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2013年8月

2013年8月31日 (土)

ツミの羽毛散乱-六義園

 今日、六義園を歩いていたら植え込みの中に羽毛が散乱していました。

Sparrowhawkaccident130831

 濃い灰色と白の縞模様の尾羽、褐色の縞模様の体羽などからツミの雌、または幼鳥と判断いたしました。羽毛のなかには、鞘が付いたものがあり、巣立ったばかりの幼鳥なのでしょうか。それとも、換羽期を迎えた成鳥はこういう状態なのでしょうか。
 ところで犯人は誰でしょう。一昨日、六義園の上を飛ぶオオタカを見ています。また、常連のH本さんは昨日、ここでオオタカを見ています。羽毛の散り具合から、地面に押しつけてとどめを刺すことのあるオオタカが犯人の可能性があります。ネコも考えられますが、ツミが地面でウロウロすることはあまりしないので、可能性は低いかもしれません。あと、ハシブトガラスの可能性もあります。しかし、ツミとならば戦いがあったはずで、少しはカラスの羽毛も散っていても良いと思いますが、ありませんでした。
 いずれにしても、羽毛に鞘があることから飛翔能力が欠けているところをやられたのでしょう。
 今年の夏は、ツミの生から死まで体験することができました。

2013年8月29日 (木)

第10回デジスコ写真展

 昨日は、NHKラジオの『夏休み子供科学電話相談』の出演日でした。朝7時30分に着くとちょうど朝のお天気お姉さんの渡辺蘭さんとすれ違い、ラッキーでした。番組が終わってから控え室にいると物まねタレントのMさんが通り、なぜか私の顔を見て頭を下げていきました。誰かと間違えたようです。
 本番は、良い質問と元気な子どもたちに恵まれて、私としては順調に答えられたと思いました。
 NHKの後、新宿のエルタワービルで開催されているデジスコ写真展へ行きました。デジスコらしい野鳥写真の数々、野鳥の美しさを捕らえる技術に一段と磨きがかかった感じの写真展でした。
 私が日本野鳥の会の職員だった1990年頃、デジスコの”デ”の字もありませんでした。それが、革命的な野鳥写真の撮り方は、あっという間に野鳥業界を席巻しました。当時、現在の携帯電話の普及同様、誰がデジスコの普及を予想したでしょうか。
 そして、現状では野鳥写真を撮る方たちは、デジ一眼派とデジスコ派と別れ、デジスコは根強いファンが支え安定していると捕らえていますがいかがでしょう。
 私の周辺では、写真から入ってきた野鳥も好きだかカメラが好きというタイプの人はデジ一眼で撮っています。また、バードウォッチャーで見たいし写真も撮りたいという方は、望遠鏡で観察することもできて、とくにかく大きく撮れるということでデジスコで撮るというように棲み分けている傾向があると思います。これは、あくまでも傾向で例外があるのは承知の上での分析です。
 珍鳥ポイントに行って数10人のカメラマンが並ぶと、数年前はデジスコが多かったのですが、このところデジ一眼が多くなってきました。傾向としては写真から入ってきた人が野鳥写真を撮っているのが多くなっているのではと想像しています。
 根付いたデジスコはデジスコで、今後とも機材の改良ととともに発展していくと思います。ただ、今後どのように展開していくのでしょうか。今から30年前には、デジスコの出現を予想できなかったように、これからも新しいアイテムの普及はいくらでもあるわけです。野鳥好きがいる限り、期待しています。いずれにしても野鳥をより楽しめ、野鳥に迷惑をかけない楽しみ方が出てくると良いですね。
 なお、デジスコ写真展は下記URLを参考にしてください。
  http://www.nikon-image.com/activity/salon/exhibition/2013/08_bis.htm#05

2013年8月27日 (火)

六義園・異変3-白化が多い

 ちょっと間が空きましたが、六義園異変の続きです。
 六義園で、翼の一部が白いハシブトガラスがいるのに気がつきました。
 飛ぶと初列風切羽の身体に近い羽が斑に白く、その上の雨覆いの一部も白いのです。翼に大きな白い斑があるように見えます。もう少し先まで白ければ、カササギの翼のパターンに似ています。さらに、左翼の6枚目の羽軸がわずかに波打っているので、奇形も入っているもしれません。

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 同じカラスです。翼を閉じると、これらの羽は隠れて一部分しか見えません。ただ、カラスは黒いので少しでも白い部分があるのは目立ちます。

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 実はこのカラスがいるあたりで、去年も翼の色のおかしなハシブトガラスを見ています。このカラスは、初列風切羽に淡色の縞模様がありました。前述のカラスほど、白さは顕著でなく、飛んだときにはこのパターンは目立ちませんでした(2012年11月17日に撮影)。

Crow121117_2

 ただ、今回のカラスと去年にカラスがいた場所は、ほとんど同じエリアです。この間、大規模な換羽はないと思います。どちらも成鳥ですから、親子の可能性もありません。色素異常のカラスが多いため、偶然同じ所にいるということでしょうか。
 なお、六義園では去年2月に頭の白いムクドリも見つかっています。これは、拙ブログで記事にしています。
 私は、六義園で1984年以来、30年近くバードウォッチングをしています。さらに、1999年にカラスのシンポジウムに関わって以来、カラス類はていねいに観察しています。しかし、ムクドリもハシブトガラスも六義園で部分白化の鳥を見た記憶がありません。
  これらの現象が、福島原発事故に由来する放射能の影響と断定することはできません。しかし、放射能の影響が野鳥の色素異常、とくに部分白化として出ることはチェルノブイリ事故の影響で報告されています。
 私は、チェルノブイリ原発事故の後にロシア(当時はソ連)に行っています。1986年、事故から2年後です。モスクワと北に位置するのサンクトペテルブルク(当時はレニングラード)へ行きました。サンクトペテルブルグの街の中にあったミヤマガラスのコロニーにいた数羽が翼に白い部分がありました。案内してくれた鳥類学者の方が、それを見て「チェルノブイリ以後、ミヤマガラスの部分白化の個体が増えた。放射能の影響だと思う」と言っていたのを今でも覚えています。
 なお、六義園内では簡易な線量計でときおり計測していますが、正常の範囲内です。比較的線量の高い千葉県西部まで直線で20km。ハシブトガラスの行動範囲を考えると、移動は充分に可能です。このようなエリアで生まれたのでしょうか。
 いずれにしても、色素異常の野鳥を発見したら記録しておくことをお勧めします。そして今、身近な野鳥をよく見ておくことが重要になってきたと思います。

2013年8月25日 (日)

デジスコ通信に投稿-淘汰されるか探鳥会

  今日は、足立自然にふれあう会の谷津干潟探鳥会に行くつもりでした。ところが朝、起きたら雨。予報も雨なので出かけるのを断念いたしました。しかし、谷津干潟自然観察センターのライブカメラを見ていたら、本降りになるはずの昼前から雨は上がったようです。ちょうど、潮も引きシギやチドリの観察には良かったのではないでしょうか。このような日に参加した熱心な方たちだけのご褒美があったのではないかと思います。
 この会の探鳥会は、のんびりと自然を楽しむ雰囲気があります。昆虫や植物に詳しい人もいて、皆で教えあって進行していきます。そのため、私も居心地が良くて、都合がつくかぎりお邪魔しています。いずれにしても、会長始めリーダーの方々が、同じ趣味の仲間と過ごすことが楽しくて仕方がないという喜びが伝わってくる会です。
 しかし、ときに探鳥会で不愉快な思いをしたという方がいます。
 前回の”デジスコ通信に投稿”の記事には、今までなく多数のコメントを頂戴いたしました。そのなかで「探鳥会で叱られて、もうその探鳥会には出る気がしない」というコメントをいただきました。残念なことに、このように探鳥会で嫌な思いをしたという方には何人も会っています。ひとえにリーダーの指導のまずさにあるのですが、一概に解決作のない問題です。ということで、デジスコ通信に投稿いたしました。
 下記のURLで読むことができます。自戒を含めての拙文、ご高覧いただければ幸いです。
 http://www.digisco.com/mm/dt_73/toku1.htm
  ちなみに私が嫌な探鳥会は、リーダーが教える喜びに浸っていたり知識をひけらかしているような会ですね。これも自戒を含めて申し上げます。

2013年8月24日 (土)

ツミの子育てを見る-情報管理

 今回のツミの子育ては、とても観察しづらいロケーションでした。午前中いっぱい観察して何の動きがないので、これは放棄されたかと思って帰ると、午後に来た仲間が巣に入るのが見えたと報告してくれます。もちろん卵の数は不明、雛が何羽孵ったのか確認するまで4,5人が交代で2日かかりました。それだけに、写真撮影も難しいポジションでした。巣が見えるところは、わずか4ヶ所。それぞれ1m四方しかありません。この内、1ヶ所は2ヶ月半たった後半には、木の葉が生長して見えにくくなってしまいました。
 こんな条件の悪いところですし、ハシブトガラスが多い公園でどうせ子育ては成功しないだろう思い、最初は情報管理は考えませんでした。しかし、三鷹のS木さんちのツミは野鳥カメラマンに囲まれていましたし、各地で報告されている野鳥カメラマンの悪行や惨状を見る限り、気を使って使いすぎることはないと思いました。
 何しろツミの巣がみえるところは、わずかしかありません。もし、5、6人のカメラマンが来たら場所取りになるでしょう。遠いだけに長い望遠レンズが必要です。そうなると三脚に設置しなければ撮れません。そうすれば長時間いすわり、場所ふさぎになってしまう可能性もあります(注:常連さんたちは三脚を使わない手持ちでの撮影です)。ということで、情報をクローズすることにしました。
 今回、ブログの記事を書くにあたりツミの生殖状況を調べたり、都心への進出をネットで探しました。ツミの情報はたいへん多いのに驚きました。しかし、地名が出ている情報は少なく、もはやツミクラスの情報はクローズにするのが当たり前になった感があります。
 問題は、ご近所の鳥仲間にどこまで情報を流すかでした。これも、近くにくれば見つけてしまう可能性があり、自分で見つけた情報ということで他へ伝えてしまうかもしれません。中にはブログを運営している方もいますし、Facebookに登録している人もいます。発見の喜びを発表するには、いずれもかっこうの媒体です。そのため、出会えば「他に情報を漏らさないで」と断って、場所と状況を教えてることにしました。結果、2ヶ月半の期間で常連さんにはすべて伝わり、フリの方1人に情報が伝わったことになります。大きな騒ぎやトラブルに見舞われることなく、無事に巣立ちまで見守ることができたのは、関係した皆さんの協力のたまものです。また、これだけ神経質にならければ、野鳥たちの生活も守ることができない時代になったと言えます。
 今回のツミの子育てを通して、自然の厳しさを目の当たりにするとともに、命をはぐくむのも自然であることを実感いたしました。このツミの家族から、科学的な知見ばかりでなく、野生生物の生きざまから見守る仲間の心情まで、いろいろ学ぶことができたと思います。いずれにしても、2ヶ月半楽しませてくれたツミに感謝です。
 写真は、巣立った幼鳥です。あの綿毛に包まれたぽわぽわの雛がわずか1ヶ月半で、こんな立派な猛禽に成長するのですから感動です。

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 とりあえず、ツミのお話しは終わりです。

2013年8月23日 (金)

ツミの子育てを見る-アクシデント

  ツミの産卵数は4~5個。「ツミ 雛」などで画像検索すると、写真に撮られている巣の上にいる雛の数は3~4羽で、高い繁殖率を誇っているようです。私が調べた周辺のハシブトガラスの繁殖率が、1.93羽であることを考えると、カラスより高いことになります。それだけに、増えたことになっとくができます。
 観察していたツミは、4羽の雛を孵し2羽が巣立ちました。数字で言えば、50%なのですから、まずまずの成績と言えます。しかし、現実に2羽の雛が死んで行くのをまのあたりにするのはたいへん辛いものがありました。この雛たちは、思いもよらぬアクシデントに見舞われ命を落としたのです。
 雛が大きくなり巣の中で羽ばたきの練習をする頃、1羽の雛が近くのサクラの木のなかにいるのをカミさんが見つけました。まだ、頭が白く産毛のある状態です。

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 巣から木までの距離は5,6mあります。その間は、飛べたことになります。見ていると、枝渡りをして木の中を移動しているので、元気は元気です。
 普通、鳥は巣立つと2度と巣には戻りません。あとで知ったのですが、ツミは巣から出た後にも巣に戻り、巣の中にいたり、巣の近くで過ごします。ですから、この雛も巣から出ても巣に戻るつもりだったのでしょう。
 ところが、この日の夕方、運の悪いことに東京地方は大雨に見舞われました。隅田川の花火が中止になったあのゲリラ豪雨です。翌日朝一で見に行きましたが、雛が見当たりません。周辺の藪や木陰も探しましたがいません。巣の中には3羽だけ、とにかく見づらい巣なので、これを確認するだけでも午前中いっぱいかかりました。
 その後も、親鳥と幼鳥たちは17日間、巣の周りにいましたが、雛の数が4羽になることはありませんでした。たぶん、雨に打たれ木から落ちたところをネコやハクビシンに捕まったのではないかと想像しています。もし、あの豪雨さえなければ生きていたかもしれないと思うと、雨が恨めしいと思ってしまいます。
 雛たちが巣立ち、巣の周りで飛ぶようになった1週間後、私がNHKラジオ『夏休み子供科学電話相談』が終わり携帯電話の電源を入れると、留守伝とショートメールがたくさん入っています。これは何事と思って留守伝を聞くと、K藤さんとS根さんから「幼鳥が、ヘビに襲われた」とのメッセージです。2人ともかなり気が動転しているようです。まず、私は飛べるまで成長した幼鳥がヘビにやられるなんて何かの間違いでないと思いました。後で、いろいろ状況をうかがうと、こういうことでした。
 まず、巣のそばにいた幼鳥の1羽がばたばたしているのに気がつきます。しばらくすると、ツミが頭からアオダイショウに飲み込まれ状態で、ぶら下がっていることがわかりました。ヘビの大きさは1m50cmくらい。この公園では、大きなほうです。ヘビは、頭を飲み込んだものの雛の重さに耐えかねて、ぶら下がってしまいます。巣のそばですから、高さは25mもあります。助けようがありません。そして、ヘビは雛の重さに耐えかねて落下。2人の目の前に落ちてきたそうです。勇敢にもS根さんが、木の枝でヘビを追い払いツミを助け出しましたが、ときすでに遅く幼鳥は死んでいたそうです。普通ならば武勇伝となる話ですが、2人とも幼鳥を助けることができなかったことで言葉少なでした。
 S根さんの撮った写真を見ると、ヘビは大きいとは言え、ツミの頭くらいまでしか飲み込めないサイズです。それなのに、なぜという思いがあります。また、幼鳥もいくら生まれたばかりで経験がないとは言え、なんとか避けられなかったものか思います。さらに、この事件の前後、親鳥のうち雄が姿を消しています。月之座さんちのツミも、幼鳥が飛びまわる頃に雄がいなくなっており、これはツミのスケジュールどおりの行動のようです。いずれにしても、雄がいなくなって防衛能力が落ちたところでだったのです。もし、雄がまだいたらと思うと悔やまれます。
 なお、この幼鳥の死体は、山階鳥類研究所に送られ保存されることになりました。
  続きます。

2013年8月22日 (木)

ツミの子育てを見る-鳴き声

 思い起こせば、ツミの声を録るためにずいぶん苦労をしました。まず2006年、野鳥録音を始めて10年くらいたっていましたので、そろそろちゃんと種類を押さえたいと思い立ちました。その筆頭がツミです。そのため、イラストレーターの水谷高英さんから情報をいただき国分寺市の雑木林に出向きました。ところが、ツミはいたものの鳴いてくれません。また、まだDAT+マイクで録音していたので、できる限り早朝に行っての録音です。この雑木林には、その後も通ったのですが、どうしても鳴いてくれませんでした。この年は、バードリサーチの植田睦之さんからも情報をいただき、大学のキャンパス2ヶ所、雑木林1ヶ所と訪ねましたが、ツミはいても鳴かず録れずでした。
 翌年の2007年、イラストレーターの月之座さんから近所の公園にいるとの情報。さっそく早朝の公園に行きました。ところが、午前6時台の公園というのは人が多いのに驚きました。散歩はまだしも、ラジオ体操に詩吟をうなる人とにぎやかでした。しかし、面白いことに7時になると朝食のためか、連ドラを見るためか、人が引いて行きました。この時は、出始めたばかりのメモリー録音機R-09を投入。静かになったところで、テープの消費を気にしないで稼働させておきました。おかげで、やって来たハシブトガラスに反応してツミがやっと鳴いてくれ、始めてツミの声の録音に成功しました。ただ、カラスの声がかぶっていて、もう一声といったところでした。
 2011、2012年に三鷹市のS木さんちのツミにチャレンジ。YAMAHA W24のタイマー機能を活用。タイマーを午前3時から6時までと設定することで、道路際の公園にも関わらず、早朝の静かな時間に鳴いた声を録ることができました。思うような声を録音できるまで6年かかったことになります。ですから、ツミは鳴かない鳥、録音の難しい鳥というイメージだったのです。ところが、今回の観察では鳴くこと鳴くこと。思う存分、録音することができました。
 いちばん聞く声は、ハシブトガラスに対して向かっていくときの威嚇です。鋭く連続した声で「キュ、キュルルル」と尻下がりに聞こえます。多くの場合、同時に「グ、ガガガ・・・」というハシブトガラスの声が入っています。
 ここにアップした声は、雄と雌が同時に鳴いているので雌雄の違いがわかります。この時は、1羽のハシブトガラスの幼鳥が立ち入り禁止区域に紛れ込みツミの攻撃を受けました。カラスはどうして良いのかわからず固まってしまい、身動きがとれません。そのため、雌雄のツミが執拗に鳴き続けていました。PCM-D50で録音、ボリュームはそのまま、低音ノイズの軽減をしているだけです。

 雄、雌、雌、雄、雌の順で鳴いています。よく聞くと、雄の方が声量がなく高め。雌のほうが比較して声が大きく低めに聞こえます。ツミは江戸時代、雄と雌は別の種類だと思われていたほど大きさ違いますから、声も音量と響き具合に大きな違いがあることになります。
  まだ、続きます。

2013年8月21日 (水)

ツミの子育てを見る-都心への進出

  そもそも、ついこの間までツミは幻の鳥でした。私が日本鳥類保護連盟の職員だった1970年後半、環境庁(当時)から日本のワシタカ類の個体数を推定しろという無理難題を上司が請け負ってきたことがあります。もちろん、科学的な根拠のない数字など出せるわけはないので、たしか+の数でランク付けをしたと思います。たとえば、トビは+が5個、イヌワシやクマタカは1個と、野外での出会いの頻度、経験からのランクです。このとき、困ってしまったのがツミです。もちろん私は未見、山階鳥類研究所の職員も見た者はいかったと思います。『清棲図鑑』には、北アルプスや塩原と言った地名が記述されているだけ、いずれも比較的標高の高い地域で、それも戦前の記録がほとんどです。戦後の記録は、日本で初めてとなった富士の須走の営巣のみでした。もちろん+は1個、イヌワシやクマタカと同じレベルだと報告しました。
 そのツミが、1981年に埼玉県上尾市の住宅地で繁殖が確認されてから、関東各地で営巣が見られ1990年代に入ると栃木県宇都宮市では10ヶ所以上で営巣するという状態になりました。私がはじめてツミを見たのは1995年頃、日光市内の杉並木にとまる雄で、宇都宮で増加したものが流れてきたのではと想像しました。
 その後、東京都では郊外でも繁殖が報告されるようになり、当時国分寺市在住だったイラストレーター・水谷高英さんの近くの雑木林で巣作りをしていると教えてもらったのが1998年頃。この情報をもとに、私が監修をしていたNHKの番組『野鳥百景』で取材をお願いして出演をしてもらった思い出があります。
 東京郊外では、2000年代にかけて広範囲にわたって繁殖が見つかり、条件の良いところでは安定して巣作りが行われていました。水谷さんちのツミは、2000年代に入っても営巣をしていました。同時に、じわじわと都心に向けて分布を広げてきた感があります。
 その後、私がもっとも都心に近いと思ったのは月之座さんちのツミで、2007年世田谷区の公園です。結果は失敗でしたが、23区内では初だったかもしれません。私の近所では、2008年北区染井墓地に隣接する立ち入ることのできない緑地で繁殖期に見られましたが、確認はできませんでした。文献としては、2010年大田区の公園の繁殖例が報告されています(川沢祥三・2011)。また、明治神宮でのウワサもあり、ここ数年で都心への進出が顕著になったことがわかると思います。今回の公園は、山手線内側にあり、現在報告されているツミの営巣例としてはもっとも都心になると思います。
 今回、観察していて都心へ進出するツミには条件があるのではと思いました。
 まずは、カラス対策ができなくてはなりません。天敵のカラス、おもにハシブトガラスをいかに避けるかが、都心進出のカギでしょう。このツミは、執拗にカラスを追い払っていました。バードリサーチの植田睦之さんの報告を概略すると「カラスを追い払うことでツミの巣の近くでオナガが巣作りしていたが、最近追い払わなくなったのでオナガが近くで繁殖しなくなった」(http://www.bird-research.jp/1_ronbun/2005brtaikai/ueta.pdf)、おかげで「ツミの繁殖の有無を見つけるのが難しくなってしまいました」とこぼしています。この傾向は、都心では通用しなかったようです。
 この公園には、昼間はなわばりを持つハシブトガラスが10数羽。夜は近くのネグラに100羽以上が集まり、一部のカラスにとってはツミの巣はネグラ入りのコース上になります。それだけに、ツミがカラスを追いかけるシーンはときどき見られました。「グ、ガガ・・・」というハシブトガラスの怒った声が聞こえて、ツミのいることがわかることもあります。
 結果、巣の周囲はカラス立ち入り禁止となりました。対カラスのバリアは、巣を中心として50~60mの円柱状、高さはわかりませんが、おそらく木の高さの倍、同じ50~60mくらい張られている感じです。このエリア内に入ると、どこからともなくツミの雄か雌が現れ後ろから攻撃されることになります。面白いのは、ここが「カラス立ち入り禁止」になっているという情報がカラスに知れ渡っているのではないと思う節があるのです。一度ツミに攻撃されれば頭の良いカラスのこと学習にして立ち入らなくなることは理解できます。しかし、いくらなんでもこの公園のカラスすべてが、ツミに追われているとは思えません。それにもかからず、カラスが進入してくるのは1日に1回あるかないか。あたかもカラス同士で「あそこは小さいけど強い奴がいるので入らない方が良いよ」と情報が伝わっているのかのようでした。
 ところで、繁殖が終わりツミが居なくなったとたん禁止区域は解除され、カラスは出入りが解禁となり自由に飛び回われるようになりました。また、ここをなわばりにするハシブトガラスも宣言鳴きをするようになりました。
 カラスの密度の少ない郊外で繁殖するツミは、カラスを追わなくなったものの都心進出においてはカラスへの警戒心の強さが、ものをいう感じがしました。
 ところが、カラスへの攻撃がシャープの割には、人への警戒はまったくと言ってよいほどありませんでした。巣の下は公園の通路で、人が良く通ります。時には、幼稚園の団体が巣の下のベンチで休んでいきます。さらには、巣の下で草刈りが行われたことがあります。ほぼ毎日、私をはじめ仲間が双眼鏡やカメラを向けているのですが、こちらを見ることが少ないのです。ですからカメラ目線のショットは、なかなか撮れませんでした。
 日本で最も小型といえども猛禽類です。警戒心が強いというイメージがありました。オオタカの巣作りでは、かなり離れた所から観察したと聞いたことがあります。人が集まり巣を放棄したという話は複数聞いています。また、国分寺市の水谷さんちのツミは、犬を散歩させていると攻撃されたとも聞いていました。そのため、これはそうとう距離を置き、注意をして観察しなくてはと思ったのです。しかし、これは杞憂となり目も合わせてくれません。こうなると、なんだか無視されているようでちょっと寂しい思いがあります。
 巣立った幼鳥たちは、親鳥のいなくなったあと、しばらく公園に滞在していました。その間も、果敢にカラスを追いかけていました。また、私たちの近くにとまって思う存分観察させてくれました。幼鳥たちも親鳥の習性を引き継いでいるようで、都会子のツミとして生きていくことができるでしょう。
 続きます。

2013年8月20日 (火)

ツミの子育てを見る-カラスの巣利用

 近くの公園で繁殖をしたツミは、ハシブトガラスの古巣を利用しました。このところ毎年通っている山形県では、トラフズクとチゴハヤブサがカラス類の古巣を利用して繁殖しています。私が見た限り100%、カラスの巣利用で、カラスが居なくなったらこの鳥たちはどうするのだろうと心配になるほど、カラスに依存しています。
 ところが、ツミがカラスの巣を利用する例は、バードリサーチの植田睦之さんによれば、わずか2例あったとのことでした。東京周辺でのツミの増加、カラス類の数の多さから言ったらもっとあっても良いと思うのですが、山形県よりはるかに依存度は低いことになります。
 今回観察しているとカラスの巣を利用するメリットがたくさんあることがわかりました。まず、大きくて丈夫なこと。ツミが小さな嘴で運べる木の枝とハシブトガラスが太い嘴で運べる巣材とでは、まったく大きさが違います。
 まず、ツミのオリジナルの巣。これは、月之座さんちのツミ。世田谷区の公園にあり、2週間ほど早く子育てが進行していました。

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 こちらが、今回のハシブトガラスの巣を利用したツミの巣です。

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 雛の成長具合が少し違いますが、雛を規準に大きさと深さの違いがわかると思います。よく見ると、巣材の太さが違い、カラスの巣は白い針金ハンガーが見えます。また、カラスがやることのないサワラの葉を運び込み、ツミらしさを出していました。
 なお、このカラスの巣の周りには、西に10m離れた所に1巣、南に25m離れた所に1巣のカラスの巣があり、いずれも同じなわばりを持つハシブトガラスが作ったものと考えられます。西のものは試作巣のようで小さく、南のものは2,3割破損しています。ようするに、この巣がいちばん立派なものでした。なお、カラスは繁殖に失敗し放棄した巣のようです。ですから、追い出したのではなく、空き巣の利用です。
 なお、巣は30mほどの高さのケヤキで、巣は25mほどの高さにあります。
  カラスの巣利用のメリットは、ツミにとって大きなものがあると思います。しかし、観察する方にしてみると、産座が深いので抱卵しているはずの雌すら見えません。1,2時間観察して巣から出る、あるいは入るところを確認し、子育てが進行しているがわかるといった状態でした。ですから、雛が顔を出したのもかなり成長してからでした。それまで、気をもんで観察を長時間しなくてはならない苦労をいたしました。
 ツミのカラスの巣利用、有効なことがわかったらツミの世界で流行るかもしれません。このツミがニューウェーブとなるのか、書き残しておきたいと思います。
  続きます。

2013年8月19日 (月)

ツミの子育てを見る-遅い繁殖

 近くの公園で、ツミが巣に入っていると情報をK上さんからいただいたのは6月2日。それ以来、機会がある限り観察をいたしました。野鳥の抱卵から巣立ちまでを観察できたのは、ハシブトガラス以外ではありません。だいたい、私に巣を見つけられてしまうような鳥は天敵にも見つけられてしまい失敗することが多いのです。また、せいぜい1週間に1回程度の観察では、久しぶりに行ってみると巣は空、無事に巣立ったのか天敵にやられたのか判断できません。しかし、今回は近い上に仲間もいて、継続的に観察記録をとることができました。
 このツミの子育て、今まで知らなかった特徴がいくつかありました。当ブログで、何編かにわけて報告していきたいと思います。
 まず、とても遅い時期に繁殖が始まりました。今まで、ツミの声を録音しようと情報をいただいては出かけましたが、こんなに遅いのは初めてです。ツミの繁殖スケジュールは、だいたいハシブトガラスと同じです。東京地方だと花見の頃(4月初旬)に巣作りを開始して、4月抱卵、5月育雛、6月上旬には巣立ちをさせます。ですから、通常ならば巣立ちを終えた時期に繁殖を開始したことになります。ただ、希に8月の雛も記録されています。
 遅い繁殖の開始は、失敗してのリベンジが考えられます。少なくとも、この公園では春の記録はありませんので、周辺で失敗してこの公園にたどり着いたのかもしれません。
 ただ、遅いことのメリットがけっこうあります。雛に食べ物を与える7月は、スズメを始め多くの雛が巣立っています。そのため、親鳥が捕らえる獲物には不自由しないと思いました。さらに、8月に巣立った雛は、セミをさかんに捕らえていました。6月に巣立ったらまだセミはいませんから、雛も食べ物を得るのが楽だったことになります。これも遅い繁殖のメリットです。
 あとひとつ、巣はハシブトガラスの古巣を利用しました。遅いために、ハシブトガラスが繁殖に失敗した巣を再利用できたことにもなります。
 まずは、親鳥の紹介、雄です。

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 雌です。

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 雄は目の赤さが薄い上に胸の模様が下の方では縞模様になっています。雌も模様がはっきりしないところがあって、若い夫婦と思われます。
 続きます。

2013年8月18日 (日)

熊鈴

 日光では、ツキノワグマの目撃情報が例年にもまして多数報告されています。先日は、カミさんが小田代ヶ原で目撃しました。
 そのため、山歩きをしていると熊鈴を付けて歩く人がたくさんいます。正直、鈴の音は野鳥録音に必要のないノイズとなります。しかし、よく聞いていると音の良い熊鈴と悪い熊鈴があることがわかりました。山用品の店に行くと、いろいろな熊鈴を売っています。試しに鳴らしてみると、基本的には高いものほど音が高く良い感じです。要するに数100円のものと、もっとも高い2,500円のものとでは音がまったく違うのです。いわば「ガランガラン」と「チリンチリン」の違いがあります。
 アップしたのは、金精峠でコマドリの声を録音していたら歩いてきたハイカーが付けていた熊鈴の音です。これは、どちらかというと1,000円クラスの音です。それだけに、鳥の声といっしょに聞こえても違和感がありません。SONY PCM-D1で録音、1,500Hz以下のノイズを軽減しています。



 ということで、私も2,400円の熊鈴を買って単独行の時は付けて歩くようにしています。問題なのは、私が探鳥モードに入った歩き方では熊鈴が鳴らないことですね。

2013年8月15日 (木)

ニホンヤモリの卵-六義園

 1週間ほど前、六義園を歩いていたらモチノキの枝が折れて空いた穴に卵があるのを見つけました。大きさは長いところが15mm程度、小指の先くらいの大きさです。色は、真っ白です。よく見ると、奥にもう一つあります。

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 まず、考えたのが人がイタズラで卵型のお菓子、あるいは模型を入れたのではないかと思いました。ちょうど、手が届く高さであることが怪しいと思ったのです。しかし、それにしては順路の外れですし、人目に付きにくいところでわざわざこんな手の込んだイタズラをするものかとも思いました。
 次はキノコでは思ったのですが、つついてみると固めです。
 では鳥の卵だとすると、六義園で繁殖している鳥の中で、この卵の大きさに該当するのはメジロとシジュウカラでしょう。ただし、メジロは薄い青緑色、シジュウカラは茶色の模様があるはずです。また、小鳥がこのような場所に卵を2つも産むとは思えず謎は謎を呼びます。
 昨日、行ってみるとまだ同じ状態でありました。意を決して、触ってみると一つがつぶれてしまいました。中から、発生途中の得体のしれないどろどろとしたものが出てきました。少なくとも、キノコではありませんでした。また、殻は鳥の卵のような堅い感じではなく柔らな膜と言った感じでした。六義園いる動物で、鳥ではない卵生のものはカメ、ヘビ、ヤモリでしょう。カメやヘビは土や落ち葉のなかに産むので、木の隙間に卵を産むことのあるニホンヤモリではないかと思います。
 ニホンヤモリは、我が家のベランダではときどきやって来ます。また、今日は他の順路で干からびた死体を見ています。さらに、ヘビに食べられるシーンも見たことがありますから六義園に生息していることは間違いありません。
 始めて見たものですし、専門外のことなので断定はできませんが、ニホンヤモリの卵ではないかということで報告させていただきます。

2013年8月14日 (水)

夏の花を楽しむ-きすげ平

 しばらく日光に行っておりました。午前中は山歩き、午後は昼寝と読書の日々を送っていました。
 日光といえども昼間は暑く、涼しいところを探さなくてはなりません。まずは、霧降滝から隠れ三滝、マックラ滝コース。ここは、渓流沿いの道ですから涼しさ満点です。道が流れに近づいたり離れたりすると、温度が変化するのがわかります。エゾゼミの声を聞きながらの山歩きでした。
 きすげ平は、日陰が少ないので暑いかと思ったのですが、風がさわやかでとても涼しい高原の雰囲気満点でした。このところ、1ヶ月に1回は行っています。そのたびに、咲いている花が大きく変化していくのを楽めます。ニッコウキスゲの時は一面の黄系、キボシの季節はさまざまな青系、そして今回は盛夏の花となり色とりどりとなっていました。ワレモコウの赤、ツリガネニンジンとリンドウの青、ヤマハハコとヨツバヒヨドリの白、オミナエシの黄、アザミの紫などです。
 花が多いだけにチョウも多く、アゲハチョウはもとより、何種類かのヒョウモンやセセリが見られました。写真は、ウラギンヒョウモンの裏です。

Uraginhyoumon130811

 整備される前、リフトの乗り換え駅付近にオヤマボクチの群落がありました。なかなか元の場所を特定できませんでしたが、そのまま残っているのを発見しました。以前は、休憩所の建物の陰にあったのですが、建物がなくなった関係で草原をバックに写真を撮ることができるロケーションとなりました。

Oyamabotti130811
 次回は、このオヤマボクチの花が咲く頃にたずねたいと思います。

2013年8月 9日 (金)

名古屋で講演します-愛知学院大学モーニングセミナー

  名古屋市千種区にある愛知学院大学で9月に講演を行いますので、お知らせいたします。
 講演を聴いてから出勤や登校をするという、モーニングセミナーです。朝、頭がすっきりしているところで、勉強をするという企画だそうです。ですから、朝7時から1時間のお話をします。すでに10年近く行っているイベントで、私はちょうど90回目となります。
 カラスの話をすることになっていますので、地元でご興味のある方、ぜひお出でください。なお、予約不要、どなたも参加できます。

9月10日火曜日午前7時~8時「知っていますか? カラスの生態を・・・」-市街地における人間とカラスとの知恵比べ?
 場所:愛知学院楠元学舎 110周年記念講堂
 〒464-8650 名古屋市千種区楠元町1-100  TEL:052-751-2561
 地下鉄東山線本山駅より徒歩5分
 詳しくは下記URLで
 http://www.agu-web.jp/~seminar/index.php

2013年8月 7日 (水)

『朝の小鳥』スタジオ収録-9月は変則的です

 毎年9月は、苦労します。小鳥たちはさえずりを止め、冬鳥もまだ来ないので季節感のある音がなかなかないです。シギやチドリの渡りの季節ですが、毎年シギやチドリの声ばかりで構成するわけもいきません。今回は、晩夏の野鳥たちの声として幼鳥たちの声、あるいは親子で鳴き合う声で構成してみました。
 なお、9月の放送は1日が防災の日のため特別番組となり文化放送での番組はありません。ただし、下記のネット局では通常通り放送いたします。
 東北放送(TBC) 土曜日 午前06:25~06:30
 茨城放送(IBS) 日曜日 午前06:00~06:05
 琉球放送(RBC) 土曜日 午前05:55~06:00
  また、第2週の文化放送はオリンピックの開催地決定の放送があるために放送時間が午前6時15分に繰り下げられます。少し早起きすれば、聞くことができることと思います。上記ネット局は、通常通りの放送です。
2013年9月放送予定
9月1日 ホシガラスの幼鳥(ネット局のみ)
  8日 カルガモの雛
 15日  カワラヒワの幼鳥
 22日  キビタキの親子
 29日  ツバメの幼鳥

2013年8月 6日 (火)

本日は『夏休み子供科学電話相談』

  今年2回目の出演日でした。今日は、広島原爆の日の式典のため1時間遅れの番組スタートでした。おかげで1時間寝坊できると思ったのですが、早く目が覚めてしまったので、ゆっくり代々木公園を散歩しながら出勤いたしました。
 今年は、鳥の質問が多いので助かっています。それも、面白い質問があってわくわくしながら話をしています。今日は、モズのはやにえやスズメの飛ぶ高さなど、そして「モズが白いネコでは攻撃したが白いウサギには攻撃しなかったのはなぜか」は、よく観察し気がついたものだと関心いたしました。また、「カラスに白目がないのはなぜ」も、子どもならでは目の付け所というか素朴な疑問です。大人にとっては、当たり前のことが子どもが疑問思う一例でしょう。ただ、答えるのはそれだけにたいへんです。
 それにしても、考えてみれば動物で白目が多いのはヒトぐらいで、白目が多いほうが少数派であることに気がつきました。そうしたら、心と体の担当の篠原菊紀先生からフォローがあり、ヒトは目でコミュニケーションをとっている、群れ生活なので相手の様子を白目があることで目から知ることができるなど、ヒトに白目がある意味がわかりました。考えてみれば、鳥は目の位置をわかりにくくして獲物を捕らえていることもあり、白目がないほうが良いと答えながら思いつきました。こんなこと、本には書いてないですよね。私の方が、勉強になった本日の電話相談でした。
 下記のURLで、先生方の解答を聞くことができます。ラジオを聞き逃した方、どうぞお聞きいただければ幸いです。
 http://www.nhk.or.jp/radiosp/kodomoq/

2013年8月 5日 (月)

六義園異変・その2-ヒメクロイラガ大発生

 このところ六義園へ行くと、順路の上に一面、毛虫の糞が落ちているのに気がつきました。大量に発生しているのでアメリカシロヒトリだと思っていましたが、どうもサクラの木の下以外にも多く落ちています。昨日、見ていたら糞ばかりでなく主も落ちて来ました。

Himekuroiraga130804_2

 大きさは2.5cmくらい、黄色いきれいな毛虫です。黒いとげがアクセントになって、とてもキュートな毛虫です。調べて見たら、ヒメクロイラガの幼虫でした。専門外なので、間違っていたらごめんなさい。フォローよろしくお願いいたします。
 イラガの仲間ですから、このトゲには毒があり刺さると腫れるとのこと。見上げると、イヌシデの葉が丸坊主になっています。乗っているイヌシデの葉をかみ切ったドジな毛虫がときどき落ちて来るようです。
 園内、あちこちに糞が大量に散っているところがあり、イヌシデなどの広葉樹が被害にあっています。食草は幅広く、六義園にある樹木ではケヤキ、サクラなどが被害に合いそうです。
 今まで、六義園ではこの幼虫はもとより、茶色の成虫に気がついたことはありませんでした。なぜ、今年に限って大発生したのか原因は不明ですが、樹木が枯れていくのは見るに忍びません。
 心配なのはモミジも食べそうなことです。もし、モミジの葉がなくなってしまったら今年の秋の六義園は寂しくなります。

2013年8月 4日 (日)

六義園異変・その1-アカミミガメがいなくなった

 六義園の池にたくさんいたアカミミガメが、いなくなったことに気がつきました。
 以前ならば池の中にある岩に日光浴のために登って、岩が隠れるほどカメがいました。天気の良いときは、カメの上にカメが乗っているほどでした。また、人が餌をやれるポイントでは、水辺に立つとカメが集まって来てひしめき合っていました。
 過去の写真を探したのですが、カメの写真は撮っていないので風景写真の中から切り取りました。これは、臥龍石と呼ばれる岩の上に集まるカメです。撮影は、2005年6月5日です。このような状態は、数年前まであったと思います。1986年は、この岩の上でカイツブリが巣を作り雛を孵しましたが、カメがこのような状態になってからカイツブリの繁殖は夢となりました。

Turtle050605

 昨日の同じ臥龍石の写真です。わずかにアカミミガメが2匹乗っているだけです。

Turtle130802

 この臥龍石だけではなく、かつてカメの日光浴の場所であった蓬莱島やそのほかの岩にはカメの姿はありません。カメの多くは移入種のアカミミガメです。イシガメやスッポンも少数いたのですが、同様にいなくなっています。
 原因は、アオコの発生ではないか推測しています。去年は、まるで緑色のペンキを流したように水面を覆い、塀の外を歩いていてもアオコの腐る臭いがしていました。今年も同じ状況で、塀の外までに臭っています。
 外来種のアカミミガメがいなくなるのはうれしいのですが、強いアカミミガメがいなくなるほどの異変ならば、他の生き物たちにも影響があると思います。いったい池の中の生態系がどのようになってるのか心配です。

2013年8月 2日 (金)

見守られて無事に巣立ったツバメ一家

 今日は、六義園のセンサス調査でした。この季節は、鳥の数も種類も少ない時期です。いっしょにまわったK藤さんから「近所でツバメが巣立ち、そのお礼の張り紙がしてある」という話をうかがいました。
 夕方の散歩で、巣があるというビルに行ってみました。ここは、JR山手線駒込駅の近くのビルです。1階は駐車場になっています。この駐車場の入り口付近の梁には、毎年ツバメが巣を作っています。去年も巣があるのを確認しています。
 今年は、ツバメが巣を作った跡が5、6ヶ所もあり、板で補強した跡が3ヶ所、そして健在なものが1ヶ所です。

Barnswallow1308021

 ツバメも苦労したと思いますが、この大家さんもずいぶんたいへんな思いをしたようです。巣が落ちて雛も落ちるアクシデントがあったと聞いています。それを、皆で見守り助けて、やっと巣立ったとのこと。巣の下には、お礼の張り紙がありました。文章から地域の方々が見守ったツバメへの思いが伝わってきます。
 
 Barnswallow1308022
 人に依存するという生存戦略のツバメ、巣作りの場所という物質的なものだけではなく人の心という精神面までも取り入っていることになります。でもやはり、こういう場面に遭遇するとほっこりしてしまいます。

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