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2014年3月15日 (土)

コガラがハシブトガラのようにさえずるか

 この間の日曜日、カミさんが「奥日光の戦場ヶ原で、わからない鳥の声が録音できたから聞いて」と録音機を持って来ました。つぎのような声でした。YAMAHA C24で録音、声のある音域のボリュームの増幅、低音ノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。
「WillowTit140309e.mp3」をダウンロード
 姿が見えなかったということで、ノーヒント。どこかで聞いたことのある声なのですが、鳥の名前が出てきません。感じとしては、シジュウカラの仲間のようなので、まさかと思いましたが、ハシブトガラに当たりをつけて聴いてみると似ていました。私が北海道温根沼で録音したものを上げておきます。2011年4月24日、SONY PCM-D-1で録音、全体ボリュームを増幅、低音ノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。
「marsh_tit11042400.mp3」をダウンロード
 いかがでしょうか。似ていませんか。音の高さは、どちらも3,000Hz~3,500Hzにあり同じです。このほか『野鳥大鑑』と『鳴き声280』を聞いてみると、似ている部分が収録されていました。
 ご存知のように、ハシブトガラとコガラは姿がよく似ています。小さい上に素早い動きなので、なおさら識別には苦労するバードウォッチャー泣かせの鳥です。しかし、鳴き声はさえずり、地鳴きとも違うので声による識別が確実とされています。さえずりは、コガラは「ツーチー」などと聞こえる2音をゆっくりと繰り返し、ハシブトガラは「フィーフィー」「チーチー」と1音を比較して早口で鳴くことが多いと思っています。
 日光の古記録にはクマゲラ、戦前でもヤマゲラやシマエナガの記録があります。北海道にしかいない鳥が、なぜが記録されている特異なエリアでもあります。日光でハシブトガラがいたのでしょうか。
 ただし、『新訂北海道野鳥図野鳥』(河井大輔、他・2013)には、ハシブトガラの解説に「バリエーションが多く、時にコガラのさえずりに酷似した声で鳴く」とあります。では、その逆、コガラがハシブトガラのように鳴くことがあるのでしょうか。
 今回は、姿も見ていないのでこれ以上はなんとも言えません。今後の課題を提供させていただくことにいたします。

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