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2013年8月19日 (月)

ツミの子育てを見る-遅い繁殖

 近くの公園で、ツミが巣に入っていると情報をK上さんからいただいたのは6月2日。それ以来、機会がある限り観察をいたしました。野鳥の抱卵から巣立ちまでを観察できたのは、ハシブトガラス以外ではありません。だいたい、私に巣を見つけられてしまうような鳥は天敵にも見つけられてしまい失敗することが多いのです。また、せいぜい1週間に1回程度の観察では、久しぶりに行ってみると巣は空、無事に巣立ったのか天敵にやられたのか判断できません。しかし、今回は近い上に仲間もいて、継続的に観察記録をとることができました。
 このツミの子育て、今まで知らなかった特徴がいくつかありました。当ブログで、何編かにわけて報告していきたいと思います。
 まず、とても遅い時期に繁殖が始まりました。今まで、ツミの声を録音しようと情報をいただいては出かけましたが、こんなに遅いのは初めてです。ツミの繁殖スケジュールは、だいたいハシブトガラスと同じです。東京地方だと花見の頃(4月初旬)に巣作りを開始して、4月抱卵、5月育雛、6月上旬には巣立ちをさせます。ですから、通常ならば巣立ちを終えた時期に繁殖を開始したことになります。ただ、希に8月の雛も記録されています。
 遅い繁殖の開始は、失敗してのリベンジが考えられます。少なくとも、この公園では春の記録はありませんので、周辺で失敗してこの公園にたどり着いたのかもしれません。
 ただ、遅いことのメリットがけっこうあります。雛に食べ物を与える7月は、スズメを始め多くの雛が巣立っています。そのため、親鳥が捕らえる獲物には不自由しないと思いました。さらに、8月に巣立った雛は、セミをさかんに捕らえていました。6月に巣立ったらまだセミはいませんから、雛も食べ物を得るのが楽だったことになります。これも遅い繁殖のメリットです。
 あとひとつ、巣はハシブトガラスの古巣を利用しました。遅いために、ハシブトガラスが繁殖に失敗した巣を再利用できたことにもなります。
 まずは、親鳥の紹介、雄です。

Sparrowhawk130731

 雌です。

Sparrowhawk130719

 雄は目の赤さが薄い上に胸の模様が下の方では縞模様になっています。雌も模様がはっきりしないところがあって、若い夫婦と思われます。
 続きます。

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コメント

巣作りはたしかに4月にはじめますが,抱卵に入るのは4月下旬から5月上旬頃で,6月下旬から7月上旬に巣立つのが多いです。なので,通常より1ヶ月くらい遅めでしょうか。

植田睦之様
 いろいろ教えていただきありがとうございます。三鷹市で観察例で、今年は6月2日に巣立ったとのことでした、去年、私が訪ねて時には満開のサクラのなかで巣作りをしていましたので、3月下旬からの営巣でした。この夫婦が、早いのでしょう。当然のことながら、いろいろな都合で、けっこうばらつきがあることを知りました。

まつ様
6月2日の記録は孵化日です。
4月30日に産卵で孵化が6月2日、巣から離れたのは6月27日でした。
今年は自宅(7階)から巣の内部が見えたので抱卵などしっかり観察できました。
興味深かったのは、第一卵を産んだ日には胸をつけてしっかり抱くことはせず、卵をまたいで仁王立ちしていたことです。
翌日、第二卵を産んだ日は気温の低い日で、その日からはしっか抱卵を開始していました。
カモ類のように最初の卵を抱かず、雛たちの成長度を少しでも近づける意図があるのかもしれないと思いました。

S木様
 いろいろ教えていただきありがとうございます。失礼、1ヶ月近くズレてしました。わざわざ、コメントをいただき恐縮です。
 今回のツミは、抱卵のようすが見られず、産卵が揃ってから温めるのか、それとも産んだそばから温めはじめるのか解りませんでした。おかげで、氷解です。雛の大小は、ふ化の時期の差ではなく、雌雄の差が大きいことになると思いました。

巣作りは3月中下旬からはじめますが,気に入らなくなって巣をかえたり色々しつつ,最終的に産卵するのが4月下旬くらいになってしまうことが多いです。もちろん場所によって違うのだと思いますが,宇都宮もだいたいこんなスケジュール感です。

植田睦之様
 鳥って、だいたい繁殖スケジュールが同じだというのも不思議なものですね。それぞれ理由があると思うのですが、それを考えるのも面白いです。

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