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2013年8月20日 (火)

ツミの子育てを見る-カラスの巣利用

 近くの公園で繁殖をしたツミは、ハシブトガラスの古巣を利用しました。このところ毎年通っている山形県では、トラフズクとチゴハヤブサがカラス類の古巣を利用して繁殖しています。私が見た限り100%、カラスの巣利用で、カラスが居なくなったらこの鳥たちはどうするのだろうと心配になるほど、カラスに依存しています。
 ところが、ツミがカラスの巣を利用する例は、バードリサーチの植田睦之さんによれば、わずか2例あったとのことでした。東京周辺でのツミの増加、カラス類の数の多さから言ったらもっとあっても良いと思うのですが、山形県よりはるかに依存度は低いことになります。
 今回観察しているとカラスの巣を利用するメリットがたくさんあることがわかりました。まず、大きくて丈夫なこと。ツミが小さな嘴で運べる木の枝とハシブトガラスが太い嘴で運べる巣材とでは、まったく大きさが違います。
 まず、ツミのオリジナルの巣。これは、月之座さんちのツミ。世田谷区の公園にあり、2週間ほど早く子育てが進行していました。

Sparrowhawknesthanegi

 こちらが、今回のハシブトガラスの巣を利用したツミの巣です。

Sparrowhawknestrikugi
 雛の成長具合が少し違いますが、雛を規準に大きさと深さの違いがわかると思います。よく見ると、巣材の太さが違い、カラスの巣は白い針金ハンガーが見えます。また、カラスがやることのないサワラの葉を運び込み、ツミらしさを出していました。
 なお、このカラスの巣の周りには、西に10m離れた所に1巣、南に25m離れた所に1巣のカラスの巣があり、いずれも同じなわばりを持つハシブトガラスが作ったものと考えられます。西のものは試作巣のようで小さく、南のものは2,3割破損しています。ようするに、この巣がいちばん立派なものでした。なお、カラスは繁殖に失敗し放棄した巣のようです。ですから、追い出したのではなく、空き巣の利用です。
 なお、巣は30mほどの高さのケヤキで、巣は25mほどの高さにあります。
  カラスの巣利用のメリットは、ツミにとって大きなものがあると思います。しかし、観察する方にしてみると、産座が深いので抱卵しているはずの雌すら見えません。1,2時間観察して巣から出る、あるいは入るところを確認し、子育てが進行しているがわかるといった状態でした。ですから、雛が顔を出したのもかなり成長してからでした。それまで、気をもんで観察を長時間しなくてはならない苦労をいたしました。
 ツミのカラスの巣利用、有効なことがわかったらツミの世界で流行るかもしれません。このツミがニューウェーブとなるのか、書き残しておきたいと思います。
  続きます。

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