%E8%AB%87%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB-%E3%81%A9%E3%81%86%E3%81%97%E3%81%A6-%E3%81%AA%E3%82%8B%E3%81%BB%E3%81%A9-%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%82%82%E3%81%AE%E3%81%AE%E3%81%AA%E3%81%9E99-NHK%E3%83%A9%E3%82%B8%E3%82%AA%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%80%8C%E5%AD%90%E3%81%A9%E3%82%82%E7%A7%91%E5%AD%A6%E9%9B%BB%E8%A9%B1%E7%9B%B8%E8%AB%87%E3%80%8D%E5%88%B6%E4%BD%9C%E7%8F%AD/dp/4140113227/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1373593020&sr=1-1&keywords=%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%82%82%E3%81%AE%E3%81%AE%E3%81%AA%E3%81%9E99

2013年7月12日 (金)

LIFE11展~生命讃画~-新宿京王プラザホテル

  昨日は、新宿の京王プラザホテルで開かれているカミさんの絵が展示されている絵画展に行ってきました。題してLIFE11展、鳥を始め植物画など、ワイルドライフ系の作品展です。
 開催期間は7月11日~19日、展示時間帯は午前10時~午後7時(最終日は午後4時までとなりますのでご注意ください)です。場所は、フロントのある1階、ロビーギャラリーです。絵は、広いエントランスと喫茶スペース、さらにギャラリーのある一角に展示されています。
 参加作家されている作家の方々は、岩井昌代、小川智子、木部一樹、たぶき正博、内藤貞夫、長島充、福原勝一、巻島克之、松岡潤、松田蘭子、三浦裕子です(敬称略)。
 カミさんは、今までない大きさの絵を描いており、いったいどうなることやらと思ったのですが、広いエントランスではそれなりに収まっておりました。
 写真は、巻島克之さんと内藤貞夫さんの絵が並んだエントランス、迫力のある絵ばかりです。

Life111

 カミさんは3点、出展しています。
Life112_2

 京王プラザホテルの展示会についてのURLです。
  http://www.keioplaza.co.jp/guide/facility/gallery.html

2013年7月11日 (木)

『朝の小鳥』8月分スタジオ収録-蔵王の鳥たち

 昨日は、文化放送で『朝の小鳥』8月放送分のスタジオ収録でした。
 8月のテーマは、今年度から東北放送での放送が開始されたことを記念して、宮城県から山形県に連なる「蔵王の鳥たち」といたしました。当ブログでも記事にいたしました去年の8月と今年の6月に収録した音源を使用しての番組構成です。
 このまま暑さが続くのか思うと憂鬱になりますが、せめて番組で蔵王の涼しさを伝えられればと思います。
 なお、東北放送(TBC)の放送時間は、毎週土曜日の午前6時25分~6時30分です。サービスエリアにお住まいの方、ぜひお聞きいただければ幸いです。
2013年8月放送予定
8月4日 カッコウ
   11日 イワヒバリ
   18日  メボソムシクイ
   25日  ウグイス

2013年7月 9日 (火)

本場ニッコウキスゲ満開-霧降高原キスゲ平園地

 日光が種名や学名に付いた生物は、いくつかあります。そのなかでもニッコウキスゲがいちばん有名ではないでしょうか。そのニッコウキスゲが見頃、そして以前あったリフトを撤去し新たに遊歩道や階段を整備して、レストランもできたということで霧降高原キスゲ平園地に行きました。
 ところが、日曜日の午前9時に行くと、いくつもある駐車場はすべて満車。けっこう登らなくてはならない大駐車場でさえ、入ることができませんでした。この日は、あきらめて大笹牧場で買い物。昼頃、通ると駐車場に入る車が車線をふさぎ、大渋滞となっていました。
 ということで、月曜日に再チャレンジ。早めの午前8時に行くといちばん近い大きな駐車場がガラガラ、余裕で駐車できました。ただし、9時頃に上から駐車場を見たら、ほぼ満車。平日も早め行くことをオススメします。
 ところで、肝心のニッコウキスゲは満開。今が見頃ではないでしょうか。1970年代の写真を見ると、斜面が花で黄色に染まっています。当時は、日光市内から見上げると、山の斜面が黄色く見えたと言われていました。その後、シカの食害に会い、花がちらほらと咲いているだけになりました。そのため、シカの防護策、さらには植栽をすることでかなり昔の面影を取り戻しています。あの急斜面での作業など、さぞご苦労があったことと思います。
 ところでコースは、斜面をジグザグにきってある遊歩道とまっすぐな階段があります。今回は、遊歩道のほうを歩きました。以前ならば、リフトの乗り換えの道でしか見ることができなかった道沿いの植物をこの道を歩くことで、ゆっくりと堪能することができました。また、アサギマダラなどのチョウもじっくりと見ることができます。リフトがなくなったおかげで騒音がなくなり、カッコウの声がたえず、近くでホオジロ、遠くでビンズイが鳴いていました。ときおり頭の上を鳴き合いながらイカルが飛んでいくなど、野鳥たちの鳴き声も良く聞こえます。この道を生き物を探しながら歩いたら1時間半かかりました。同じ道をとっとと下ったら30分もかかりませんでしたので、それだけ自然を味わったことになります。
 人が増えてくるといろいろな人もいて、避難小屋で煙草を吸う人、ペットのイヌを連れて登って来る人など、自然に中に入る心構えをもっとインフォメーションすべきだと思いました。
 帰ろうとしたら、ペンション・トロールの森のオーナーW辺さんご夫婦とばったりお会いしました。W辺さんらは私たちよりもっと早く来て、もっと上まで登ったとのこと。より霧降高原の自然を楽しまれていました。
 山を下りると、この日は昼から雷雨となりました。いずれにしても、ニッコウキスゲを楽しむならば、早めのスケジュールを組んだほうがよろしいようです。
Kisuge130609


2013年7月 8日 (月)

日光で初アオバズク

 週末は日光でした。駅前の居酒屋から出ると、遠くでイヌが鳴いています。よく聞くとアオバズクの声でした。フクロウ系の声は遠くで聞くと、イヌの声のように聞こえることが良くあります。
  20年以上、日光に通っています。通い始めた頃、カミさんが化け時蔵の近くで昼間にそれらしい声を聞いたという話がありましたが、少なくとも私は始めてです。日光の鳥仲間からも、アオバズクの情報を聞いたことはありませんので、かなり珍しい記録だと思います。
 それも、駅前の杉並木から聞こえます。このところほぼ毎週日光に行き、ほぼ毎週この居酒屋に行っているので、前からいれば気がついているはずです。ですから、このアオバズクは、この間六義園に出現したものと同じように、雌に出会うことのできなかった雄が漂行して来たものと思われます。
 さっそく録音機を取りに行き、録音してみました。PCM-D1で録音、500Hz以下の低音ノイズを軽減、声の音域のボリュームをアップ、ノイズリダクションをかけています。

「brownoobook130705.mp3」をダウンロード

 アオバズクの声は、杉並木に沿ってJR日光駅から東武日光駅の間を往復いたしました。まだ宵のうち、車の通りは多く電車の音もします。住宅からは、話声やTVの音も聞こえるなかでの録音です。やはり、「ホッホ」の数が少ないですね。少なくとも10回20声を超えることはありませんでした。
 今回、3泊しましたが、アオバズクの声が聞こえたのは2日間だけ、3日目には聞こえませんでした。仲間と出会えず、また流れていったようです。

2013年7月 5日 (金)

全国昼寝ベスト3

 野鳥録音をしていると早起きをしなくてはなりません。このシーズンですと、だいたい午前3時に起き、現着3時30分、45分から録音開始で4時30分にはピークは終わります。ですから、お昼頃には夕方の気分、午後は昼寝をしないと身体が持ちません。
 そこで今まで、もっとも気持ちの良かった昼寝ベスト3を上げておきます。
 第1位は、新潟県粟島のヘリポート。5月の連休ですから、まだ夜明けは遅く活動を始めたのは午前4時でした。それでも、午後になると眠くなります。宿で眠るつもりでいたのですが、仲間が昼からお酒を飲んだので運転を頼まれました。そのため、皆が鳥を見ている間、車のなかでの昼寝。車のドアを開け放しておくと、日本海からの風が抜けて行きます。その風に乗ってホオジロのさえずりが聞こえてきます。おかげで、とても気持ちよい昼寝ができました。これが第1位です。
 第2位、東京都三宅島大路池。船のなかでの睡眠時間が短い上に、早朝からの活動で昼飯を食べたら猛烈に眠くなりました。大路池の入り口に止めた車のなかで、イイジマムシクイのさえずりを聞きながらの昼寝です。私が寝ていると言うので、仲間は大路池の奥まで歩いて鳥を見てくると出発していきました。ふと、気がつくと皆が私を見下ろしています。少なくとも2時間ほどの行程なのに、私にとっては一瞬のこと。とても気持ちよさそうに、いびきをかいていたとのことで録音されてしまいました。
 第3位、北海道ポロト沼。元日本野鳥の会職員のH高さんが、経営するポロト案内舎です。ここは1組4人までしか受け付けないこだわりの宿です。そのかわり、目の前に広がる湿地にはタンチョウがいて、オジロワシが飛び、カワアイサの親子が泳いでいます。道東は時差の関係で、午前2時にはコーラスのピークが始まっています。夜は湿地からクイナの声が聞こえてくるのですから、それも録らなくてはなりません。そのため、寝ているヒマがありません。おかげで、いつも以上に昼寝をしないと身体が持ちませんでした。宿の前には長椅子が置いてあり、ここに寝転んでの昼寝です(写真)。すぐそばで鳴くノビタキやベニマシコのさえずりが子守歌です。ちょうど今頃です。また、行きたくなりました。
 早起きを数日行うと、馴れてきて早起きが苦ではなくなります。ただ、困るのは家に戻ってきてからも早く目が覚めてしまうことです。この時差が抜けるまで、いつも眠いのが悩みです。

Poroto0506

2013年7月 1日 (月)

食べる図鑑-『富士山野鳥図鑑』

  富士山が世界遺産に登録されたことと本日は山開きで、ニュースからワイドショーまで富士山ネタばかりでした。ということで、こちらも富士山ネタです。
 この間、日本野鳥の会のショップに行ったら入荷したばかりの『富士山野鳥図鑑』が並んでいました。さっそく購入いたしました。

Manjyu1307011

Manjyu1307012

 タイトルは図鑑ですが、中身は一口サイズのおまんじゅうです。それもただのまんじゅうではなく、富士鷹なすびさんのイラストのパッケージ、まんじゅうには富士山五合目近くで見られる野鳥や富士山にまつわることがプリントされています。いわば、食べる野鳥図鑑です。定価は、650円(税込)。
 この『富士山野鳥図鑑』は、今のところ富士山スバルライン五合目にあるお土産屋さん「富士山みはらし」と日本野鳥の会のショップのみで販売とのこと。日本野鳥の会では、通販でも扱っています。ご希望の方は、下記URLをご覧ください。
 http://c05.future-shop.jp/fs/wildbird/gr307/gd2931
 今のところ、もったいなくて味見をしていません・・・ 

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