東西カラス団扇比べ-熊野神社と大国玉神社
先日、カラス仲間のHさんから紀州熊野神社のカラス団扇をおみやげに、いただきました。なんでも、先日の台風のさなか、ツアーで紀州に行ったそうです。カラスの御利益のおかげか、熊野神社に行った際は台風一過の良い天気に恵まれたとか。
私は、東京府中にある大国魂神社のカラス団扇を持っています。自分で買ったものはボロボロになってしまいましたが、I井さんにいただいものはまだ状態が良く、比べて写真を撮ってみました。右が紀州熊野神社、左が大国玉神社のものです。
どちらも飛びながら口を開けている、たぶん鳴いているところを描いているという共通点がありますが、それ以外は意識して無理に違えているように思えてなりません。たとえば、熊野神社の方はどちらかと言ったら嘴の太さはハシブトガラスのようです。大国玉神社の方は、嘴が細いのでハシボソガラスのように見えます。さらに、団扇の地の色が白と黒、形は四角と丸と、替えられるところはあえて違えているように見えませんか。この微妙な違いが、相手を意識しているのではないかと推測してしまいます。
歴史的には熊野神社のほうが先なのですから、デザインは単純です。大国玉神社は違いを出すため黒地にせざるをえず、そのためカラスのまわりを白く縁取りをしています。おかげで、とても粋なデザインになっています。
ちなみに、熊野神社はいつでも売っています。大国玉神社は7月20日のすもも祭り、1日だけの販売です。この販売戦略も後発の差別化なのでしょうか。
Hさん、ありがとうございました。
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