DVD『極楽鳥』
カミさんが、「ティム・レイマン作品展 極楽鳥」を見に行ったおみやげに、極楽鳥のDVDを買ってきました。
さっそく視聴しました。ケースのコピーに「全39種の撮影に成功!」とあるので、すべての極楽鳥が収録されていると思っていました。しかし、実際にメインで出てくるのは数種類、どちらかというとこの3種類のメーキングVTRを45分に編集した作品と感じです。撮影場所にたどり着くまでの苦労、日が暮れて雨が降って取材中止、鳥が来ないなどなど、延々と続きます。その合間に、撮影に成功した鳥が出てくるという構成です。たっぷりと極楽鳥だけを45分間見ることができると思っていたカミさんはがっかりです。また、巣作り、抱卵、給餌など、生活史が記録されていると思っていたのですが、基本、求愛のダンスのみです。
ただ、自然番組の撮影の方法がわかるという意味では面白い作品です。まず、動画の撮影にはTVカメラではなく、キヤノンの60Dなどデジイチで撮っています。動画は、家のモニターで見る限りHiビジョンカメラで撮影したのと変わりありません。暗いジャングルの中で、ここまで撮れるかの驚くほどです。さらに、踊り場がわかればカメラを木の上に上げて縛り付けて撮影します。TVカメラに比べれば小型なので、細い幹でもOKというになります。
カメラからは、ケーブルを引きコンピュータに記録するという方法です。昔ならば、木の上にツリーハウスのようにブランドを設営してカメラマンが中に入って撮影したことを考えると簡単便利、カメラを置くために木に登るだけです。ただ木の高さは数10mありますが。
音的には、ちょっと貧しかったですね。良く鳴き声が特徴というカラスフウチョウの声は、かろうじて入っていますが、そのほかの極楽鳥の声や鳥の声は入っていません。また、マイクや録音機はできませんでした。ですので、どのように録音していたか不明です。まさか、デジイチのマイクだけで録音していたのでしょうか。極楽鳥以外にもいろいろな鳥が鳴いていると思うのですが、ジャングルの雰囲気の音を聞かせてくれたらもっとよかったと思います。
全体に辛口のコメントになってしまいましたが、極楽鳥の魅力と野鳥を撮影する面白さを楽しめるDVDであることは間違いありません。
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